Qt 初心者向け:QTreeView のキーボード検索機能入門 (日本語)
QTreeView::keyboardSearch()
は、QTreeView
クラス(およびその派生クラス、例えば QListView
や QTableWidget
など)の仮想関数です。この関数は、ユーザーがビュー内で文字を入力した際に、その入力された文字に部分的に一致するアイテムを検索し、最初に見つかったアイテムを選択するという動作を提供するために存在します。
もう少し詳しく解説します。
-
最初のアイテムを選択
検索の結果、一致するアイテムが複数存在する場合でも、最初に見つかったアイテムのみが選択されます。 -
部分一致検索
入力された文字は、ビュー内のアイテムのテキスト(通常は表示されるテキスト)と比較され、先頭から一致するアイテムが検索されます。例えば、アイテムのテキストが "Apple", "Banana", "Cherry" で、ユーザーが "Ap" と入力した場合、"Apple" が最初に見つかり、選択されます。 -
キーボード検索 (Keyboard Search)
ユーザーがビューにフォーカスがある状態でキーボードから文字を入力すると、Qt は自動的にこのkeyboardSearch()
関数を呼び出します。 -
仮想関数 (Virtual Function)
これは、QTreeView
を継承した独自のカスタムビュークラスで、この関数の動作を**再定義(オーバーライド)**できることを意味します。デフォルトの動作を変更したり、より高度な検索ロジックを実装したりすることが可能です。
デフォルトの動作
QTreeView
のデフォルトの keyboardSearch()
の実装は以下のようになります。
- 直前にユーザーが入力した文字を記憶しています。
- 新しい文字が入力されると、以前の入力と合わせて検索文字列を形成します。
- 現在の選択位置から、下方向に検索を開始し、検索文字列で始まるテキストを持つアイテムを探します。
- 一致するアイテムが見つかれば、そのアイテムを選択し、ビューをそのアイテムが表示されるようにスクロールします。
- 一定時間内に次の文字が入力されなければ、検索文字列はリセットされます。
再定義の例
keyboardSearch()
関数を再定義することで、以下のようなカスタマイズが可能です。
- 検索履歴の保持
- 検索結果を複数選択する
- 特定の列のテキストのみを検索対象とする
- 部分一致だけでなく、任意の場所での一致検索
- 大文字・小文字を区別しない検索
QTreeView::keyboardSearch()
は、QTreeView
およびその派生クラスにおいて、ユーザーがキーボード入力によって素早く目的のアイテムを見つけ、選択するための基本的なメカニズムを提供する仮想関数です。必要に応じて再定義することで、アプリケーションの要件に合わせたより柔軟な検索機能を実現できます。
QTreeView::keyboardSearch()
自体は仮想関数であり、直接的なエラーが発生するというよりは、その期待される動作が実現されないという形で問題が顕在化することが多いです。以下に、よくある問題点と、そのトラブルシューティングについて解説します。
キーボード入力が検索として認識されない
- トラブルシューティング
QTreeView
が実際にキーボードフォーカスを持っているか確認してください。例えば、フォーカスが当たっている際に枠線が表示されるかなどを確認します。必要であれば、明示的にsetFocus()
を呼び出してフォーカスを設定してみてください。- 親ウィジェットやインストールされているイベントフィルタを確認し、キープレスイベントが
QTreeView
まで到達しているかデバッグしてください。イベントフィルタ内でevent->ignore()
が呼び出されていないかなどをチェックします。 QTreeView
のプロパティや設定で、キーボード検索に関連するものを確認してください。(通常、明示的に無効化するような設定は一般的ではありませんが、念のため確認します)
- 原因
- フォーカスがない
QTreeView
(またはその派生クラス) にキーボードフォーカスが当たっていない可能性があります。他のウィジェットがアクティブになっている場合などです。 - イベントが適切に処理されていない
親ウィジェットや他のイベントフィルタがキープレスイベントを横取りしている可能性があります。 - 検索機能が無効化されている
何らかの理由で、キーボード検索に関連する内部フラグや設定が意図せず変更されている可能性があります。(通常は自動的に有効です)
- フォーカスがない
- 問題
ビューにフォーカスがある状態で文字を入力しても、何も選択されない、あるいは意図しないアイテムが選択される。
意図しないアイテムが選択される
- トラブルシューティング
QTreeView
のsetModel()
で設定しているモデルのheaderData()
関数や、実際に表示されている内容を確認し、検索対象となっている列が正しいか確認してください。必要であれば、QTreeView
の派生クラスでkeyboardSearch()
を再実装し、検索対象の列を明示的に指定することを検討してください。- カスタムモデルを使用している場合は、
data()
関数がQt::DisplayRole
に対して正しいテキストを返しているか、デバッガなどで確認してください。 keyboardSearch()
の動作を正しく理解し、期待する検索文字列が先頭一致になっているか確認してください。
- 原因
- 検索対象の列が間違っている
デフォルトでは、QTreeView
の最初の列のテキストが検索対象となります。目的のテキストが別の列にある場合、期待通りの動作になりません。 - データモデルの実装の問題
QAbstractItemModel
を継承したカスタムモデルを使用している場合、data()
関数のQt::DisplayRole
で返されるテキストが、実際に表示されているテキストと異なっている可能性があります。 - 部分一致の誤解
keyboardSearch()
は先頭からの部分一致で検索します。例えば "ple" と入力しても "Apple" はヒットしません。
- 検索対象の列が間違っている
- 問題
入力した文字とは異なるテキストを持つアイテムが選択される。
カスタム実装での問題
- トラブルシューティング
- 再実装した
keyboardSearch()
のロジックを丁寧にデバッグし、ステップ実行などで変数の状態を確認してください。 - 基底クラスの
