QCalendarWidget::setCurrentPage() メソッドの使い方と代替方法

QCalendarWidget::setCurrentPage() メソッドは、Qt Widgets ライブラリで提供されるカレンダーウィジェット QCalendarWidget における表示月を指定するために使用されます。このメソッドは、カレンダーウィジェットに表示される月と年を個別に設定することができます。

引数

このメソッドは以下の2つの引数を受け取ります。

month: 表示する月の数値。1から12までの範囲で指定する必要があります。
year: 表示する年の数値。

戻り値

このメソッドは戻り値を持ちません。

例

QCalendarWidget calendarWidget;

// 2024年10月を表示
calendarWidget.setCurrentPage(2024, 10);

// 2023年12月を表示
calendarWidget.setCurrentPage(2023, 12);

QCalendarWidget::setCurrentPage() メソッドは、カレンダーウィジェットのナビゲーションバーを使用して月と年を変更するのと同じ効果をもたらします。
QCalendarWidget::setCurrentPage() メソッドを使用すると、カレンダーウィジェットに表示される月と年が変更されますが、選択されている日付は変更されません。選択されている日付を変更するには、setSelectedDate() メソッドを使用する必要があります。

プログラミングにおける活用例

QCalendarWidget::setCurrentPage() メソッドは、さまざまなプログラミングシナリオで使用することができます。以下は、その例です。

カレンダーウィジェットをアニメーション化する場合、このメソッドを使用して、カレンダーウィジェットに表示される月と年を時間をかけて変更することができます。
特定の月や年のカレンダーを表示するアプリケーションを作成する場合、このメソッドを使用して、カレンダーウィジェットに表示する月と年を指定することができます。
ユーザーがカレンダーウィジェットで日付を選択できるようにするアプリケーションを作成する場合、このメソッドを使用して、ユーザーが選択した月と年を表示することができます。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // 2024年10月を表示
  calendarWidget.setCurrentPage(2024, 10);

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

例2: ユーザーが選択した月と年を表示する

この例では、QCalendarWidget ウィジェットをインスタンス化し、selectionChanged() シグナルに接続して、ユーザーが選択した月と年を取得します。次に、setCurrentPage() メソッドを使用して、選択された月と年を表示するように設定します。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // selectionChanged シグナルに接続
  connect(&calendarWidget, &QCalendarWidget::selectionChanged,
          &calendarWidget, &QCalendarWidget::setCurrentPage);

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

例3: カレンダーウィジェットをアニメーション化する

この例では、QCalendarWidget ウィジェットをインスタンス化し、QPropertyAnimation オブジェクトを使用して、カレンダーウィジェットに表示される月と年を時間をかけて変更します。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>
#include <QPropertyAnimation>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // QPropertyAnimation オブジェクトを作成
  QPropertyAnimation *animation = new QPropertyAnimation(&calendarWidget, "currentPage");

  // アニメーションの設定
  animation->setDuration(2000); // アニメーションの期間 (ミリ秒)
  animation->setStartValue(QDate(2023, 1, 1)); // 開始値
  animation->setEndValue(QDate(2024, 12, 31)); // 終了値
  animation->setEasingCurve(QEasingCurve::InOutSine); // イージングカーブ

  // アニメーションを開始
  animation->start();

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

setSelectedDate() メソッドを使用する

setSelectedDate() メソッドは、カレンダーウィジェットに選択されている日付を設定するために使用されます。このメソッドを使用すると、選択された日付に基づいて表示される月と年が自動的に更新されます。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // 2024年10月1日を設定
  calendarWidget.setSelectedDate(QDate(2024, 10, 1));

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

showPreviousMonth() および showNextMonth() メソッドを使用する

showPreviousMonth() メソッドは、カレンダーウィジェットに表示されている月を1つ前の月に変更するために使用されます。showNextMonth() メソッドは、カレンダーウィジェットに表示されている月を1つ後の月に変更するために使用されます。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // 2024年10月を表示
  calendarWidget.setCurrentPage(2024, 10);

  // 1つ前の月に移動
  calendarWidget.showPreviousMonth();

  // 1つ後の月に移動
  calendarWidget.showNextMonth();

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

setFirstDayOfWeek() メソッドを使用する

setFirstDayOfWeek() メソッドは、カレンダーウィジェットに表示される最初の曜日を設定するために使用されます。このメソッドを使用すると、表示される月と年が変更されることはありませんが、カレンダーウィジェットのレイアウトが変更されます。

#include <QApplication>
#include <QCalendarWidget>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // カレンダーウィジェットをインスタンス化
  QCalendarWidget calendarWidget;

  // 最初の曜日を月曜日 (Qt::Monday) に設定
  calendarWidget.setFirstDayOfWeek(Qt::Monday);

  // カレンダーウィジェットを表示
  calendarWidget.show();

  return app.exec();
}

カスタムカレンダーウィジェットを作成する

上記の代替方法がニーズに合わない場合は、カスタムカレンダーウィジェットを作成することができます。カスタムカレンダーウィジェットを作成することで、表示される月と年を完全に制御することができます。