Qt WidgetsにおけるQSystemTrayIcon::messageClicked()の解説


QSystemTrayIcon::messageClicked()は、Qt Widgetsライブラリにおけるシステムトレイアイコンの機能の一つで、ユーザーがシステムトレイアイコン上に表示されたバルーンメッセージをクリックした際に発生するシグナルです。このシグナルは、アプリケーションがユーザーとの対話や通知を行うための重要な手段となります。

仕組み

QSystemTrayIcon::showMessage()メソッドを使用してバルーンメッセージを表示すると、ユーザーがメッセージをクリックするとQSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルがemitされます。このシグナルを捕捉することで、アプリケーション側で適切な処理を実行することができます。

  1. QSystemTrayIconオブジェクトの作成
QSystemTrayIcon trayIcon;
  1. バルーンメッセージの表示
trayIcon.showMessage("タイトル", "メッセージ", QSystemTrayIcon::Information, 5000);
  1. QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルの接続
connect(&trayIcon, &QSystemTrayIcon::messageClicked, this, &MyClass::onMessageClicked);
  1. シグナルハンドラの作成
void MyClass::onMessageClicked()
{
    // メッセージをクリックされた際の処理を記述
    // 例:ダイアログボックスを表示する、ファイルを開くなどの処理
}
  • ユーザーがバルーンメッセージをクリックしない場合は、QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルはemitされません。
  • バルーンメッセージの外観は、プラットフォームによって異なる場合があります。
  • QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルは、すべてのプラットフォームでサポートされているわけではありません。特に、macOSではサポートされていない場合があります。


#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    // QSystemTrayIconオブジェクトの作成
    QSystemTrayIcon trayIcon;

    // バルーンメッセージの表示
    trayIcon.showMessage("タイトル", "メッセージ", QSystemTrayIcon::Information, 5000);

    // QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルの接続
    connect(&trayIcon, &QSystemTrayIcon::messageClicked, &app, &QApplication::onMessageClicked);

    return app.exec();
}

void QApplication::onMessageClicked()
{
    // ダイアログボックスの表示
    QMessageBox::information(nullptr, "メッセージ", "バルーンメッセージをクリックされました。");
}

このコードを実行すると、システムトレイにアイコンが表示され、ユーザーがアイコンをクリックするとダイアログボックスが表示されます。

  1. main()関数では、QApplicationオブジェクトとQSystemTrayIconオブジェクトを作成します。
  2. showMessage()メソッドを使用して、バルーンメッセージを表示します。
  3. connect()関数を使用して、QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルをQApplication::onMessageClicked()スロットに接続します。
  4. onMessageClicked()スロットでは、QMessageBox::information()関数を使用して、ダイアログボックスを表示します。
  • シグナルハンドラ内で実行する処理は、アプリケーションの要件に応じて自由にカスタマイズできます。


しかし、QSystemTrayIcon::messageClicked()にはいくつかの制限があります。

  • ユーザーがバルーンメッセージをクリックしない場合は、QSystemTrayIcon::messageClicked()シグナルはemitされません。
  • バルーンメッセージの外観は、プラットフォームによって異なる場合があります。
  • すべてのプラットフォームでサポートされているわけではありません。特に、macOSではサポートされていない場合があります。

これらの制限を回避するために、QSystemTrayIcon::messageClicked()の代替方法として以下の方法が考えられます。

QMenuを使用する

QMenuを使用して、バルーンメッセージの代わりにメニューを表示することができます。ユーザーがメニュー項目をクリックすると、シグナルがemitされ、アプリケーション側で適切な処理を実行することができます。

QMenu menu("メニュー");
menu.addAction("アクション1");
menu.addAction("アクション2");

trayIcon.setContextMenu(&menu);

connect(menu, &QMenu::triggered, this, &MyClass::onMenuTriggered);

QActionを使用する

QActionを使用して、バルーンメッセージの代わりにアクションボタンを表示することができます。ユーザーがアクションボタンをクリックすると、シグナルがemitされ、アプリケーション側で適切な処理を実行することができます。

QAction action("アクション", &trayIcon);
trayIcon.addAction(&action);

connect(&action, &QAction::triggered, this, &MyClass::onActionTriggered);

カスタムウィジェットを使用する

QSystemTrayIcon::customWidget()メソッドを使用して、カスタムウィジェットをシステムトレイアイコンに表示することができます。ユーザーがカスタムウィジェット内の要素をクリックすると、シグナルがemitされ、アプリケーション側で適切な処理を実行することができます。

QWidget *customWidget = new QWidget;
customWidget->setLayout(new QVBoxLayout);

QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
customWidget->layout()->addWidget(button);

connect(button, &QPushButton::clicked, this, &MyClass::onButtonClicked);

trayIcon.setCustomWidget(customWidget);