【保存版】Djangoのdb.models.Func.functionを使いこなして、もっと便利に開発しよう

Djangoのdjango.db.modelsモジュールには、db.models.Funcクラスと呼ばれる機能があります。これは、データベース関数やカスタム関数を実装するための基盤となるクラスです。db.models.Func.function属性は、この関数のSQL表現を定義するために使用されます。

使い方

db.models.Funcクラスを使用するには、まず以下のいずれかの方法で関数オブジェクトを作成する必要があります。

カスタム関数を実装する
組み込みのデータベース関数を使用する

組み込みデータベース関数の使用

Djangoには、さまざまな組み込みデータベース関数が用意されています。これらの関数は、db.models.Funcサブクラスとして定義されています。たとえば、文字列を小文字に変換するLower関数を使用するには、次のように記述します。

from django.db.models import F, Func

class Lower(Func):
    function = "LOWER"

queryset = MyModel.objects.annotate(lower_name=Lower(F('name')))

このコードは、MyModelクエリセットの各オブジェクトに対して、nameフィールドの値を小文字に変換した新しいフィールドlower_nameを追加します。

カスタム関数の実装

独自のデータベース関数を実装するには、db.models.Funcサブクラスを作成する必要があります。このサブクラスには、以下のメソッドを実装する必要があります。

as_sql(compiler, connection): さまざまなデータベースバックエンドに合わせてSQL表現を調整するメソッド
function: SQL表現を返すメソッド

たとえば、文字列の長さを返すカスタム関数を作成するには、次のように記述します。

from django.db.models import Func

class Length(Func):
    function = "LENGTH"

    def as_sql(self, compiler, connection):
        if connection.vendor == "sqlite":
            return "LENGTH(%s)" % self.expressions[0]
        else:
            return super().as_sql(compiler, connection)

queryset = MyModel.objects.annotate(name_length=Length(F('name')))

このコードは、MyModelクエリセットの各オブジェクトに対して、nameフィールドの長さを返す新しいフィールドname_lengthを追加します。

db.models.Funcクラスの詳細については、Djangoの公式ドキュメントを参照してください。

db.models.Funcクラスは、DjangoのクエリセットAPIと組み合わせて使用できます。
db.models.Funcクラスは、データベース関数だけでなく、カスタム式を実装するのにも使用できます。

from django.db.models import F, Func

class Lower(Func):
    function = "LOWER"

queryset = MyModel.objects.annotate(lower_name=Lower(F('name')))

例2：カスタム関数の実装

この例では、db.models.Funcサブクラスを使用して、文字列の長さを返すカスタム関数を実装する方法を示します。

from django.db.models import Func

class Length(Func):
    function = "LENGTH"

    def as_sql(self, compiler, connection):
        if connection.vendor == "sqlite":
            return "LENGTH(%s)" % self.expressions[0]
        else:
            return super().as_sql(compiler, connection)

queryset = MyModel.objects.annotate(name_length=Length(F('name')))

例3：カスタム式の実装

この例では、db.models.Funcクラスを使用して、2つのフィールドの値を足すカスタム式を実装する方法を示します。

from django.db.models import F, Func

class Add(Func):
    function = "+"

    def __init__(self, lhs, rhs):
        super().__init__(lhs, rhs)

queryset = MyModel.objects.annotate(sum=Add(F('field1'), F('field2')))

このコードは、MyModelクエリセットの各オブジェクトに対して、field1フィールドとfield2フィールドの値を足した新しいフィールドsumを追加します。

例4：クエリセットAPIとの組み合わせ

この例では、db.models.FuncクラスをQオブジェクトと組み合わせて、カスタム条件でクエリをフィルタリングする方法を示します。

from django.db.models import F, Func, Q

class IsEven(Func):
    function = "MOD"
    template = "%(expressions)s %% 2"

    def evaluate(self, qs, result_column):
        return result_column == 0

even_ids = MyModel.objects.filter(Q(id__mod=0) | Q(id__mod=Func(F('id'), function="MOD", template="%(expressions)s %% 2") == 0))

このコードは、idフィールドが偶数であるすべてのMyModelオブジェクトを取得します。

Djangoのdb.models.Func.functionは、データベース関数やカスタム関数を実装するための便利なツールですが、状況によっては代替手段の方が適している場合があります。以下に、「db.models.Func.function」の代替方法をいくつか紹介します。

直接的なSQLクエリ

シンプルなデータベース操作であれば、db.models.Func.functionを使用するよりも、直接的なSQLクエリを使用する方が簡潔で効率的な場合があります。

from django.db import connection

cursor = connection.cursor()
cursor.execute("SELECT LOWER(name) FROM myapp_mymodel")
results = cursor.fetchall()

この例では、MyModelテーブルのnameフィールドの値をすべて小文字に変換して取得しています。

カスタムアグリゲーション関数

集計処理を行う場合は、db.models.Func.functionよりも、カスタムアグリゲーション関数を使用する方が効率的な場合があります。

from django.db.models import Avg, Count

average_price = MyModel.objects.aggregate(Avg('price'))

この例では、MyModelテーブルのpriceフィールドの平均値を計算しています。

サブクエリ

複雑な条件でクエリをフィルタリングする場合は、サブクエリを使用する方が、db.models.Func.functionを使用するよりもわかりやすい場合があります。

subquery = MyModel.objects.filter(price__gt=100)
queryset = MyModel.objects.filter(id__in=subquery)

この例では、価格が100円を超えるすべてのMyModelオブジェクトを取得しています。

стороннийライブラリ

Djangoには、db.models.Func.functionよりも高度な機能を提供する стороннийライブラリがいくつかあります。

これらのライブラリを使用すると、より複雑なデータベース操作を実行することができます。

「db.models.Func.function」を使用すべき状況

他の代替手段が複雑すぎる場合
既存のDjangoクエリセットAPIと組み合わせたい場合
シンプルなデータベース関数を実装したい場合

コードの可読性を向上させたい場合
より複雑なデータベース操作を実行したい場合
より効率的な方法でデータベース操作を実行したい場合