Qt Widgets: QCalendarWidget でカレンダーを更新する方法


機能

updateCells() メソッドは、以下の機能を実行します。

  • カスタムフォーマットを使用して日付と曜日をフォーマットします。
  • 無効な日付をグレーアウト表示します。
  • 選択されている日付と今日の日付を強調表示します。
  • 各セルの日付と曜日を計算し、表示ラベルに設定します。

使用方法

updateCells() メソッドは、通常、カレンダーウィジェットの状態が変更されたときに自動的に呼び出されます。例えば、ユーザーが別の月や年に移動したり、日付を選択したりすると、このメソッドが呼び出されてカレンダーウィジェットが更新されます。

このメソッドを明示的に呼び出す必要があるのは、以下の場合です。

  • カレンダーウィジェットのデータソースを変更した後
  • カレンダーウィジェットのプロパティを変更した後
  • カレンダーウィジェットを初めて表示する場合

QCalendarWidget calendar;

// カレンダーウィジェットを初めて表示する
calendar.show();

// カレンダーウィジェットのプロパティを変更する
calendar.setSelectedDate(QDate(2024, 5, 23));

// カレンダーウィジェットのデータソースを変更する
calendar.setModel(new MyCalendarModel());

// カレンダーウィジェットを更新する
calendar.updateCells();

注意事項

  • このメソッドは、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。頻繁に呼び出す場合は、updateCell() メソッドを使用して個々のセルを更新することを検討してください。
  • updateCells() メソッドは、カレンダーウィジェットに表示されているセルのみを更新します。非表示のセルは更新されません。

上記の説明に加えて、以下の点にも注意してください。

  • このメソッドは、スレッドセーフではありません。マルチスレッド環境で使用する場合は、適切な同期メカニズムを実装する必要があります。
  • QCalendarWidget::updateCells() メソッドは、Qt Widgets 4.4 以降で使用できます。


QCalendarWidget calendar;

// 強調表示する日付を設定する
QDate highlightDate = QDate(2024, 5, 23);

// カレンダーウィジェットを更新する
calendar.updateCells();

// 特定の日付を強調表示する
for (int row = 0; row < calendar.rowCount(); ++row) {
    for (int column = 0; column < calendar.columnCount(); ++column) {
        QCalendarDate currentDate = calendar.date(row, column);
        if (currentDate == highlightDate) {
            calendar.setCellStyle(currentDate, QCalendarWidget::SelectedDate);
        }
    }
}

例 2: 無効な日付をグレーアウト表示する

この例では、updateCells() メソッドを使用して、無効な日付をグレーアウト表示する方法を示します。

QCalendarWidget calendar;

// 無効な日付を設定する
QList<QDate> invalidDates = {
    QDate(2024, 2, 29), // 閏年ではない年の 2 月 29 日
    QDate(2024, 4, 31), // 4 月 31 日
};

// カレンダーウィジェットを更新する
calendar.updateCells();

// 無効な日付をグレーアウト表示する
for (int row = 0; row < calendar.rowCount(); ++row) {
    for (int column = 0; column < calendar.columnCount(); ++column) {
        QCalendarDate currentDate = calendar.date(row, column);
        if (invalidDates.contains(currentDate)) {
            calendar.setCellStyle(currentDate, QCalendarWidget::DisabledDate);
        }
    }
}

例 3: カスタムフォーマットを使用して日付と曜日をフォーマットする

この例では、updateCells() メソッドを使用して、カスタムフォーマットを使用して日付と曜日をフォーマットする方法を示します。

QCalendarWidget calendar;

// カスタムフォーマットを設定する
QLocale locale(QLocale::English, QLocale::UnitedStates);
calendar.setLocale(locale);
calendar.setFirstDayOfWeek(Qt::Monday);
calendar.setSelectedDate(QDate::currentDate());

// カレンダーウィジェットを更新する
calendar.updateCells();

これらの例は、QCalendarWidget::updateCells() メソッドの使用方法を示すほんの一例です。このメソッドは、さまざまな目的に使用できます。

  • このメソッドは、スレッドセーフではありません。マルチスレッド環境で使用する場合は、適切な同期メカニズムを実装する必要があります。
  • QCalendarWidget::updateCells() メソッドは、Qt Widgets 4.4 以降で使用できます。


個々のセルを更新する

QCalendarWidget::updateCell() メソッドを使用して、個々のセルを更新することができます。このメソッドは、特定の日付または日付範囲を更新する場合に便利です。

QCalendarWidget calendar;

// 特定の日付を更新する
QDate dateToUpdate = QDate(2024, 5, 23);
calendar.updateCell(dateToUpdate);

// 特定の日付範囲を更新する
QDate startDate = QDate(2024, 5, 1);
QDate endDate = QDate(2024, 5, 31);
for (QDate date = startDate; date <= endDate; ++date) {
    calendar.updateCell(date);
}

カレンダーモデルを使用する

QCalendarWidget は、QAbstractItemModel から派生したカレンダーモデルを使用してデータを表示することができます。カレンダーモデルを変更することで、カレンダーウィジェットを更新することができます。

QCalendarWidget calendar;

// カスタムのカレンダーモデルを作成する
MyCalendarModel model;

// カレンダーモデルをカレンダーウィジェットに設定する
calendar.setModel(&model);

// カレンダーモデルを変更する
model.dataChanged(QDate(2024, 5, 23), QDate(2024, 5, 23));

// カレンダーウィジェットを更新する
calendar.update();

シグナルとスロットを使用する

QCalendarWidget は、さまざまなシグナルをemitします。これらのシグナルを使用して、カレンダーウィジェットが更新されたときにアクションを実行することができます。

QCalendarWidget calendar;

// 選択された日付が変更されたときにスロットを呼び出す
connect(&calendar, &QCalendarWidget::selectionChanged, this, &MyClass::onSelectionChanged);

// 特定の日付がクリックされたときにスロットを呼び出す
connect(&calendar, &QCalendarWidget::clicked, this, &MyClass::onDateClicked);

再描画を強制する

QCalendarWidget::repaint() メソッドを使用して、カレンダーウィジェットを再描画することができます。これは、カレンダーウィジェットの外観が変更された場合に便利です。

QCalendarWidget calendar;

// カレンダーウィジェットを再描画する
calendar.repaint();

最適な方法の選択

使用する方法は、要件によって異なります。

  • カレンダーウィジェットの外観が変更された場合は、QCalendarWidget::repaint() メソッドを使用するのが最適です。
  • カレンダーウィジェットが更新されたときにアクションを実行する場合は、シグナルとスロットを使用するのが最適です。
  • カレンダーモデルを使用してカスタムデータを表示する場合は、QCalendarWidget::setModel() メソッドを使用するのが最適です。
  • 特定の日付または日付範囲を更新する場合は、QCalendarWidget::updateCell() メソッドを使用するのが最適です。
  • このメソッドは、スレッドセーフではありません。マルチスレッド環境で使用する場合は、適切な同期メカニズムを実装する必要があります。
  • QCalendarWidget::updateCells() メソッドは、Qt Widgets 4.4 以降で使用できます。