Qt Widgets：ボタンのテキストをスタイルに合わせて変更するには？QStyleOptionToolButton::textがカギ

QStyleOptionToolButton::text は、Qt Widgets ライブラリにおける QToolButton ウィジェットのテキストを設定または取得するためのプロパティです。このプロパティは、QStyleOption クラスから派生した QStyleOptionToolButton クラスによって定義されており、ウィジェットのスタイル情報を含む構造体です。

用途

QStyleOptionToolButton::text プロパティは、以下の目的で使用されます。

ウィジェットのスタイルを決定するために必要な情報を提供する
QToolButton ウィジェットに表示されているテキストを取得する
QToolButton ウィジェットに表示されるテキストを設定する

設定方法

QStyleOptionToolButton::text プロパティを設定するには、以下のコードを使用します。

QStyleOptionToolButton option;
option.text = "ボタンのテキスト";

このコードは、option という名前の QStyleOptionToolButton 構造体を初期化し、text メンバーに "ボタンのテキスト" という文字列を代入します。

取得方法

QStyleOptionToolButton option;
// ...

QString text = option.text;

このコードは、option という名前の QStyleOptionToolButton 構造体から text メンバーの値を取得し、text という変数に代入します。

スタイルへの影響

QStyleOptionToolButton::text プロパティは、QToolButton ウィジェットのスタイルを決定するために使用されます。例えば、ウィジェットのテキストが空の場合、アイコンのみが表示される場合があります。

例

以下のコードは、QToolButton ウィジェットに "ボタンのテキスト" というテキストを設定し、そのテキストを取得する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  QStyleOptionToolButton option;
  option.initFrom(button);

  QString text = option.text;

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、"ボタンのテキスト" というテキストが表示されたボタンが表示されます。

ボタンのテキストを設定する

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  // QStyleOptionToolButton 構造体を初期化する
  QStyleOptionToolButton option;
  option.initFrom(button);

  // テキストを設定する
  option.text = "新しいテキスト";

  // スタイルを更新する
  button.style()->drawControl(QStyle::CE_ToolButton, &option, button);

  return app.exec();
}

QApplication オブジェクトを作成します。
QPushButton オブジェクトを作成し、"ボタンのテキスト" というテキストを設定します。
QStyleOptionToolButton 構造体を初期化し、button ウィジェットからスタイル情報を取得します。
text メンバーに "新しいテキスト" という文字列を設定します。
drawControl メソッドを使用して、button ウィジェットのスタイルを更新します。

ボタンのテキストを取得する

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  // QStyleOptionToolButton 構造体を初期化する
  QStyleOptionToolButton option;
  option.initFrom(button);

  // テキストを取得する
  QString text = option.text;

  // 取得したテキストを出力する
  std::cout << text.toStdString() << std::endl;

  return app.exec();
}

このコードは、以下の操作を行います。

QApplication オブジェクトを作成します。
QPushButton オブジェクトを作成し、"ボタンのテキスト" というテキストを設定します。
QStyleOptionToolButton 構造体を初期化し、button ウィジェットからスタイル情報を取得します。
text メンバーの値を取得し、text という変数に代入します。
std::cout を使用して、text 変数の値を出力します。

このコードを実行すると、"ボタンのテキスト" という文字列が出力されます。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  bool isHovered = false;

  button.connect(button, &QPushButton::hoverEnter, [&]() {
    isHovered = true;
  });

  button.connect(button, &QPushButton::hoverLeave, [&]() {
    isHovered = false;
  });

  button.paintEvent = [&](QPaintEvent *event) {
    // QStyleOptionToolButton 構造体を初期化する
    QStyleOptionToolButton option;
    option.initFrom(button);

    // テキストを設定する
    option.text = isHovered ? "ホバー中" : "ボタンのテキスト";

    // スタイルを更新する
    button.style()->drawControl(QStyle::CE_ToolButton, &option, button);
  };

  return app.exec();
}

QApplication オブジェクトを作成します。
QPushButton オブジェクトを作成し、"ボタンのテキスト" というテキストを設定します。
isHovered という変数を作成し、false に初期化します。
マウスがボタンの上に移動したときに isHovered を true に設定し、マウスがボタンから離れたときに isHovered を false に設定するシグナル接続を行います。
paintEvent メソッドを再実装し、以下の処理を行います。
- QStyleOptionToolButton 構造体を初期化し、button ウィジェットからスタイル情報を取得します。
- isHovered の値に応じて、text メンバーに "ホバー中" または "ボタンのテキスト" という文字列を設定します。
- drawControl メソッドを使用して、button ウィジェットの

QToolButton::setText() メソッドを使用する

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  return app.exec();
}

このコードは、"ボタンのテキスト" というテキストが表示されたボタンを作成します。

QToolButton::text() メソッドを使用する

QToolButton::text() メソッドを使用して、ボタンのテキストを取得することもできます。この方法は、QStyleOptionToolButton::text プロパティを使用するよりもシンプルで、コードが読みやすくなります。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QPushButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  QString text = button.text();

  std::cout << text.toStdString() << std::endl;

  return app.exec();
}

このコードは、"ボタンのテキスト" という文字列を出力します。

QToolButton クラスをサブクラス化して、スタイルをカスタマイズすることもできます。この方法は、高度なカスタマイズが必要な場合に役立ちます。

#include <QApplication>
#include <QToolButton>

class MyToolButton : public QToolButton {
public:
  MyToolButton(QWidget *parent = nullptr) : QToolButton(parent) {}

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
    // QStyleOptionToolButton 構造体を初期化する
    QStyleOptionToolButton option;
    option.initFrom(this);

    // テキストを設定する
    option.text = "カスタムテキスト";

    // スタイルを更新する
    style()->drawControl(QStyle::CE_ToolButton, &option, this);
  }
};

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  MyToolButton button;
  button.setText("ボタンのテキスト");

  button.show();

  return app.exec();
}