keyboardSearch()
のドキュメントや、必要であればソースコードを確認し、デフォルトの動作を理解した上で再実装を行ってください。 - カスタムモデルの
index()
関数やdata()
関数が正しく実装されているか、再実装したkeyboardSearch()
内でのモデルへのアクセス方法が正しいか確認してください。
- 再実装した
- 原因
- 実装のロジックエラー
再実装した検索アルゴリズムに誤りがある。 - 基底クラスの動作を考慮していない
基底クラスのkeyboardSearch()
の一部の動作(例えば、検索文字列のリセットタイマーなど)を再実装内で考慮していない。 - モデルとの連携ミス
カスタムモデルの構造やデータの取得方法を誤って扱っている。
- 実装のロジックエラー
- 問題
keyboardSearch()
を再定義(オーバーライド)した際に、期待通りの動作にならない、あるいはエラーが発生する。
検索パフォーマンスの問題
- トラブルシューティング
- アイテム数が非常に多い場合は、
keyboardSearch()
を再実装し、より効率的な検索アルゴリズム(例えば、インデックスを利用した検索など)を実装することを検討してください。 - モデル側でデータの構造を工夫し、高速な検索を可能にするように最適化することも有効です。
- アイテム数が非常に多い場合は、
- 原因
- 単純な線形検索
デフォルトのkeyboardSearch()
は、単純な線形検索を行っている可能性があります。アイテム数が多い場合、効率が悪くなります。
- 単純な線形検索
- 問題
アイテム数が多い場合に、キーボード検索の反応が遅い。
- Qt のドキュメント参照
QTreeView
やQAbstractItemModel
のドキュメントを再度確認し、関連する関数やクラスの動作を理解することが重要です。 - 最小限のコードで再現
問題を特定するために、関係のないコードを削除し、最小限のコードで問題を再現させることを試みてください。 - ログ出力
検索に関連する処理の前後でログを出力し、どのようなデータが処理されているかを確認するのも有効です。 - デバッガの活用
問題発生時には、積極的にデバッガを使用し、変数の値やプログラムの実行フローを確認してください。
基本的な使い方 (再定義しない場合)
QTreeView
をそのまま使用する場合、特別なコードを書かなくても、ビューにフォーカスがある状態で文字を入力すれば、自動的に先頭一致のキーボード検索が行われます。
#include <QApplication>
#include <QTreeView>
#include <QStringListModel>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication a(argc, argv);
// データを作成
QStringListModel *model = new QStringListModel();
QStringList list;
list << "Apple" << "Banana" << "Cherry" << "Date" << "Elderberry";
model->setStringList(list);
// QTreeView を作成し、モデルを設定
QTreeView *treeView = new QTreeView();
treeView->setModel(model);
treeView->setWindowTitle("QTreeView キーボード検索の例");
treeView->show();
return a.exec();
}
この例では、QTreeView
に QStringListModel
を設定しています。この状態でアプリケーションを実行し、QTreeView
にフォーカスがある状態で 'B' を入力すると、"Banana" が選択されます。続けて 'a' を入力すると、依然として "Banana" が選択されたままになります (なぜなら、次に 'B' で始まるアイテムがないからです)。時間を置いてから再度 'C' を入力すると、"Cherry" が選択されます。
例1: 大文字・小文字を区別しないキーボード検索
keyboardSearch()
を再定義して、大文字・小文字を区別しない検索を実装する例です。
#include <QApplication>
#include <QTreeView>
#include <QStringListModel>
#include <QKeyEvent>
#include <QItemSelectionModel>
class CaseInsensitiveTreeView : public QTreeView
{
public:
CaseInsensitiveTreeView(QWidget *parent = nullptr) : QTreeView(parent) {}
protected:
virtual void keyboardSearch(const QString &search) override
{
QAbstractItemModel *model = this->model();
if (!model)
return;
QModelIndex startIndex = currentIndex();
if (!startIndex.isValid())
startIndex = model->index(0, 0); // 最初から検索
int rows = model->rowCount(startIndex.parent());
int startRow = startIndex.row();
for (int i = 0; i < rows; ++i) {
int row = (startRow + i) % rows;
QModelIndex index = model->index(row, 0, startIndex.parent());
if (index.isValid()) {
QString itemText = model->data(index, Qt::DisplayRole).toString();
if (itemText.toLower().startsWith(search.toLower())) {
selectionModel()->setCurrentIndex(index, QItemSelectionModel::ClearAndSelect);
