【保存版】Qt GUIの影と境界線デザインをマスターしよう！ Pallett::dark()の使い方から応用例まで

戻り値

QPalette::dark()は、現在のカラーグループのdarkカラーロールに関連付けられているQBrushオブジェクトを返します。

カラーグループ

QPaletteは、さまざまなウィジェットの状態を表す複数のカラーグループで構成されています。一般的なカラーグループには、アクティブ、非アクティブ、ハイライト、選択などがあります。dark()関数を使用する場合は、どのカラーグループのdark色を取得したいのかを指定する必要があります。

例

QPalette palette;

// アクティブなウィジェットの影色を取得
QBrush brush = palette.dark(QPalette::Active);

// 非アクティブなウィジェットの境界線色を取得
brush = palette.dark(QPalette::Inactive);

システムパレットとの連携

Qtは、オペレーティングシステムのテーマ設定に基づいて、デフォルトのQPaletteを提供します。dark()関数を使用すると、このデフォルトパレットのdark色を取得できます。ただし、アプリケーション固有のカラーパレットを作成して、dark()関数に渡すこともできます。

ダークモードのサポート

Qt 5.15以降では、Qtはシステムのダークモード設定を自動的に検出して、それに応じてパレットを更新します。つまり、dark()関数を使用しなくても、アプリケーションはダークモードとライトモードの両方のテーマで適切な色を表示することができます。

dark()関数で取得した色は、システム設定やアプリケーションの設定によって異なる場合があります。

例1：ボタンの影色を設定する

この例では、ボタンの影色をQPalette::dark()関数を使用して設定します。

#include <QApplication>
#include <QPushButton>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ボタンを作成
  QPushButton button("ボタン");

  // パレットを取得
  QPalette palette = button.palette();

  // ボタンの影色をQPalette::dark()で設定
  palette.setBrush(QPalette::ButtonShadow, palette.dark(QPalette::Active));

  // ボタンのパレットを設定
  button.setPalette(palette);

  // ボタンを表示
  button.show();

  return app.exec();
}

例2：ウィンドウの境界線色を設定する

この例では、ウィンドウの境界線色をQPalette::dark()関数を使用して設定します。

#include <QApplication>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィジェットを作成
  QWidget widget;

  // パレットを取得
  QPalette palette = widget.palette();

  // ウィンドウの境界線色をQPalette::dark()で設定
  palette.setBrush(QPalette::WindowFrame, palette.dark(QPalette::Active));

  // ウィジェットのパレットを設定
  widget.setPalette(palette);

  // ウィジェットを表示
  widget.show();

  return app.exec();
}

説明

最後に、ボタンとウィジェットを表示します。
取得した色は、ボタンの影色とウィンドウの境界線色に設定されます。
次に、palette.dark(QPalette::Active)を使用して、アクティブなウィジェットのdark色を取得します。
上記のコードは、ボタンとウィジェットを作成し、それぞれのパレットを取得します。

このコードは、QPalette::dark()関数を使用して、さまざまな視覚要素の影色や境界線色を設定する方法を示しています。

コードをより複雑にするために、さまざまなカラーグループやカラーロールを使用できます。
これらの例では、アクティブなウィジェットのdark色のみを使用しています。必要に応じて、他のカラーグループのdark色を使用することもできます。

代替方法の選択肢

QPalette::shadow()
ボタンやウィジェットの影色を取得するために使用できます。dark()よりも暗い色を取得する可能性があります。
QPalette::mid()
ボタンやウィジェットの色と影色の中間色を取得するために使用できます。dark()よりも明るい色を取得する可能性があります。
カスタムカラー
アプリケーション固有のカラーパレットを作成し、その中から必要な色を取得することができます。

各方法の詳細

QPalette::shadow()

影を強調したい場合に適しています。
dark()よりも暗い色を取得する可能性があります。
ボタンやウィジェットの影色を取得するために使用されます。

例

QPalette palette = widget.palette();
palette.setBrush(QPalette::ButtonShadow, palette.shadow(QPalette::Active));
widget.setPalette(palette);

QPalette::mid()

ボタンやウィジェットの立体感を強調したい場合に適しています。
dark()よりも明るい色を取得する可能性があります。
ボタンやウィジェットの色と影色の中間色を取得するために使用されます。

例

QPalette palette = widget.palette();
palette.setBrush(QPalette::Button, palette.mid(QPalette::Active));
widget.setPalette(palette);

カスタムカラー

複雑なデザインやブランディングが必要な場合に適しています。
より柔軟な色の制御が可能になります。
アプリケーション固有のカラーパレットを作成し、その中から必要な色を取得することができます。

例

QColor customColor = QColor(128, 128, 128); // 灰色
QPalette palette = widget.palette();
palette.setBrush(QPalette::ButtonShadow, customColor);
widget.setPalette(palette);

最適な方法の選択

最適な方法は、状況によって異なります。

より柔軟な色の制御が必要
カスタムカラー
ボタンやウィジェットの立体感を強調したい
QPalette::mid()
より暗い影色が必要
QPalette::shadow()
シンプルでわかりやすい方法
QPalette::dark()

上記の代替方法に加えて、Qt CSSを使用しても、ボタンやウィジェットの色を制御することができます。