画像処理のヒント：Qt GUIでQBitmap::fromData()を使ってビットマップを生成する方法

QBitmap::fromData()は、Qt GUIライブラリで提供される静的関数であり、指定されたサイズとバイナリデータからビットマップを作成します。主に、画像ファイルを読み込む際に使用されます。

構文

QBitmap QBitmap::fromData(const QSize &size, const uchar *bits, QImage::Format monoFormat = QImage::Format_MonoLSB);

引数

monoFormat: ビットマップのフォーマットを表すQImage::Format値。デフォルトはQImage::Format_MonoLSBで、1ビット/ピクセルのモノクロ画像を表します。
bits: ビットマップのピクセルデータへのポインタ。
size: 作成するビットマップのサイズを表すQSizeオブジェクト。

戻り値

作成されたQBitmapオブジェクト。失敗した場合は空のビットマップが返されます。

詳細

QBitmap::fromData()は、まず指定されたサイズとフォーマットのQImageオブジェクトを作成します。その後、ucharポインタbitsで参照されるバイナリデータをQImageオブジェクトにコピーし、最後にQImageオブジェクトからQBitmapオブジェクトに変換します。

例

QSize size(100, 100);
uchar bits[10000]; // ビットマップデータ

// ビットマップデータを取得

QBitmap bitmap = QBitmap::fromData(size, bits);

// ビットマップを処理

QBitmap::fromData()は、メモリ上のバイナリデータからビットマップを作成する関数です。ファイルから直接ビットマップを作成するには、QPixmap::load()関数を使用します。
QBitmap::fromData()は、画像ファイルを読み込む際に、QImageReaderクラスと組み合わせて使用されることが多いです。

上記以外にも、QBitmap::fromData()に関する様々な情報がオンラインで公開されています。

#include <QCoreApplication>
#include <QImage>
#include <QBitmap>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  // 画像ファイルを読み込む
  QImage image("image.png");

  // ビットマップを作成する
  QBitmap bitmap = QBitmap::fromImage(image);

  // ビットマップを処理
  // ...

  return 0;
}

例2：メモリ上のバイナリデータからビットマップを作成する

#include <QCoreApplication>
#include <QBitmap>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  // バイナリデータを作成する
  uchar bits[10000];

  // ビットマップを作成する
  QBitmap bitmap = QBitmap::fromData(QSize(100, 100), bits);

  // ビットマップを処理
  // ...

  return 0;
}

#include <QCoreApplication>
#include <QImageReader>
#include <QBitmap>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QCoreApplication app(argc, argv);

  // 画像ファイルを開く
  QImageReader reader("image.png");

  // 画像を読み込む
  QImage image = reader.read();

  // ビットマップを作成する
  QBitmap bitmap = QBitmap::fromImage(image);

  // ビットマップを処理
  // ...

  return 0;
}

しかし、状況によってはQBitmap::fromData()よりも適切な代替方法が存在します。以下では、いくつかの代替方法とその利点と欠点について説明します。

QImage::fromData()とQPixmap::fromImage()

QImage::fromData()は、QBitmap::fromData()と似た機能を持つ関数ですが、ビットマップではなくQImageオブジェクトを作成します。QImageは、より汎用性の高い画像処理機能を提供するため、QBitmapよりも多くの場合に使用されます。

QSize size(100, 100);
uchar bits[10000]; // ビットマップデータ

// QImageオブジェクトを作成する
QImage image = QImage::fromData(size, bits);

// QPixmapオブジェクトを作成する
QPixmap pixmap = QPixmap::fromImage(image);

利点

アルファチャンネルを含む画像を処理できる
より汎用性の高い画像処理機能を提供

欠点

QBitmapよりも処理速度が遅い場合がある

QPixmap::load()

QPixmap::load()は、ファイルから直接ビットマップを作成する関数です。ファイルパスを文字列として渡すだけで、ビットマップを作成することができます。

// ビットマップを作成する
QPixmap pixmap("image.png");

利点

コードが簡潔になる
ファイルから直接ビットマップを作成できるため、メモリ上のバイナリデータが不要

欠点

メモリ上のバイナリデータからビットマップを作成できない

手動でビットマップデータを処理する

高度なカスタマイズが必要な場合は、手動でビットマップデータを処理することもできます。この方法は、低レベルな処理が必要な場合や、パフォーマンスが重要である場合に適しています。

利点

パフォーマンスを最適化できる
高度なカスタマイズが可能

エラーが発生しやすい
コードが複雑になる