Qt GUIプログラミング：QTextOptionで実現するレイアウト自由自在なテキスト

基本的な使い方

QTextOption option;

// テキストの配置を設定
option.setAlignment(Qt::AlignCenter);

// テキストの折り返しを設定
option.setWrapMode(QTextOption::WordWrap);

// タブの種類を設定
option.setTabStop(40); // 40ピクセルごとにタブを設定

// テキストにオプションを適用
myQLabel->setTextOption(option);

主なプロパティ

• flags: テキストオプションのフラグを設定します。QTextOption::IncludeTrailingSpaces、QTextOption::ShowTabsAndSpacesなどのフラグを使用できます。
• tabStop: タブの位置をピクセル単位で指定します。
• wrapMode: テキストの折り返し方法を指定します。QTextOption::NoWrap、QTextOption::WordWrap、QTextOption::ManualWrapなどの値を使用できます。
• alignment: テキストの配置を指定します。Qt::AlignLeft、Qt::AlignCenter、Qt::AlignRightなどの値を使用できます。

詳細な設定

QTextOptionクラスは、さらに多くのプロパティを提供しています。例えば、以下の設定が可能です。

• 背景色を設定する
• フォントを設定する
• テキストの色を設定する
• インデントを設定する
• 行間隔を設定する

これらの設定は、個々のニーズに合わせて組み合わせることができます。

例

以下の例では、QTextOptionを使用して、ラベル内のテキストを中央揃えし、2行で折り返し、タブを40ピクセルごとに設定します。

QLabel label;
label.setText("これはサンプルテキストです。\n2行に折り返されます。");

QTextOption option;
option.setAlignment(Qt::AlignCenter);
option.setWrapMode(QTextOption::WordWrap);
option.setTabStop(40);

label.setTextOption(option);

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テキストの配置

このコードは、ラベル内のテキストを左揃え、中央揃え、右揃えに設定します。

QLabel label;
label.setText("サンプルテキスト");

// 左揃え
QTextOption leftOption;
leftOption.setAlignment(Qt::AlignLeft);
label.setTextOption(leftOption);

// 中央揃え
QTextOption centerOption;
centerOption.setAlignment(Qt::AlignCenter);
label.setTextOption(centerOption);

// 右揃え
QTextOption rightOption;
rightOption.setAlignment(Qt::AlignRight);
label.setTextOption(rightOption);

テキストの折り返し

このコードは、ラベル内のテキストの折り返し方法を "WordWrap"、"CharacterWrap"、"NoWrap" に設定します。

QLabel label;
label.setText("長いサンプルテキストです。\n改行が含まれています。");

// ワードラップ
QTextOption wordWrapOption;
wordWrapOption.setWrapMode(QTextOption::WordWrap);
label.setTextOption(wordWrapOption);

// 文字ラップ
QTextOption charWrapOption;
charWrapOption.setWrapMode(QTextOption::CharacterWrap);
label.setTextOption(charWrapOption);

// 折り返しなし
QTextOption noWrapOption;
noWrapOption.setWrapMode(QTextOption::NoWrap);
label.setTextOption(noWrapOption);

タブの設定

このコードは、ラベル内のテキストのタブ位置を 40ピクセルごとに設定します。

QLabel label;
label.setText("タブ付きテキスト\tサンプルです。");

QTextOption tabOption;
tabOption.setTabStop(40);
label.setTextOption(tabOption);

行間隔の設定

このコードは、ラベル内のテキストの行間隔を 10ピクセルに設定します。

QLabel label;
label.setText("サンプルテキスト\n2行目です。");

QTextOption lineSpacingOption;
lineSpacingOption.setUseDesignMetrics(true);
lineSpacingOption.setLineSpacingFactor(1.5);
label.setTextOption(lineSpacingOption);

このコードは、ラベル内のテキストのインデントを 20ピクセルに設定します。

QLabel label;
label.setText("サンプルテキスト\nインデントされています。");

QTextOption indentOption;
indentOption.setLeftIndent(20);
label.setTextOption(indentOption);

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スタイルシートの使用

スタイルシートは、CSS に似た構文を使用してテキストの書式設定を定義する強力な方法です。 QLabel などの多くの Qt ウィジェットは、スタイルシートを適用することができます。

QLabel label;
label.setText("サンプルテキスト");

// スタイルシートを定義
QString styleSheet = "QLabel { "
                    "font-family: Arial, sans-serif; "
                    "font-size: 16px; "
                    "color: #333; "
                    "text-align: center; "
                    "}";

// スタイルシートを適用
label.setStyleSheet(styleSheet);

Rich Text の使用

Rich Text は、テキストに書式設定情報を含めることができる形式です。 QTextDocument クラスを使用して Rich Text を操作することができます。

QTextDocument document;
document.setHtml("<p style=\"font-family: Arial, sans-serif; font-size: 16px; color: #333; text-align: center;\">サンプルテキスト</p>");

QLabel label;
label.setText(document.text());

カスタム描画

高度な書式設定が必要な場合は、カスタム描画を使用してテキストを描画することができます。 paintEvent() メソッドを再実装することで、テキストの位置、色、フォントなどを自由に制御することができます。

void MyQLabel::paintEvent(QPaintEvent *event)
{
    QPainter painter(this);

    painter.setPen(Qt::black);
    painter.setFont(QFont("Arial", 16));

    QRect rect = label.rect();
    painter.drawText(rect, Qt::AlignCenter, "サンプルテキスト");
}

サードパーティ製のライブラリの使用

Qt には、QTextOption の代替となるサードパーティ製のライブラリがいくつかあります。これらのライブラリは、より高度な機能や柔軟性を提供する場合があります。

どの方法を選択すべきか

どの方法を選択するかは、要件とスキルレベルによって異なります。

• 特定の機能が必要な場合は、サードパーティ製のライブラリを検討してください。
• より複雑な書式設定が必要な場合は、スタイルシート、Rich Text、またはカスタム描画の使用を検討してください。
• シンプルな書式設定の場合は、QTextOption が最も簡単な方法です。