Qtでプラットフォームを自由自在に操る：QGuiApplication::platformNameとQSysInfoの使い分け

QGuiApplication::platformName()は、Qt GUIアプリケーションで現在使用されているプラットフォームの名前を取得するための関数です。これは、さまざまなプラットフォーム固有の機能にアクセスしたり、プラットフォームに依存するコードを記述したりする際に役立ちます。

詳細解説

QGuiApplication::platformName()は、文字列（QString）を返します。返される文字列は、現在使用されているプラットフォームを識別するものです。一般的な例としては、以下のようなものがあります。

• "win32": Microsoft Windows
• "cocoa": macOS
• "xcb": X11 Carbon
• "linuxfb": Linuxフレームバッファ

#include <QGuiApplication>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // プラットフォームの名前を取得
  QString platformName = QGuiApplication::platformName();

  // プラットフォーム固有の処理を実行
  if (platformName == "linuxfb") {
    // Linuxフレームバッファ固有のコードを実行
  } else if (platformName == "xcb") {
    // X11 Carbon固有のコードを実行
  } else if (platformName == "cocoa") {
    // macOS固有のコードを実行
  } else if (platformName == "win32") {
    // Microsoft Windows固有のコードを実行
  }

  return app.exec();
}

• プラットフォーム固有の機能にアクセスするには、 соответствующие API を使用する必要があります。
• この関数は、プラットフォームに依存するコードを記述する前に呼び出す必要があります。
• QGuiApplication::platformName()は、アプリケーションが実行されているプラットフォームを決定するために使用されます。

---

#include <QGuiApplication>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // プラットフォームの名前を取得
  QString platformName = QGuiApplication::platformName();

  // 取得したプラットフォーム名をメッセージボックスに表示
  QMessageBox::information(nullptr, "プラットフォーム情報",
                           "現在使用されているプラットフォーム: " + platformName);

  return app.exec();
}

このコードの説明

1. QGuiApplicationクラスのインスタンスを作成します。
2. QGuiApplication::platformName()関数を使用して、現在使用されているプラットフォームの名前を取得します。
3. 取得したプラットフォーム名をメッセージボックスに表示します。

実行例

このコードを実行すると、以下のメッセージボックスが表示されます。

プラットフォーム情報: 現在のプラットフォーム名

このコードは、単に QGuiApplication::platformName()関数の使用方法を示す例です。実際のアプリケーションでは、この関数を使用して、プラットフォーム固有の処理を実行することができます。

以下は、プラットフォーム固有の処理を実行するコード例です。

#include <QGuiApplication>
#include <QMessageBox>
#include <QProcess>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // プラットフォームの名前を取得
  QString platformName = QGuiApplication::platformName();

  // プラットフォーム固有の処理を実行
  if (platformName == "linuxfb") {
    // Linuxフレームバッファ固有の処理
    system("fbtest"); // Linuxフレームバッファテストツールを実行
  } else if (platformName == "xcb") {
    // X11 Carbon固有の処理
    // ...
  } else if (platformName == "cocoa") {
    // macOS固有の処理
    // ...
  } else if (platformName == "win32") {
    // Microsoft Windows固有の処理
    QProcess::startDetached("notepad.exe"); // メモ帳を起動
  }

  return app.exec();
}

このコードは、platformName変数の値に応じて、異なるプラットフォーム固有の処理を実行します。

• プラットフォーム固有の機能にアクセスするには、 соответствующие API を使用する必要があります。
• プラットフォーム固有の処理を実行する前に、QGuiApplication::platformName()関数を必ず呼び出してください。

---

QSysInfo クラスを使用する

QSysInfo クラスは、システムに関する情報を取得するための API を提供します。このクラスを使用して、プラットフォームの名前を含むさまざまな情報を取得することができます。

#include <QSysInfo>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // システム情報オブジェクトを取得
  QSysInfo sysInfo;

  // プラットフォームの名前を取得
  QString platformName = sysInfo.platformName();

  // 取得したプラットフォーム名をメッセージボックスに表示
  QMessageBox::information(nullptr, "プラットフォーム情報",
                           "現在使用されているプラットフォーム: " + platformName);

  return app.exec();
}

QProcess クラスを使用する

QProcess クラスは、外部プロセスを実行するための API を提供します。このクラスを使用して、uname コマンドを実行し、プラットフォームの名前を取得することができます。

#include <QGuiApplication>
#include <QProcess>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // プロセスオブジェクトを作成
  QProcess process;

  // uname コマンドを実行
  process.start("uname");

  // コマンドの実行結果を取得
  QByteArray output = process.readAllStandardOutput();

  // プラットフォーム名を抽出
  QString platformName = QString::fromLatin1(output).trimmed();

  // 取得したプラットフォーム名をメッセージボックスに表示
  QMessageBox::information(nullptr, "プラットフォーム情報",
                           "現在使用されているプラットフォーム: " + platformName);

  return app.exec();
}

環境変数を使用する

多くのプラットフォームでは、OS などの環境変数を使用して、オペレーティングシステムの名前を取得することができます。

#include <QGuiApplication>
#include <QMessageBox>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QGuiApplication app(argc, argv);

  // 環境変数からプラットフォーム名を取得
  QString platformName = qgetenv("OS");

  // 取得したプラットフォーム名をメッセージボックスに表示
  QMessageBox::information(nullptr, "プラットフォーム情報",
                           "現在使用されているプラットフォーム: " + platformName);

  return app.exec();
}

方法	利点	欠点
QGuiApplication::platformName()	シンプルで使いやすい	プラットフォーム固有
QSysInfo	プラットフォームに依存しない	多くの情報を取得する必要がある場合、オーバーヘッドが大きい
QProcess	柔軟性が高い	コマンドの実行結果を解析する必要がある
環境変数	シンプルで軽量	すべてのプラットフォームで利用できるとは限らない