scrollTo(index);
return;
}
}
}
// 見つからなかった場合は、基底クラスの処理を呼び出す (必要に応じて)
QTreeView::keyboardSearch(search);
}
};
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication a(argc, argv);
QStringListModel *model = new QStringListModel();
QStringList list;
list << "apple" << "Banana" << "cherry" << "Date" << "elderberry";
model->setStringList(list);
CaseInsensitiveTreeView *treeView = new CaseInsensitiveTreeView();
treeView->setModel(model);
treeView->setWindowTitle("CaseInsensitiveTreeView キーボード検索の例");
treeView->show();
return a.exec();
}
この例では、CaseInsensitiveTreeView
クラスが QTreeView
を継承し、keyboardSearch()
関数を再定義しています。再定義された関数内では、検索文字列とアイテムのテキストの両方を小文字に変換してから比較することで、大文字・小文字を区別しない検索を実現しています。
例2: 特定の列でキーボード検索を行う
デフォルトでは最初の列で検索が行われますが、再定義することで特定の列に対して検索を行うように変更できます。
#include <QApplication>
#include <QTreeView>
#include <QStandardItemModel>
#include <QKeyEvent>
#include <QItemSelectionModel>
class ColumnSearchTreeView : public QTreeView
{
public:
ColumnSearchTreeView(int searchColumn, QWidget *parent = nullptr)
: QTreeView(parent), m_searchColumn(searchColumn) {}
protected:
virtual void keyboardSearch(const QString &search) override
{
QAbstractItemModel *model = this->model();
if (!model)
return;
QModelIndex startIndex = currentIndex();
if (!startIndex.isValid())
startIndex = model->index(0, m_searchColumn);
int rows = model->rowCount(startIndex.parent());
int startRow = startIndex.row();
for (int i = 0; i < rows; ++i) {
int row = (startRow + i) % rows;
QModelIndex index = model->index(row, m_searchColumn, startIndex.parent());
if (index.isValid()) {
QString itemText = model->data(index, Qt::DisplayRole).toString();
if (itemText.startsWith(search)) {
QModelIndex firstColumnIndex = model->index(row, 0, startIndex.parent());
if (firstColumnIndex.isValid()) {
selectionModel()->setCurrentIndex(firstColumnIndex, QItemSelectionModel::ClearAndSelect);
scrollTo(firstColumnIndex);
return;
}
}
}
}
QTreeView::keyboardSearch(search);
}
private:
int m_searchColumn;
};
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication a(argc, argv);
QStandardItemModel *model = new QStandardItemModel(5, 2);
model->setHeaderData(0, Qt::Horizontal, QObject::tr("Name"));
model->setHeaderData(1, Qt::Horizontal, QObject::tr("Code"));
model->setItem(0, 0, new QStandardItem("Alpha"));
model->setItem(0, 1, new QStandardItem("A123"));
model->setItem(1, 0, new QStandardItem("Beta"));
model->setItem(1, 1, new QStandardItem("B456"));
model->setItem(2, 0, new QStandardItem("Gamma"));
model->setItem(2, 1, new QStandardItem("G789"));
model->setItem(3, 0, new QStandardItem("Delta"));
model->setItem(3, 1, new QStandardItem("D012"));
model->setItem(4, 0, new QStandardItem("Epsilon"));
model->setItem(4, 1, new QStandardItem("E345"));
// 2番目の列 (インデックス 1) で検索を行う ColumnSearchTreeView を作成
ColumnSearchTreeView *treeView = new ColumnSearchTreeView(1);
