【保存版】Qt GUI プログラミング：QTextDocument::undoAvailable() 関数で実現するユーザーフレンドリーなインターフェース

QTextDocument::undoAvailable()は、Qt GUIにおけるテキスト文書オブジェクト QTextDocument において、取り消せる操作の数が存在するかどうかを確認するための関数です。つまり、この関数を呼び出すことで、ユーザーが行った過去の編集操作を元に戻すことができるかどうかを判断することができます。

戻り値

この関数は、取り消せる操作が存在する場合には true を返し、存在しない場合には false を返します。

QTextDocument document;

// テキストを挿入する
document.setPlainText("Hello, world!");

// 取り消せる操作が存在するかどうかを確認する
bool undoAvailable = document.undoAvailable();

if (undoAvailable) {
  // 取り消しボタンを有効にする
  undoButton->setEnabled(true);
} else {
  // 取り消しボタンを無効にする
  undoButton->setEnabled(false);
}

QTextDocument::undoAvailable() は、読み取り専用の関数です。この関数は、文書の状態を確認するためだけに使用され、文書の内容を変更することはできません。
QTextDocument::undoAvailable() は、パフォーマンス上の理由から頻繁に呼び出さないようにする必要があります。この関数は、内部的に文書の内容をスキャンするため、呼び出し回数が多いとパフォーマンスが低下する可能性があります。
QTextDocument::undoAvailable() は、常に最新の状態を返すわけではありません。つまり、この関数を呼び出した後に新たな編集操作が行われた場合、戻り値が変化する可能性があります。

Qt GUI のプログラミングに関する書籍やチュートリアルも多数出版されています。

#include <QApplication>
#include <QTextDocument>
#include <QTextEdit>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // テキストエディタを作成する
  QTextEdit textEdit;

  // 取り消しボタンを作成する
  QPushButton undoButton("Undo");
  undoButton.setEnabled(false);

  // テキストエディタと取り消しボタンを接続する
  QObject::connect(&textEdit, &QTextEdit::textChanged, &undoButton, &QPushButton::setEnabled);
  QObject::connect(&undoButton, &QPushButton::clicked, &textEdit, &QTextEdit::undo);

  // ウィンドウを作成し、テキストエディタと取り消しボタンを追加する
  QWidget window;
  QVBoxLayout layout(&window);
  layout.addWidget(&textEdit);
  layout.addWidget(&undoButton);
  window.show();

  return app.exec();
}

説明

main() 関数は、QApplication オブジェクトを作成し、テキストエディタと取り消しボタンを作成します。
テキストエディタは QTextEdit クラスを使用して作成されます。
取り消しボタンは QPushButton クラスを使用して作成されます。
QObject::connect() 関数は、テキストエディタと取り消しボタンを接続します。
テキストエディタの textChanged() シグナルは、テキストエディタの内容が変更されたときに発行されます。
取り消しボタンの setEnabled() メソッドは、ボタンを有効化/無効化します。
取り消しボタンの clicked() シグナルは、ボタンがクリックされたときに発行されます。
テキストエディタの undo() メソッドは、最後の編集操作を元に戻します。
ウィンドウは QWidget クラスを使用して作成されます。
QVBoxLayout は、ウィンドウ内のウィジェットを垂直方向に配置します。
テキストエディタと取り消しボタンは、レイアウトに追加されます。
ウィンドウは show() メソッドを使用して表示されます。
app.exec() メソッドは、アプリケーションを実行します。

取り消しボタンをクリックすると、最後の編集操作が元に戻されます。
テキストエディタにテキストを入力すると、取り消しボタンが有効になります。

テキストエディタと取り消しボタンを接続する方法
QTextDocument::undoAvailable() 関数は、テキスト文書における取り消せる操作の数を監視するためにどのように使用できるか

QTextDocument::undoAvailable() 関数は、常に最新の状態を返すわけではありません。詳細は、Qt ドキュメントを参照してください。

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代替方法

QTextUndoManager クラスを使用する

QTextUndoManager クラスは、テキスト文書における編集操作を管理するためのクラスです。このクラスには、undoAvailable() メソッドと同様の機能を提供する canUndo() メソッドが用意されています。

QTextUndoManager undoManager;
undoManager.push(new QTextInsertCommand(textEdit.document(), cursor, text));

if (undoManager.canUndo()) {
  // 取り消しボタンを有効にする
  undoButton->setEnabled(true);
} else {
  // 取り消しボタンを無効にする
  undoButton->setEnabled(false);
}

QTextDocument オブジェクトの状態を監視する

QTextDocument オブジェクトには、編集操作に関するさまざまなプロパティが用意されています。これらのプロパティを監視することで、取り消せる操作の数を推測することができます。

QTextDocument *document = textEdit.document();

// 文書の内容が変更されたときに呼ばれるスロット
void textChanged() {
  // 文書の内容が変更されたことをフラグとして設定する
  textChangedFlag = true;
}

// 取り消しボタンがクリックされたときに呼ばれるスロット
void undo() {
  if (textChangedFlag) {
    // 文書の内容が変更されている場合、最後の編集操作を元に戻す
    document->undo();
    textChangedFlag = false;
  }
}

それぞれの方法の利点と欠点

QTextDocument オブジェクトの状態を監視する
- 利点
  - コードがシンプルである
  - メモリオーバーヘッドが少ない
- 欠点
  - QTextUndoManager クラスほど柔軟性がない
  - 取り消し/やり直し操作を管理しにくい
QTextUndoManager クラスを使用する
- 利点
  - QTextDocument::undoAvailable() 関数よりも柔軟性が高い
  - 取り消し/やり直し操作を管理しやすい
- 欠点
  - コードが複雑になる
  - 追加のメモリオーバーヘッドが発生する

QTextDocument::undoAvailable() 関数は、一般的な状況では十分な機能を提供します。しかし、より柔軟性が必要な場合や、メモリオーバーヘッドを最小限に抑えたい場合は、上記の代替方法を検討することをお勧めします。

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