CMakeでcurlライブラリを使うならFindCURLモジュールがおすすめ!メリットと使い方を解説
FindCURL は CMake モジュールの一つで、CMake プロジェクトで curl ライブラリを簡単に検出して利用できるようにします。このモジュールは、curl のヘッダーファイルとライブラリファイルを自動的に検索し、必要な変数を設定します。
機能
FindCURL モジュールは、以下の機能を提供します。
- curl のバージョン情報の取得
- curl ライブラリを使用したターゲットの生成
- curl ヘッダーファイルとライブラリファイルの場所の設定
- curl ライブラリの検出
使用方法
FindCURL モジュールを使用するには、以下の手順を実行します。
- CMakeLists.txt ファイルに
find_package(CURL)
コマンドを追加します。 - 必要に応じて、FindCURL モジュールのヒントオプションを設定します。
- curl ライブラリを使用するターゲットを定義します。
例
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
find_package(CURL REQUIRED)
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
この例では、find_package(CURL REQUIRED)
コマンドを使用して curl ライブラリを検索します。REQUIRED
キーワードは、curl ライブラリが見つからなかった場合に CMake がエラーを生成することを意味します。
add_executable(myprogram main.cpp)
コマンドは、main.cpp
ファイルから myprogram
という名前の実行可能ファイルを作成します。
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
コマンドは、myprogram
ターゲットが curl ライブラリとリンクされるように設定します。
ヒントオプション
FindCURL モジュールは、以下のヒントオプションを提供します。
CURL_USE_STATIC_LIBS
: 静的ライブラリを使用するように設定します。CURL_LIBRARY_DIR
: curl ライブラリファイルの場所を指定します。CURL_INCLUDE_DIR
: curl ヘッダーファイルの場所を指定します。
FindCURL モジュールの詳細については、以下のリソースを参照してください。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
find_package(CURL REQUIRED)
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
説明
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
コマンドは、myprogram
ターゲットが curl ライブラリとリンクされるように設定します。add_executable(myprogram main.cpp)
コマンドは、main.cpp
ファイルからmyprogram
という名前の実行可能ファイルを作成します。find_package(CURL REQUIRED)
コマンドは、curl ライブラリを検索します。REQUIRED
キーワードは、curl ライブラリが見つからなかった場合に CMake がエラーを生成することを意味します。- このコードは、CMake 3.10 以降を使用する必要があります。
例 2: 静的ライブラリを使用し、curl のバージョン情報を取得する
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
find_package(CURL REQUIRED COMPONENTS "SSL" VERSION_REQUIRED)
message(STATUS "curl version: ${CURL_VERSION_STRING}")
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
target_compile_features(myprogram PUBLIC SSL)
説明
target_compile_features(myprogram PUBLIC SSL)
コマンドは、myprogram
ターゲットが SSL コンポーネントを使用することを指定します。target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
コマンドは、myprogram
ターゲットが curl ライブラリとリンクされるように設定します。message(STATUS "curl version: ${CURL_VERSION_STRING}")
コマンドは、curl のバージョン情報をコンソールに表示します。find_package(CURL REQUIRED COMPONENTS "SSL" VERSION_REQUIRED)
コマンドは、curl ライブラリを検索し、SSL コンポーネントとバージョン情報が含まれていることを確認します。- このコードは、CMake 3.10 以降を使用する必要があります。
例 3: curl ヘッダーファイルの場所を手動で設定する
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
set(CURL_INCLUDE_DIR "/path/to/curl/include")
find_package(CURL REQUIRED)
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
target_link_libraries(myprogram CURL::libcurl)
コマンドは、myprogram
ターゲットが curl ライブラリとリンクされるように設定します。add_executable(myprogram main.cpp)
コマンドは、main.cpp
ファイルからmyprogram
という名前の実行可能ファイルを作成します。find_package(CURL REQUIRED)
コマンドは、curl ライブラリを検索します。set(CURL_INCLUDE_DIR "/path/to/curl/include")
コマンドは、curl ヘッダーファイルの場所を手動で設定します。- このコードは、CMake 3.10 以降を使用する必要があります。
CMake には、curl ライブラリを検出して利用できるようにする FindCURL モジュールが用意されています。しかし、FindCURL モジュールを使用しない場合もあるかもしれません。そのような場合は、FindCURL の代替方法を検討する必要があります。
代替方法
FindCURL の代替方法としては、以下のものがあります。
- サードパーティ製のモジュールを使用する
curl ライブラリを検出して利用できるようにするサードパーティ製の CMake モジュールがいくつかあります。これらのモジュールは、FindCURL モジュールよりも機能が豊富だったり、特定のニーズに特化していたりする可能性があります。 - pkg-config を使用する
pkg-config は、Unix 系システムで使用されるビルドシステムツールです。pkg-config を使用して、curl ライブラリのヘッダーファイルとライブラリファイルを検索することができます。 - 手動での設定
curl ヘッダーファイルとライブラリファイルをを手動で設定します。これは、最も単純な方法ですが、最も時間がかかり、エラーが発生しやすい方法でもあります。
各方法の詳細
手動での設定
curl ヘッダーファイルとライブラリファイルをを手動で設定するには、以下の手順を実行します。
- curl ヘッダーファイルとライブラリファイルの場所を特定します。
- CMakeLists.txt ファイルで、以下の変数を設定します。
CURL_INCLUDE_DIR
: curl ヘッダーファイルの場所CURL_LIBRARY_DIR
: curl ライブラリファイルの場所
- curl ライブラリを使用するターゲットを定義します。
例
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
set(CURL_INCLUDE_DIR "/path/to/curl/include")
set(CURL_LIBRARY_DIR "/path/to/curl/lib")
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram ${CURL_LIBRARY_DIR}/libcurl.a)
target_include_directories(myprogram ${CURL_INCLUDE_DIR})
pkg-config を使用する
pkg-config を使用して curl ライブラリを検索するには、以下の手順を実行します。
- pkg-config がインストールされていることを確認します。
- CMakeLists.txt ファイルで、以下のコマンドを使用します。
find_package(CURL REQUIRED COMPONENTS "curl")
サードパーティ製のモジュールを使用する
curl ライブラリを検出して利用できるようにするサードパーティ製の CMake モジュールはいくつかあります。これらのモジュールを使用するには、以下の手順を実行します。
- 使用したいモジュールを選択します。
- モジュールのインストール手順に従います。
- CMakeLists.txt ファイルで、モジュールを使用します。
例
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
find_package(Boost REQUIRED COMPONENTS curl)
add_executable(myprogram main.cpp)
target_link_libraries(myprogram Boost::curl)
どの方法を選択するべきか
どの代替方法を選択するかは、プロジェクトのニーズと要件によって異なります。
- 特定の機能や拡張機能が必要な場合は、サードパーティ製のモジュールを使用するのがよいでしょう。
- クロスプラットフォームの互換性を重視する場合は、pkg-config を使用する方がよいでしょう。
- シンプルさと制御性を重視する場合は、手動での設定が最適です。