【初心者向け】Qt GUI プログラミング: QTextFragment::QTextFragment() の詳細解説


QTextFragment::QTextFragment() は、Qt GUI ライブラリにおける QTextFragment クラスのコンストラクタの一つです。このコンストラクタは、空のテキストフラグメントを作成するために使用されます。テキストフラグメントは、単一の QTextCharFormat で記述されたテキストの一部を表すオブジェクトです。

構文

QTextFragment::QTextFragment();

説明

このコンストラクタは、以下のプロパティを持つ空のテキストフラグメントを作成します。

  • 文字フォーマット: デフォルトの文字フォーマット
  • テキスト: 空文字列

QTextFragment fragment;

// テキストを設定
fragment.setText("Hello, World!");

// 文字フォーマットを設定
QTextCharFormat format;
format.setFontFamily("Arial");
format.setPointSize(12);
fragment.setCharFormat(format);

上記コードでは、まず空のテキストフラグメント fragment を作成します。次に、setText() メソッドを使用してテキスト "Hello, World!" を設定します。最後に、setCharFormat() メソッドを使用して、フォントファミリを "Arial"、フォントサイズを 12 ポイントに設定した文字フォーマットを fragment に設定します。

  • QTextFragment クラスには、テキスト、文字フォーマット、位置、長さなどを取得するための様々なメソッドが用意されています。
  • テキストフラグメントを結合して、より複雑な書式設定を持つテキストを作成することができます。
  • テキストフラグメントは、QTextDocument クラス内のテキストを表すために使用されます。


#include <QApplication>
#include <QTextDocument>
#include <QTextEdit>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // テキストエディタを作成
  QTextEdit editor;

  // テキストフラグメントを作成
  QTextFragment fragment;

  // テキストを設定
  fragment.setText("Hello, World!");

  // 文字フォーマットを設定
  QTextCharFormat format;
  format.setFontFamily("Arial");
  format.setPointSize(12);
  fragment.setCharFormat(format);

  // テキストフラグメントをドキュメントに追加
  QTextDocument *document = editor.document();
  document->setPlainText(fragment.toText());

  // テキストエディタを表示
  editor.show();

  return app.exec();
}

コード解説

  1. QApplication オブジェクトを作成し、Qt アプリケーションを開始します。
  2. QTextEdit オブジェクトを作成し、テキストエディタを作成します。
  3. QTextFragment オブジェクトを作成し、空のテキストフラグメントを作成します。
  4. setText() メソッドを使用して、テキスト "Hello, World!" を fragment に設定します。
  5. QTextCharFormat オブジェクトを作成し、文字フォーマットを作成します。
  6. setFontFamily() メソッドを使用して、フォントファミリを "Arial" に設定します。
  7. setPointSize() メソッドを使用して、フォントサイズを 12 ポイントに設定します。
  8. setCharFormat() メソッドを使用して、作成した文字フォーマットを fragment に設定します。
  9. QTextDocument オブジェクトを取得し、テキストエディタのドキュメントを取得します。
  10. setPlainText() メソッドを使用して、fragment のテキストをドキュメントに設定します。
  11. show() メソッドを使用して、テキストエディタを表示します。
  12. QApplication::exec() メソッドを使用して、アプリケーションを実行します。

実行結果

上記コードを実行すると、以下のテキストが表示されたテキストエディタが表示されます。

Hello, World!
  • QTextFragment クラスには、テキスト、文字フォーマット、位置、長さなどを取得するための様々なメソッドが用意されています。
  • テキストフラグメントは、より複雑な書式設定を持つテキストを作成するために使用することができます。
  • 上記コードは、基本的な例です。実際のアプリケーションでは、様々な機能を追加することができます。


テキストと文字フォーマットを指定して作成する

QTextFragment fragment("Hello, World!");

QTextCharFormat format;
format.setFontFamily("Arial");
format.setPointSize(12);
fragment.setCharFormat(format);

この方法では、テキストと文字フォーマットを同時に指定することができます。

コピーコンストラクタを使用して既存のフラグメントをコピーする

QTextFragment fragment1;
fragment1.setText("Hello, World!");

QTextFragment fragment2(fragment1);

この方法では、既存のテキストフラグメントの内容をコピーした新しいフラグメントを作成することができます。

QTextCharFormat オブジェクトを使用して作成する

QTextCharFormat format;
format.setFontFamily("Arial");
format.setPointSize(12);

QTextFragment fragment = format.toTextFragment();

この方法では、QTextCharFormat オブジェクトからテキストフラグメントを作成することができます。

シリアル化されたデータから復元する

QByteArray data;
// シリアル化されたデータを `data` に格納

QTextFragment fragment;
fragment.fromBinary(data);

この方法では、シリアル化されたデータからテキストフラグメントを復元することができます。

  • シリアル化されたデータからテキストフラグメントを復元したい場合は、上記の 4. の方法が便利です。
  • QTextCharFormat オブジェクトからテキストフラグメントを作成したい場合は、上記の 3. の方法が便利です。
  • 既存のテキストフラグメントの内容をコピーしたい場合は、上記の 2. の方法が便利です。
  • テキストと文字フォーマットを同時に指定する場合は、上記の 1. の方法が便利です。
  • 空のテキストフラグメントを作成する場合は、QTextFragment::QTextFragment() コンストラクタが最も簡単です。