【初心者向け】Qt GUI：インラインオブジェクトの書式設定を簡単に取得 - QTextInlineObject::formatIndex() チュートリアル

QTextInlineObject::formatIndex() は、Qt GUIにおけるテキストレイアウトにおいて、インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得するためのメソッドです。これは、インラインオブジェクトが適用されているテキストフォーマットを特定するために使用されます。

解説

QTextInlineObject::formatIndex() メソッドは、インラインオブジェクトに関連付けられている書式設定インデックスを返します。このインデックスは、QTextLayout オブジェクトの formatIndex() メソッドを使用して取得できる QTextCharFormat オブジェクトの配列に対応しています。

例

以下のコード例は、QTextInlineObject::formatIndex() メソッドを使用して、インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得する方法を示しています。

QTextInlineObject *inlineObject = ...;
int formatIndex = inlineObject->formatIndex();

if (formatIndex >= 0) {
    QTextCharFormat format = layout->formatAt(formatIndex);
    // format を使用してインラインオブジェクトの書式設定を処理
}

インラインオブジェクトの書式設定を変更するには、QTextCharFormat オブジェクトを介して直接変更するか、QTextLayout オブジェクトの setFormat() メソッドを使用して設定します。
QTextInlineObject::formatIndex() メソッドは、インラインオブジェクトが無効な場合、-1 を返します。

QTextInlineObject::formatIndex() メソッドは、Qt GUI プログラミングにおいて、インラインオブジェクトの書式設定を処理する際に役立つ重要なツールです。このメソッドを使用して、インラインオブジェクトに適用されている書式設定を特定し、必要に応じて変更することができます。

上記のコード例は、Qt 6.x を前提としています。他の Qt バージョンを使用している場合は、API ドキュメントを参照して、対応するメソッドとプロパティを確認する必要があります。

#include <QApplication>
#include <QTextDocument>
#include <QTextLayout>
#include <QPainter>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // テキストドキュメントを作成
    QTextDocument document;
    QTextCursor cursor(&document);

    // インラインオブジェクトを作成
    QTextInlineObject inlineObject;
    inlineObject.setText("インラインオブジェクト");

    // インラインオブジェクトを挿入
    cursor.insertObject(&inlineObject);

    // テキストレイアウトを作成
    QTextLayout layout(&document);

    // インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得
    int formatIndex = inlineObject.formatIndex();

    if (formatIndex >= 0) {
        // インラインオブジェクトの背景色を変更
        QTextCharFormat format = layout.formatAt(formatIndex);
        format.setBackground(Qt::red);
        layout.setFormat(formatIndex, format);
    }

    // テキストドキュメントをレンダリング
    QPainter painter;
    painter.begin(&document);
    layout.draw(&painter, QPoint(0, 0));
    painter.end();

    return app.exec();
}

QApplication オブジェクトを作成し、Qt GUI アプリケーションを初期化します。
QTextDocument オブジェクトを作成し、テキストドキュメントを格納します。
QTextCursor オブジェクトを作成し、テキストドキュメント内のカーソル位置を制御します。
QTextInlineObject オブジェクトを作成し、インラインオブジェクトのテキストを設定します。
インラインオブジェクトを QTextCursor オブジェクトを使用して挿入します。
QTextLayout オブジェクトを作成し、テキストドキュメントのレイアウトを管理します。
QTextInlineObject::formatIndex() メソッドを使用して、インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得します。
QTextLayout::formatAt() メソッドを使用して、インラインオブジェクトの書式設定を取得します。
QTextCharFormat::setBackground() メソッドを使用して、インラインオブジェクトの背景色を赤色に変更します。
QTextLayout::setFormat() メソッドを使用して、変更された書式設定をインラインオブジェクトに適用します。
QPainter オブジェクトを作成し、テキストドキュメントをレンダリングします。
QTextLayout::draw() メソッドを使用して、テキストドキュメントを QPainter オブジェクトに描画します。
QApplication::exec() メソッドを使用して、Qt GUI アプリケーションを実行します。

このコードは、Qt 6.x を前提としています。他の Qt バージョンを使用している場合は、API ドキュメントを参照して、対応するメソッドとプロパティを確認する必要があります。

QTextCursor::pos() と QTextLayout::formatIndex() の組み合わせ

インラインオブジェクトが挿入されている位置がわかっている場合は、QTextCursor::pos() メソッドと QTextLayout::formatIndex() メソッドを組み合わせて、インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得することができます。

QTextCursor cursor(&document);
cursor.setPosition(inlineObjectPosition);
int formatIndex = layout.formatIndex(cursor.position());

この方法は、QTextInlineObject::formatIndex() メソッドよりも汎用性が高く、インラインオブジェクト以外にも適用できます。

QTextTable などのコンテナーオブジェクトを使用する

インラインオブジェクトが QTextTable などのコンテナーオブジェクト内に配置されている場合は、コンテナーオブジェクトのメソッドを使用して、インラインオブジェクトの書式設定情報を取得することができます。

QTextTable *table = ...;
int row = inlineObjectRow;
int column = inlineObjectColumn;
QTextTableCell cell = table->cellAt(row, column);
QTextCharFormat format = cell.format();

この方法は、QTextInlineObject オブジェクト自体にアクセスできない場合に役立ちます。

カスタムロジックを使用する

上記の方法が適用できない場合は、カスタムロジックを使用して、インラインオブジェクトの書式設定インデックスを取得する必要があります。これは、インラインオブジェクトの配置や書式設定が複雑な場合に必要になる可能性があります。

カスタムロジックを実装する方法は、状況によって異なります。一般的なアプローチとしては、以下のものがあります。

アプリケーション固有のロジックを使用する
インラインオブジェクトに関連付けられているカスタムデータを使用する
インラインオブジェクトの周囲のテキストを解析して、書式設定情報を抽出する

最適な方法の選択

使用する代替方法は、状況によって異なります。一般的なガイドラインとしては、以下のとおりです。

上記の方法が適用できない場合は、カスタムロジックを使用します。
インラインオブジェクトが QTextTable などのコンテナーオブジェクト内に配置されている場合は、コンテナーオブジェクトのメソッドを使用します。
インラインオブジェクトが挿入されている位置がわかっている場合は、QTextCursor::pos() と QTextLayout::formatIndex() の組み合わせを使用します。

上記の代替方法は、Qt 6.x を前提としています。他の Qt バージョンを使用している場合は、API ドキュメントを参照して、対応するメソッドとプロパティを確認する必要があります。