Qt TextInput.echoMode:サンプルコードで学ぶ実践プログラミング

2025-03-16

echoModeは以下の4つのモードがあります。

import QtQuick 2.15
import QtQuick.Controls 2.15

ApplicationWindow {
    visible: true
    width: 400
    height: 200

    Column {
        TextInput {
            id: normalInput
            placeholderText: "Normal"
            echoMode: TextInput.Normal
        }

        TextInput {
            id: noEchoInput
            placeholderText: "No Echo"
            echoMode: TextInput.NoEcho
        }

        TextInput {
            id: passwordInput
            placeholderText: "Password"
            echoMode: TextInput.Password
        }
        TextInput {
            id: passwordEditInput
            placeholderText: "Password Edit"
            echoMode: TextInput.PasswordEchoOnEdit
        }
    }
}


意図しない表示モード

  • トラブルシューティング
    • echoModeの値を再度確認し、正しい値を設定しているか確認します。
    • 親要素やスタイルの影響を調べ、echoModeの設定が上書きされていないか確認します。
    • コード全体を検索し、echoModeの値が変更されている箇所がないか確認します。
    • デバッグツールを使用し、実行時にechoModeの値を確認します。
  • 原因
    • echoModeの値を誤って設定している。
    • 親要素やスタイルの影響で、echoModeの設定が上書きされている。
    • コードの他の部分で、echoModeの値が変更されている。
  • エラー
    echoModeを正しく設定したつもりでも、期待した表示モードにならない。

パスワード表示の問題

  • トラブルシューティング
    • 異なるフォントやスタイルを試してみます。
    • 異なるOSやプラットフォームで動作を確認します。
    • カスタムスタイルを調べて、パスワードの表示に影響を与えていないか確認します。
    • Qtのバージョンを最新のものに更新します。
  • 原因
    • フォントやスタイルの影響で、パスワードの表示が正しくない。
    • OSやプラットフォームの違いによる表示の違い。
    • カスタムスタイルが適用されており、それがパスワードの表示を上書きしている。
  • エラー
    TextInput.Passwordモードを使用しているのに、パスワードがアスタリスクなどで隠されない。

TextInput.PasswordEchoOnEditの動作の問題

  • トラブルシューティング
    • フォーカス関連のコードを見直し、フォーカスが正しく管理されているか確認します。
    • 入力イベントの処理を簡略化し、編集状態の管理を容易にします。
    • Qtのバージョンを最新のものに更新し、動作を確認します。
    • 簡単なテストコードを作成し、特定の環境下での動作を確認します。
  • 原因
    • フォーカスの問題で、編集状態が正しく認識されない。
    • 入力イベントの処理が複雑で、編集状態が正しく管理されない。
    • Qtのバージョンによる動作の違い。
  • エラー
    TextInput.PasswordEchoOnEditモードを使用しているのに、編集中の表示が期待通りにならない。
  • バージョン確認
    Qtのバージョンを確認し、最新バージョンで問題が解決されているか確認します。
  • ドキュメント
    Qtの公式ドキュメントやコミュニティフォーラムを参照し、関連する情報を探します。
  • 最小限のコード
    問題を再現する最小限のコードを作成し、問題を特定しやすくします。
  • ログ
    アプリケーションのログを出力し、エラーや警告を確認します。
  • デバッグ
    qDebug()やQt Creatorのデバッガを使用して、echoModeの値や関連する変数の値を確認します。


例1: 基本的なechoModeの切り替え

この例では、ComboBoxを使用してTextInputechoModeを動的に切り替えます。

import QtQuick 2.15
import QtQuick.Controls 2.15

ApplicationWindow {
    visible: true
    width: 400
    height: 200

    Column {
        TextInput {
            id: inputField
            placeholderText: "テキストを入力"
        }

        ComboBox {
            model: ["Normal", "NoEcho", "Password", "PasswordEchoOnEdit"]
            onCurrentIndexChanged: {
                switch (currentIndex) {
                case 0:
                    inputField.echoMode = TextInput.Normal;
                    break;
                case 1:
                    inputField.echoMode = TextInput.NoEcho;
                    break;
                case 2:
                    inputField.echoMode = TextInput.Password;
                    break;
                case 3:
                    inputField.echoMode = TextInput.PasswordEchoOnEdit;
                    break;
                }
            }
        }
    }
}

説明

  • switch文を使用して、選択されたインデックスに基づいて適切なechoModeを設定します。
  • ComboBoxcurrentIndexChangedシグナルを処理し、選択されたオプションに応じてinputFieldechoModeを変更します。
  • ComboBox要素を作成し、echoModeのオプションをモデルとして設定します。
  • TextInput要素(inputField)を作成し、プレースホルダーテキストを設定します。

