【保存版】Qt Widgets:QGraphicsRotationのデストラクタを使いこなしてメモリリークを防ごう
QGraphicsRotation::~QGraphicsRotation()
は、Qt Widgets ライブラリで提供される QGraphicsRotation
クラスのデストラクタです。このデストラクタは、QGraphicsRotation
オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出され、オブジェクトに関連付けられたすべてのメモリとリソースを解放します。
構文
virtual void ~QGraphicsRotation()
機能
- オブジェクトが破棄されたことを示す
angleChanged()
シグナルをemitします。 QGraphicsRotation
オブジェクトに関連付けられたすべてのメモリとリソースを解放します。
詳細
QGraphicsRotation
オブジェクトは、2D グラフィックアイテムを特定の軸を中心に回転するための変換を提供します。デストラクタは、オブジェクトが不要になったときにこの変換を解放するために使用されます。
デストラクタは仮想関数として宣言されているため、派生クラスでオーバーライドすることができます。ただし、ほとんどの場合、オーバーライドする必要はありません。
例
QGraphicsRotation* rotation = new QGraphicsRotation();
rotation->setAngle(45.0);
// ...
delete rotation;
このコードでは、QGraphicsRotation
オブジェクトが作成され、角度が 45 度に設定されます。その後、オブジェクトが削除され、デストラクタが呼び出されます。デストラクタは、オブジェクトに関連付けられたすべてのメモリとリソースを解放し、angleChanged()
シグナルをemitします。
- デストラクタは、オブジェクトがまだ使用されている場合に呼び出されると、予期しない動作を引き起こす可能性があります。オブジェクトが使用されているかどうかを確認するには、
isInUse()
メソッドを使用する必要があります。 QGraphicsRotation
オブジェクトが破棄されると、そのオブジェクトに関連付けられたすべてのQGraphicsTransform
オブジェクトも破棄されます。
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtGraphics/QGraphicsScene>
#include <QtGraphics/QGraphicsItem>
#include <QtGraphics/QGraphicsRotation>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// シーンを作成
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsItem *item = new QGraphicsItem();
item->setRect(0, 0, 100, 100);
// 回転変換を作成
QGraphicsRotation *rotation = new QGraphicsRotation();
rotation->setAngle(45.0);
// アイテムに回転変換を適用
item->setTransform(rotation->matrix());
// アイテムをシーンに追加
scene.addItem(item);
// ビューを作成
QGraphicsView view(&scene);
view.show();
// イベントループを実行
return app.exec();
}
このコードでは、次のことが行われます。
QApplication
オブジェクトが作成されます。QGraphicsScene
オブジェクトが作成されます。QGraphicsItem
オブジェクトが作成され、矩形が設定されます。QGraphicsRotation
オブジェクトが作成され、角度が 45 度に設定されます。- アイテムに回転変換が適用されます。
- アイテムがシーンに追加されます。
QGraphicsView
オブジェクトが作成され、シーンが表示されます。- イベントループが実行されます。
このコードを実行すると、45 度回転した矩形が表示されます。
説明
- イベントループは、
QApplication
オブジェクトのexec()
メソッドを使用して実行されます。 - ビューは、
QGraphicsView
オブジェクトのshow()
メソッドを使用して表示されます。 - アイテムは、
addItem()
メソッドを使用してシーンに追加されます。 - アイテムの変換は、
setTransform()
メソッドを使用して設定されます。 - オブジェクトの角度は、
setAngle()
メソッドを使用して設定されます。 QGraphicsRotation
オブジェクトは、new
演算子を使用して作成されます。
デストラクタの動作
このコードでは、QGraphicsRotation
オブジェクトは main()
関数のスコープ内に作成されます。つまり、関数が終了するとオブジェクトは破棄されます。オブジェクトが破棄されると、デストラクタが自動的に呼び出され、オブジェクトに関連付けられたすべてのメモリとリソースが解放されます。
この例では、オブジェクトが破棄されると、アイテムの回転も解除されます。これは、アイテムの変換が QGraphicsRotation
オブジェクトの変換に依存しているためです。
- オブジェクトがまだ使用されている場合に削除すると、予期しない動作を引き起こす可能性があります。オブジェクトが使用されているかどうかを確認するには、
isInUse()
メソッドを使用する必要があります。 QGraphicsRotation
オブジェクトは、明示的に削除することもできます。これを行うには、delete
演算子を使用します。
代替方法
QGraphicsRotation::deleteLater()
メソッドを使用する
QGraphicsRotation::deleteLater()
メソッドは、オブジェクトをイベントループの次のイベント処理時に削除するようにスケジュールします。これは、オブジェクトがまだ使用されている可能性がある場合に役立ちます。
QGraphicsRotation* rotation = new QGraphicsRotation();
rotation->setAngle(45.0);
// ...
rotation->deleteLater();
このコードでは、QGraphicsRotation
オブジェクトが作成され、角度が 45 度に設定されます。その後、deleteLater()
メソッドが呼び出され、オブジェクトがイベントループの次のイベント処理時に削除されるようにスケジュールされます。
- スマートポインタを使用する
スマートポインタは、オブジェクトの寿命を自動的に管理する C++ テンプレートです。スマートポインタを使用すると、デストラクタを明示的に呼び出す必要はありません。
std::unique_ptr<QGraphicsRotation> rotation(new QGraphicsRotation());
rotation->setAngle(45.0);
// ...
このコードでは、QGraphicsRotation
オブジェクトが std::unique_ptr
スマートポインタを使用して作成されます。スマートポインタは、オブジェクトがスコープから外れると自動的に削除されます。
どちらの代替方法を選択するべきか
どの代替方法を選択するかは、状況によって異なります。
- オブジェクトが確実に不要になった場合は、スマートポインタを使用する方が簡潔です。
- オブジェクトがまだ使用されている可能性がある場合は、
deleteLater()
メソッドを使用する必要があります。
- オブジェクトがまだ使用されている場合に削除すると、予期しない動作を引き起こす可能性があります。オブジェクトが使用されているかどうかを確認するには、
isInUse()
メソッドを使用する必要があります。 - オブジェクトが破棄されると、そのオブジェクトに関連付けられたすべての
QGraphicsTransform
オブジェクトも破棄されます。