【保存版】Qt GUIでグラデーションを操る：QGradient::setStops() 関数の詳細ガイドとサンプルコード

QGradient::setStops() 関数は、Qt GUI におけるグラデーションの定義において重要な役割を果たします。この関数は、グラデーションにおける色の変化を指定する一連の "stop point" を設定するために使用されます。

stop point とは？

stop point は、グラデーション内の特定の位置における色を定義するポイントです。各 stop point には、以下の 2 つの要素が指定されます。

色
stop point における色を QColor オブジェクトで指定します。
位置
グラデーションにおける stop point の位置を 0.0 から 1.0 の間の値で指定します。0.0 はグラデーションの開始点、1.0 は終了点となります。

QGradient::setStops() 関数の役割

QGradient::setStops() 関数は、既存の stop point をすべて削除し、渡された stop point のリストで置き換えます。つまり、この関数を使用することで、グラデーションの色の変化を完全に制御することができます。

関数の構文

void QGradient::setStops(const QGradientStops &stopPoints);

引数

stopPoints: stop point のリストを含む QGradientStops オブジェクト

戻り値

なし

例

以下の例は、QLinearGradient オブジェクトを使用して、青から赤への線形グラデーションを作成し、それを QLabel ウィジェットに設定する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 青から赤への線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::blue);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

この例では、setColorAt() 関数を使用して、2 つの stop point を個別に設定しています。しかし、QGradientStops オブジェクトを使用すれば、より効率的に stop point を設定することができます。

QGradientStops オブジェクトの使用例

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>
#include <QGradientStops>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // stop point のリストを作成
  QGradientStops stops;
  stops << QGradientStop(0.0, Qt::blue);
  stops << QGradientStop(0.5, Qt::green);
  stops << QGradientStop(1.0, Qt::red);

  // 線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setStops(stops);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

この例では、QGradientStops オブジェクトを使用して、3 つの stop point を一度に設定しています。

stop point の色を QColor オブジェクト以外で指定することもできます。たとえば、16 進数表記や CSS カラー名を使用することができます。
stop point の位置は、0.0 より小さい値または 1.0 より大きい値にすることもできます。ただし、このような場合、グラデーションの描画方法が変化する可能性があります。
QGradient::setStops() 関数は、さまざまな種類のグラデーションクラスで使用することができます。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 青から赤への線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::blue);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

例 2: 青から緑から赤への線形グラデーション

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 青から緑から赤への線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::blue);
  gradient.setColorAt(0.5, Qt::green);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

例 3: 放射状グラデーション

この例は、QRadialGradient オブジェクトを使用して、放射状グラデーションを作成し、それを QLabel ウィジェットに設定する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QRadialGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 放射状グラデーションを作成
  QRadialGradient gradient(50, 50, 40);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::white);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

例 4: 角度付き放射状グラデーション

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QConicalGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 角度付き放射状グラデーションを作成
  QConicalGradient gradient(50, 50, 40, 45);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::white);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

これらの例は、QGradient::setStops() 関数の使用方法を理解するための出発点として役立ちます。

代替方法

以下に、QGradient::setStops() の代替方法として使用できるいくつかの方法を説明します。

カスタムのグラデーションクラスを作成する
独自のグラデーションを作成したい場合は、カスタムのグラデーションクラスを作成することができます。これは、高度なグラデーション効果を実現したい場合に役立ちます。
QGradient::setInterpolation() 関数を使用する
この関数は、グラデーションにおける色の変化を制御するために使用することができます。これは、より複雑なグラデーションを作成する場合に役立ちます。
QGradient::setColorAt() 関数を使用する
この関数は、グラデーション内の特定の位置における色を個別に設定するために使用することができます。これは、シンプルなグラデーションを作成する場合に役立ちます。

各方法の詳細

QGradient::setColorAt() 関数

void QGradient::setColorAt(qreal position, const QColor &color);

この関数は、position で指定された位置における色を color で指定された色に設定します。position は 0.0 から 1.0 の間の値である必要があります。

QGradient::setInterpolation() 関数

void QGradient::setInterpolation(QGradient::InterpolationMode mode);

この関数は、グラデーションにおける色の変化を制御するために使用されます。mode 引数は、以下のいずれかの値に設定できます。

カスタムのグラデーションクラスを作成する
QGradient::CubicBezierInterpolation
色は三次ベジエ曲線を使用して変化します。
QGradient::CosineInterpolation
色は余弦関数を使用して変化します。
QGradient::LinearInterpolation
色は線形に変化します。
QGradient::NoInterpolation
色は突然変化します。

カスタムのグラデーションクラスを作成するには、QGradient クラスを継承する新しいクラスを作成する必要があります。新しいクラスには、QGradient::colorAt() メソッドと QGradient::stops() メソッドを実装する必要があります。colorAt() メソッドは、指定された位置における色を返す必要があります。stops() メソッドは、グラデーションにおける stop point のリストを返す必要があります。

例

以下の例は、QGradient::setColorAt() 関数を使用して、青から赤への線形グラデーションを作成する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 青から赤への線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::blue);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

この例は、QGradient::setInterpolation() 関数を使用して、青から赤への非線形グラデーションを作成する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLinearGradient>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  QLabel label("Qt Gradient Example");

  // 青から赤への非線形グラデーションを作成
  QLinearGradient gradient(0, 0, 100, 0);
  gradient.setColorAt(0.0, Qt::blue);
  gradient.setColorAt(1.0, Qt::red);
  gradient.setInterpolation(QGradient::CosineInterpolation);

  // グラデーションをラベルの背景に設定
  label.setPalette(QPalette(gradient));

  // ラベルを表示
  label.show();

  return app.exec();
}

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