例2: パスワードの表示/非表示の切り替え

この例では、CheckBoxを使用してパスワードの表示/非表示を切り替えます。

import QtQuick 2.15
import QtQuick.Controls 2.15

ApplicationWindow {
    visible: true
    width: 400
    height: 200

    Column {
        TextInput {
            id: passwordField
            placeholderText: "パスワード"
            echoMode: TextInput.Password
        }

        CheckBox {
            text: "パスワードを表示"
            checked: false
            onCheckedChanged: {
                if (checked) {
                    passwordField.echoMode = TextInput.Normal;
                } else {
                    passwordField.echoMode = TextInput.Password;
                }
            }
        }
    }
}

説明

  • checkedfalseの場合、echoModeTextInput.Passwordに設定し、パスワードを隠します。
  • checkedtrueの場合、echoModeTextInput.Normalに設定し、パスワードを表示します。
  • CheckBoxcheckedプロパティが変更されたときに、passwordFieldechoModeを切り替えます。
  • CheckBox要素を作成し、テキストを"パスワードを表示"に設定します。
  • TextInput要素(passwordField)を作成し、echoModeTextInput.Passwordに設定します。

例3: PasswordEchoOnEditの動作確認

この例は、PasswordEchoOnEditの動作を確認するための例です。

import QtQuick 2.15
import QtQuick.Controls 2.15

ApplicationWindow {
    visible: true
    width: 400
    height: 200

    TextInput {
        id: passwordEditField
        placeholderText: "編集中のパスワード表示"
        echoMode: TextInput.PasswordEchoOnEdit
    }
}

説明

  • この例では、TextInputにフォーカスを当てて編集すると、入力した文字が表示され、フォーカスを外すとアスタリスクで隠される動作を確認できます。
  • TextInput要素(passwordEditField)を作成し、echoModeTextInput.PasswordEchoOnEditに設定します。
  • 実際のアプリケーションでは、より複雑なロジックやUI要素を使用する場合があります。
  • これらの例は、echoModeの基本的な使い方を示すものです。


カスタム表示ロジックの実装


    • 入力された文字数をカウントし、一定数を超えたらアスタリスクで隠す。
    • 特定のキーワードが入力されたら、その部分を別の色で表示する。
    • 入力されたテキストを暗号化し、暗号化された文字列を表示する。
  • 方法
    • TextInput.textプロパティの変更を監視し、入力されたテキストを取得します。
    • 取得したテキストを独自のロジックで処理し、表示する文字列を生成します。
    • 別のText要素やLabel要素を使用して、生成した文字列を表示します。
  • 利点
    より柔軟な表示制御が可能になります。例えば、特定の文字のみを隠したり、表示形式を動的に変更したりできます。
  • 説明
    echoModeを使用せずに、入力されたテキストを独自のロジックで処理し、表示を制御します。

マスク入力 (Input Mask) の使用

  • 注意点
    inputMaskは入力形式を制限するものであり、パスワードのような機密情報を隠すものではありません。

    • 電話番号の入力: inputMask: "999-999-9999"
    • 日付の入力: inputMask: "99/99/9999"
  • 方法
    • inputMaskプロパティに、入力形式を表す文字列を設定します。
    • Qtは、設定された形式に従って入力された文字を検証し、許可された文字のみを表示します。
  • 利点
    特定の形式の入力(電話番号、日付など)を強制できます。
  • 説明
    TextInputinputMaskプロパティを使用して、入力可能な文字の種類や形式を制限します。

カスタム入力コンポーネントの作成


    • パスワード表示/非表示の切り替えボタンを組み込んだカスタムパスワード入力コンポーネント。
    • 入力された文字数を表示するカウンターを組み込んだカスタムテキスト入力コンポーネント。
  • 方法
    • TextInputをベースにしたQMLコンポーネントを作成します。
    • 必要なプロパティやシグナルを定義します。
    • カスタム表示ロジックやスタイルを実装します。
  • 利点
    再利用可能なコンポーネントを作成し、アプリケーション全体で一貫した表示を提供できます。
  • 説明
    TextInputをベースにしたカスタムコンポーネントを作成し、独自の表示ロジックやスタイルを組み込みます。

ソフトウェアキーボードのカスタマイズ


    • 数字のみを入力する電卓のようなキーボード。
    • 特定の記号のみを入力する記号入力キーボード。
  • 方法
    • Qt Virtual Keyboardモジュールを使用します。
    • キーボードレイアウトをカスタマイズし、必要なキーのみを表示します。
  • 利点
    特定の入力に特化したキーボードを提供できます。
  • 説明
    仮想キーボード(ソフトウェアキーボード)の表示をカスタマイズし、特定の文字や記号のみを表示します。

    • 複数行のテキスト入力にはTextAreaを使用する。
    • 数値入力にはSpinBoxを使用する。
    • 選択肢から選択する場合にはComboBoxを使用する。
  • 利点
    特定の入力に適したUI要素を使用することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
  • 説明
    TextInputの代わりに、別のUI要素(TextArea, SpinBox, ComboBoxなど)を使用し、入力方法や表示を制御します。