Qt GUIにおけるデフォルトフォントの奥深い世界：QTextDocument::defaultFont()を超えたテクニック

QTextDocument::defaultFont()は、Qt GUIにおけるQTextDocumentクラスのメソッドであり、文書内のデフォルトフォントを取得します。デフォルトフォントとは、新しく挿入されたテキストや、明示的にフォントを設定されていないテキストに適用されるフォントです。

使用方法

QFont defaultFont = document->defaultFont();

このコードは、QTextDocumentオブジェクトdocumentのデフォルトフォントを取得し、QFontオブジェクトdefaultFontに格納します。

例

QTextDocument document;

// デフォルトフォントを取得
QFont defaultFont = document.defaultFont();

// デフォルトフォントのファミリーを取得
QString fontFamily = defaultFont.family();

// デフォルトフォントのサイズを取得
int fontSize = defaultFont.pointSize();

// デフォルトフォントが太字かどうかを取得
bool bold = defaultFont.bold();

// デフォルトフォントが斜体かどうかを取得
bool italic = defaultFont.italic();

この例では、QTextDocumentオブジェクトdocumentのデフォルトフォントを取得し、そのファミリー、サイズ、太字、斜体の設定を個別に取得しています。

デフォルトフォントの設定

QTextDocument::defaultFont()は、デフォルトフォントを取得するだけでなく、設定することもできます。

QFont newFont("Arial", 12, QFont::Bold);
document->setDefaultFont(newFont);

このコードは、QFontオブジェクトnewFontを作成し、それをQTextDocumentオブジェクトdocumentのデフォルトフォントとして設定します。newFontは、フォントファミリを"Arial"、サイズを12ポイント、太字に設定しています。

• QTextDocumentのデフォルトフォントは、アプリケーションの設定によって継承される場合があります。
• QTextDocument内の個々のテキストブロックには、個別にフォントを設定することができます。デフォルトフォントは、明示的に設定されていないテキストブロックにのみ適用されます。

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#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QTextDocument document;

    // デフォルトフォントを取得
    QFont defaultFont = document.defaultFont();

    // デフォルトフォントの情報を出力
    qDebug() << "デフォルトフォント:";
    qDebug() << "  ファミリー:", defaultFont.family();
    qDebug() << "  サイズ:", defaultFont.pointSize();
    qDebug() << "  太字:", defaultFont.bold();
    qDebug() << "  斜体:", defaultFont.italic();

    // 新しいフォントを作成
    QFont newFont("Arial", 14, QFont::BoldItalic);

    // 新しいフォントをデフォルトフォントに設定
    document.setDefaultFont(newFont);

    // 設定後のデフォルトフォントの情報を出力
    qDebug() << "\n設定後のデフォルトフォント:";
    qDebug() << "  ファミリー:", document.defaultFont().family();
    qDebug() << "  サイズ:", document.defaultFont().pointSize();
    qDebug() << "  太字:", document.defaultFont().bold();
    qDebug() << "  斜体:", document.defaultFont().italic();

    return app.exec();
}

例2：デフォルトフォントを使用してテキスト挿入

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    QTextDocument document;

    // テキストを挿入
    document.setPlainText("デフォルトフォントで表示されるテキスト");

    // テキストエディタを作成
    QTextEdit textEditor;
    textEditor.setDocument(&document);

    // テキストエディタを表示
    textEditor.show();

    return app.exec();
}

説明

例1では、QTextDocument::defaultFont()を使用してデフォルトフォントを取得し、その情報を出力します。その後、新しいフォントを作成し、それをデフォルトフォントに設定します。設定後のデフォルトフォントの情報も出力します。

例2では、QTextDocument::defaultFont()を使用してデフォルトフォントを取得し、そのフォントでテキストを挿入します。その後、テキストエディタを作成し、そのテキストエディタにQTextDocumentオブジェクトを設定して表示します。

これらの例は、QTextDocument::defaultFont()の使い方を理解するのに役立つでしょう。

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QTextDocument::defaultFont()は、Qt GUIにおけるQTextDocumentクラスのメソッドであり、文書内のデフォルトフォントを取得します。デフォルトフォントとは、新しく挿入されたテキストや、明示的にフォントを設定されていないテキストに適用されるフォントです。

しかし、QTextDocument::defaultFont()は、いくつかの制限があります。

• 個々のテキストブロックのデフォルトフォントを取得することはできません。
• 取得できるのは、文書全体のデフォルトフォントのみです。

これらの制限を克服するために、QTextDocument::defaultFont()の代替方法として、以下の方法が考えられます。

個々のテキストブロックのフォントを取得する

QTextCursorクラスを使用して、個々のテキストブロックのフォントを取得することができます。

QTextCursor cursor(document);
cursor.movePosition(QTextCursor::Start);

while (!cursor.atEnd()) {
    if (cursor.currentCharFormat().isValid()) {
        QFont font = cursor.currentCharFormat().font();
        // フォント情報処理
    }
    cursor.movePosition(QTextCursor::NextCharacter);
}

このコードは、QTextDocumentオブジェクトdocument内のすべてのテキストブロックをループし、各ブロックのフォントを取得して処理しています。

QTextDocument::rootFrame()を使用する

QTextDocument::rootFrame()は、文書内のルートフレームを取得します。ルートフレームは、文書全体のスタイルを管理するオブジェクトです。ルートフレームのfont()メソッドを使用して、デフォルトフォントを取得することができます。

QFont defaultFont = document->rootFrame().font();

このコードは、QTextDocumentオブジェクトdocumentのルートフレームを取得し、そのフォントをdefaultFontに格納します。

アプリケーションの設定を使用する

アプリケーションの設定を使用して、デフォルトフォントを設定することができます。

QFont defaultFont = QApplication::font();

このコードは、アプリケーションの設定からデフォルトフォントを取得し、defaultFontに格納します。

カスタムロジックを使用する

上記の方法で取得できない場合は、カスタムロジックを使用してデフォルトフォントを推測することができます。

例

QFont defaultFont;

// アプリケーションの設定からデフォルトフォントを取得
defaultFont = QApplication::font();

// 設定にデフォルトフォントが設定されていない場合は、
// システムフォントを使用する
if (!defaultFont.isValid()) {
    defaultFont = QFontInfo(QFontDatabase::systemFontIdentifier()).font();
}

このコードは、アプリケーションの設定からデフォルトフォントを取得し、設定されていない場合はシステムフォントを使用します。