treeView->setModel(model);
treeView->setWindowTitle("ColumnSearchTreeView キーボード検索の例 (2列目)");
treeView->show();
return a.exec();
}
この例では、ColumnSearchTreeView
コンストラクタで検索対象の列 (m_searchColumn
) を指定できるようにしています。keyboardSearch()
内では、指定された列のテキストに対して検索を行い、一致するアイテムが見つかった場合は、その行の最初の列のインデックスを選択しています。
QCompleter の利用
QCompleter
は、ユーザーがテキストを入力する際に、候補となる文字列を提案する機能を提供します。これを利用して、QLineEdit
などの入力フィールドと QTreeView
を連携させることで、より柔軟な検索インターフェースを構築できます。
- 実装の考え方
QLineEdit
を作成し、ビューの上または横に配置します。QAbstractItemModel
(ビューと同じモデル、または検索用に最適化された別のモデル) をQCompleter
に設定します。QLineEdit
のsetCompleter()
メソッドでQCompleter
を関連付けます。QCompleter
のactivated()
シグナルを、QTreeView
の特定のアイテムを選択するスロットに接続します。
- 利点
- 部分一致だけでなく、より高度な検索アルゴリズム(前方一致、後方一致、あいまい検索など)を
QCompleter
に設定できます。 - 候補をリスト表示することで、ユーザーは入力前に検索結果のプレビューを確認できます。
- 入力フィールドとビューが分離しているため、UI の自由度が高まります。
- 部分一致だけでなく、より高度な検索アルゴリズム(前方一致、後方一致、あいまい検索など)を
QSortFilterProxyModel の利用
QSortFilterProxyModel
は、ソースモデルのデータをソートしたり、フィルタリングしたりするためのプロキシモデルです。これを利用して、ユーザーの入力に応じてビューに表示するアイテムを動的に絞り込むことができます。
- 実装の考え方
- 元となる
QAbstractItemModel
を作成し、QTreeView
に設定します。 QSortFilterProxyModel
のインスタンスを作成します。QSortFilterProxyModel
のsetSourceModel()
メソッドに、元のモデルを設定します。QTreeView
のモデルを、作成したQSortFilterProxyModel
に置き換えます。- 検索用の
QLineEdit
を作成します。 QLineEdit
のtextChanged()
シグナルを、QSortFilterProxyModel
のsetFilterRegExp()
やsetFilterFixedString()
などのフィルタリングメソッドを呼び出すスロットに接続します。必要に応じて、filterAcceptsRow()
を継承してより複雑なフィルタリングロジックを実装することもできます。
- 元となる
- 利点
- ソースモデルのデータを直接変更せずにフィルタリングできます。
- フィルタリングのロジックを柔軟に実装できます(正規表現、ワイルドカードなど)。
- ソート機能も同時に利用できます。
カスタムの検索ダイアログ/パネル
より複雑な検索オプション(複数の条件、あいまい検索、特定の列の検索など)を提供したい場合は、専用の検索ダイアログやパネルを作成する方法があります。
- 実装の考え方
- 検索条件を入力するためのウィジェット(
QLineEdit
、QComboBox
、QCheckBox
など)を配置したQDialog
またはQWidget
を作成します。 - 検索ボタンを作成し、クリックされた際のシグナルを、検索処理を行うスロットに接続します。
- 検索処理のスロットでは、
QTreeView
のモデルに対して検索を行い、一致するアイテムを選択したり、強調表示したりします。モデルのmatch()
関数や、カスタムの検索アルゴリズムを使用できます。 - 検索結果を
QTreeView
に反映させます(例えば、scrollTo()
で最初に見つかったアイテムを表示したり、QItemSelectionModel
を利用して選択状態を変更したりします)。
- 検索条件を入力するためのウィジェット(
- 利点
- 検索条件を細かく設定できるため、高度な検索ニーズに対応できます。
- UI を自由に設計できるため、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供できます。
イベントフィルタの利用
QTreeView
にイベントフィルタをインストールすることで、キープレスイベントを監視し、デフォルトの keyboardSearch()
の動作を置き換える、または拡張することができます。
- 実装の考え方
QObject::installEventFilter()
を使用して、QTreeView
にカスタムのイベントフィルタオブジェクトを登録します。- イベントフィルタの
eventFilter()
関数内で、QEvent::KeyPress
イベントを捕捉します。 - 捕捉したキーイベントに応じて、独自の検索ロジックを実行します。これには、モデルの
match()
関数や、カスタムの検索アルゴリズムが含まれます。 - 検索結果に基づいて、
QTreeView
の選択状態やスクロール位置を更新します。 - デフォルトのキーボード検索の動作を抑制したい場合は、イベントフィルタ内で
event->ignore()
を呼び出すことを検討します。
- 利点
- デフォルトの動作を完全に制御できます。
- 特定のキー操作に対してカスタムの処理を追加できます。
- デフォルトのキーボード処理を完全に制御したい場合
イベントフィルタを利用します。 - 複雑な検索条件や UI を実現したい場合
カスタムの検索ダイアログ/パネルを作成します。 - データのフィルタリングやソートを伴う検索が必要な場合
QSortFilterProxyModel
の利用が適しています。 - より柔軟な検索や候補表示が必要な場合
QCompleter
の利用を検討します。 - 単純な先頭一致検索で十分な場合
デフォルトのkeyboardSearch()
をそのまま利用するか、必要に応じて再定義します。