【保存版】Qt GUI テキスト配置テクニック集：QTextOption::setAlignment()を超えた高度な配置

QTextOption オブジェクト

QTextOption オブジェクトは、テキストの配置、折り返し、タブ設定などの書式設定オプションを格納するために使用されます。これらのオプションは、QTextEdit や QTextDocument などのテキスト表示コンポーネントに適用できます。

Qt::Alignment フラグ

Qt::Alignment フラグは、テキストの配置を指定するために使用されます。利用可能なフラグは以下のとおりです。

• Qt::AlignVCenter: テキストを垂直方向に中央揃えにします。
• Qt::AlignBottom: テキストを下揃えにします。
• Qt::AlignTop: テキストを上揃えにします。
• Qt::AlignHCenter: テキストを水平方向に中央揃えにします。
• Qt::AlignRight: テキストを右揃えにします。
• Qt::AlignLeft: テキストを左揃えにします。

これらのフラグを組み合わせて、より複雑な配置を実現することができます。たとえば、Qt::AlignHCenter | Qt::AlignTop フラグは、テキストを水平方向に中央揃えし、上揃えにします。

次のコード例は、QTextOption::setAlignment() 関数を使用して、QTextEdit ウィジェット内のテキストを中央揃えする方法を示しています。

QTextOption option;
option.setAlignment(Qt::AlignHCenter | Qt::AlignVCenter);

textEdit->setTextOption(option);

このコード例では、QTextOption オブジェクトを作成し、Qt::AlignHCenter と Qt::AlignVCenter フラグを setAlignment() 関数に渡して、テキストを水平方向と垂直方向に中央揃えするように設定します。次に、setTextOption() メソッドを使用して、QTextEdit ウィジェットにこのオプションを適用します。

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例 1: テキストを中央揃えにする

この例では、QTextEdit ウィジェット内のテキストを水平方向と垂直方向に中央揃えします。

#include <QApplication>
#include <QTextEdit>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QTextEdit textEdit;
    textEdit.setText("Qt GUI でテキストの配置を制御する");

    QTextOption option;
    option.setAlignment(Qt::AlignHCenter | Qt::AlignVCenter);
    textEdit.setTextOption(option);

    textEdit.show();

    return app.exec();
}

例 2: 段落ごとに異なる配置を設定する

この例では、QTextDocument オブジェクト内の各段落の配置を個別に設定します。

#include <QApplication>
#include <QTextDocument>
#include <QTextFrame>
#include <QTextBlock>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QTextDocument document;

    QTextFrame *frame = document.rootFrame();
    QTextBlock block;

    // 段落 1: 左揃え
    block = frame->firstBlock();
    QTextOption option1;
    option1.setAlignment(Qt::AlignLeft);
    block.setUserData(QTextBlock::ExtraData, option1);

    // 段落 2: 中央揃え
    block = frame->nextBlock();
    QTextOption option2;
    option2.setAlignment(Qt::AlignHCenter);
    block.setUserData(QTextBlock::ExtraData, option2);

    // 段落 3: 右揃え
    block = frame->nextBlock();
    QTextOption option3;
    option3.setAlignment(Qt::AlignRight);
    block.setUserData(QTextBlock::ExtraData, option3);

    QTextEdit textEdit;
    textEdit.setDocument(&document);

    textEdit.show();

    return app.exec();
}

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以下に、QTextOption::setAlignment() の代替方法として検討できるいくつかの方法をご紹介します。

スタイルシートの使用

Qt は、スタイルシートを使用して、テキストを含むさまざまなウィジェットの書式設定を制御する強力なメカニズムを提供しています。スタイルシートを使用してテキストの配置を設定するには、setAlignment プロパティを使用します。

QLabel {
  alignment: center;
}

このスタイルシートは、すべての QLabel ウィジェット内のテキストを中央揃えにします。

QPainter クラスの使用

より低レベルな制御が必要な場合は、QPainter クラスを使用してテキストを直接描画することができます。QPainter クラスには、drawText() メソッドがあり、テキストの位置と配置を正確に制御できます。

QPainter painter(&widget);
painter.drawText(QRect(10, 20, 100, 30), Qt::AlignCenter, "Qt GUI");

このコードは、widget ウィジェット内の QRect(10, 20, 100, 30) 領域に "Qt GUI" というテキストを描画し、テキストを水平方向に中央揃えします。

カスタムレイアウトの使用

複雑なレイアウトが必要な場合は、カスタムレイアウトクラスを作成することができます。カスタムレイアウトクラスを使用して、ウィジェット内のテキストの位置と配置を完全に制御できます。

QTextDocument クラスの使用

QTextDocument クラスは、テキストとその書式設定を格納するために使用できます。QTextDocument オブジェクト内のテキストの配置を設定するには、setAlignment() メソッドを使用します。

QTextDocument document;
QTextFrame *frame = document.rootFrame();
QTextBlock block = frame->firstBlock();

QTextOption option;
option.setAlignment(Qt::AlignCenter);
block.setUserData(QTextBlock::ExtraData, option);

このコードは、QTextDocument オブジェクト内の最初の段落のテキストを中央揃えにします。

最適な代替方法を選択する

使用する代替方法は、特定の要件によって異なります。スタイルシートは、シンプルな配置タスクに最適です。より低レベルな制御が必要な場合は、QPainter クラスを使用します。複雑なレイアウトが必要な場合は、カスタムレイアウトクラスを作成します。QTextDocument クラスは、リッチテキストを扱う場合に役立ちます。

• 移植性: QPainter クラスは、プラットフォーム間で移植性が低い場合があります。
• コードの複雑さ: カスタムレイアウトクラスの作成は、最も複雑なオプションです。
• パフォーマンス: スタイルシートは、ネイティブコードよりもパフォーマンスが劣る場合があります。

これらの要因を考慮して、ニーズに合った最適な代替方法を選択してください。