【保存版】Qt GUIでフォントを自由自在に操る！QRawFont::QRawFont()のしくみとサンプルコード

QRawFont::QRawFont()は、Qt GUIライブラリにおいて、低レベルなフォント操作を行うためのコンストラクタです。一般的なフォント操作はQFontクラスで行いますが、QRawFontクラスはより詳細な制御や、特殊なフォント処理が必要な場合に役立ちます。

機能

QRawFont::QRawFont()コンストラクタは、以下の引数を取ります。

• const QRawFont &other: 既存のQRawFontオブジェクトをコピーして新しいオブジェクトを作成します。
• 引数なし: 空のフォントオブジェクトを作成します。

使い方

以下の例は、QRawFont::QRawFont()コンストラクタを使用して、空のフォントオブジェクトを作成し、そのプロパティを確認する方法を示しています。

QRawFont font;

if (font.isValid()) {
    qDebug() << "Font family name:" << font.familyName();
    qDebug() << "Font pixel size:" << font.pixelSize();
    qDebug() << "Font weight:" << font.weight();
    qDebug() << "Font style:" << font.style();
} else {
    qDebug() << "Invalid font";
}

注意点

QRawFontクラスは、低レベルなフォント操作を行うためのクラスであるため、誤った使用方法をすると予期しない結果になる可能性があります。QRawFontクラスを使用する前に、Qt GUIのドキュメントをよく読んで理解しておくことをお勧めします。

• QRawFontクラスは、Windows、Linux、macOSなどの主要なプラットフォームでサポートされています。
• QRawFontクラスは、Qt 5.0以降で使用できます。

---

#include <QCoreApplication>
#include <QRawFont>
#include <QFontDatabase>
#include <QDebug>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QCoreApplication app(argc, argv);

    // フォントファイルのパス
    QString fontFilePath = "path/to/fontfile.ttf";

    // フォントを読み込む
    QRawFont font;
    if (font.loadFromFile(fontFilePath)) {
        qDebug() << "Font loaded successfully";

        // フォント情報を表示
        qDebug() << "Font family name:" << font.familyName();
        qDebug() << "Font pixel size:" << font.pixelSize();
        qDebug() << "Font weight:" << font.weight();
        qDebug() << "Font style:" << font.style();

        // 特定の文字の進捗情報を取得
        QGlyphIndex glyphIndex = font.glyphIndex('A');
        if (glyphIndex != 0) {
            QPointF advance = font.advanceForGlyph(glyphIndex);
            qDebug() << "Advance for glyph 'A':" << advance;
        }

    } else {
        qDebug() << "Failed to load font";
    }

    return 0;
}

1. QCoreApplicationオブジェクトを作成します。
2. フォントファイルのパスをQString変数に格納します。
3. QRawFontオブジェクトを作成します。
4. loadFromFile()メンバ関数を使用して、フォントファイルをメモリに読み込みます。
5. フォントが読み込まれた場合、フォント情報を出力します。
6. 特定の文字の進捗情報を取得します。
7. フォントが読み込まれなかった場合、エラーメッセージを出力します。

• フォントファイルのパスは、実際のパスに置き換えてください。
• このコードは、Qt 5.0以降でコンパイルできます。

---

QFont クラスの使用

QFont クラスは、Qt GUI におけるフォント操作の標準的な方法です。 QRawFont クラスよりも高レベルな抽象化を提供し、フォントの読み込み、表示、設定など、一般的なフォント操作をより簡単に実行できます。

利点

• コードが簡潔になる
• 多くの一般的なフォント操作をサポートしている
• 使いやすい

欠点

• 特殊なフォント処理には適していない
• QRawFont クラスほど詳細な制御を提供していない

例

QFont font("Arial", 12);
font.setBold(true);

QLabel label;
label.setFont(font);
label.setText("Hello, World!");

QFontDatabase クラスの使用

QFontDatabase クラスは、システムにインストールされているフォントに関する情報を取得するために使用できます。 特定のフォントファミリやスタイルのフォントを取得したい場合に役立ちます。

利点

• 特定のフォントファミリやスタイルのフォントを簡単に取得できる
• システムにインストールされているフォントに関する情報を取得できる

欠点

• QRawFont クラスほど詳細な制御を提供していない
• フォントファイルを読み込むことはできない

例

QFont font = QFontDatabase::font("Arial", QFont::Bold);

QLabel label;
label.setFont(font);
label.setText("Hello, World!");

カスタムフォントローダーの使用

独自のカスタムフォントローダーを作成することもできます。 これは、特殊な形式のフォントファイルを読み込んだり、独自のフォントレンダリングロジックを実装したりする場合に役立ちます。

利点

• 独自のフォントレンダリングロジックを実装できる
• 特殊な形式のフォントファイルを読み込める

欠点

• Qt GUI のドキュメントで十分に説明されていない
• 複雑で時間のかかる作業

class MyCustomFontLoader : public QFontLoader
{
public:
    QFont loadFont(const QString &fontFilePath, int size, QFont::Style style) override
    {
        // 独自のフォント読み込みロジックを実装する
        ...

        // QFont オブジェクトを作成して返す
        QFont font;
        font.setFamilyName("MyCustomFont");
        font.setPointSize(size);
        font.setStyle(style);
        return font;
    }
};

QFont font = QFontLoader::loadFont("path/to/myfont.ttf", 12, QFont::Bold, new MyCustomFontLoader());

QLabel label;
label.setFont(font);
label.setText("Hello, World!");