AVIFileライブラリとCMakeの連携を完全網羅: FindAVIFileモジュールの詳細ガイド
FindAVIFileは、CMakeにおけるモジュールの一つで、AVIFILEライブラリの探索と設定を行います。AVIFILEは、主にLinux環境でi386マシン向けの様々なAVIコーデックを使用するためのライブラリセットです。
Windows環境では、OSネイティブのAVIサポートが提供されているため、このライブラリは必要ありません。
FindAVIFileモジュールは、以下の情報を設定します。
- AVIFILE_DEFINITIONS: 使用するマクロ定義
- AVIFILE_LIBRARIES: リンク対象となるライブラリ
- AVIFILE_INCLUDE_DIR:
avifile.h
などのヘッダーファイルの場所
使い方
FindAVIFileモジュールを使用するには、CMakeLists.txtファイルに以下のコードを追加します。
find_package(AVIFile REQUIRED)
このコードは、FindAVIFileモジュールを必須モジュールとして検索し、必要な変数を設定します。
オプション
- AVIFile_DEFINITIONS: 使用するマクロ定義
- AVIFile_LIBRARY_PATH: 検索対象となるライブラリのパス
- AVIFile_INCLUDE_PATH: 検索対象となるヘッダーファイルのパス
これらのオプションは、find_package
コマンドの前に設定する必要があります。
例
以下のコードは、AVIFILE_INCLUDE_PATH
と AVIFile_LIBRARY_PATH
オプションを使用して、検索パスを指定する方法を示しています。
set(AVIFile_INCLUDE_PATH "/usr/local/include")
set(AVIFile_LIBRARY_PATH "/usr/local/lib")
find_package(AVIFile REQUIRED)
- FindAVIFileモジュールは、CMake 3.22以降で使用可能です。
cmake_minimum_required(VERSION 3.22)
project(MyProject)
find_package(AVIFile REQUIRED)
add_executable(MyProgram main.cpp)
target_link_libraries(MyProgram AVIFILE::AVIFILE)
例2: FindAVIFileモジュールを使用して、検索パスとオプションを指定
cmake_minimum_required(VERSION 3.22)
project(MyProject)
set(AVIFile_INCLUDE_PATH "/usr/local/include")
set(AVIFile_LIBRARY_PATH "/usr/local/lib")
set(AVIFile_DEFINITIONS "-DAVIFILE_VERSION=32")
find_package(AVIFile REQUIRED)
add_executable(MyProgram main.cpp)
target_link_libraries(MyProgram AVIFILE::AVIFILE)
例3: FindAVIFileモジュールを使用して、オプションのみを指定
cmake_minimum_required(VERSION 3.22)
project(MyProject)
find_package(AVIFile REQUIRED)
set_property(TARGET MyProgram PROPERTY LINK_DIRECTORIES "/usr/local/lib")
set_property(TARGET MyProgram PROPERTY COMPILE_DEFINITIONS "-DAVIFILE_VERSION=32")
説明
例1 は、FindAVIFileモジュールを必須モジュールとして使用する方法を示しています。このコードは、find_package
コマンドを使用して FindAVIFileモジュールを検索し、必要な変数を設定します。
例2 は、AVIFile_INCLUDE_PATH
と AVIFile_LIBRARY_PATH
オプションを使用して、検索パスを指定する方法を示しています。また、AVIFile_DEFINITIONS
オプションを使用して、使用されるマクロ定義を指定しています。
例3 は、FindAVIFileモジュールを使用してオプションのみを指定する方法を示しています。このコードは、set_property
コマンドを使用して、ターゲットプロパティに直接リンクディレクトリとコンパイル定義を設定しています。
- FindAVIFileモジュールは、CMake 3.22以降で使用可能です。
FindAVIFileモジュールは、AVIFILEライブラリの探索と設定を行うCMakeモジュールです。しかし、このモジュールはWindows環境では必要ありません。
FindAVIFileの代替方法としては、以下の方法があります。
手動設定
FindAVIFileモジュールを使用せずに、必要なヘッダーファイルとライブラリを手動で設定することができます。
例
cmake_minimum_required(VERSION 3.22)
project(MyProject)
set(AVIFILE_INCLUDE_DIR "/usr/local/include")
set(AVIFILE_LIBRARY_PATH "/usr/local/lib")
add_executable(MyProgram main.cpp)
target_include_directories(MyProgram PRIVATE ${AVIFILE_INCLUDE_DIR})
target_link_libraries(MyProgram PRIVATE ${AVIFILE_LIBRARY_PATH})
pkg-configを使用
pkg-configは、Linuxシステムで使用されるパッケージ管理ツールです。pkg-configを使用して、AVIFILEライブラリの情報を読み取ることもできます。
例
cmake_minimum_required(VERSION 3.22)
project(MyProject)
find_package(PkgConfig REQUIRED)
pkg_check_modules(AVIFILE REQUIRED avifile)
add_executable(MyProgram main.cpp)
target_include_directories(MyProgram PRIVATE ${AVIFILE_INCLUDE_DIRS})
target_link_libraries(MyProgram PRIVATE ${AVIFILE_LIBRARIES})
カスタムモジュールを作成
FindAVIFileモジュールの機能を独自のカスタムモジュールで実装することもできます。
利点
- 独自の検索パスやオプションを指定できる
- FindAVIFileモジュールよりも柔軟性に富んだ設定が可能
- 開発・保守の手間がかかる
- カスタムモジュールを作成するには、CMakeに関する知識が必要です。
- pkg-configを使用するには、pkg-configがインストールされている必要があります。