ガンマ分布サンプリング in NumPy:`random.gamma_f()`関数徹底解説


random.gamma_f(alpha, scale)
  • scale: 尺度パラメータ。正の実数値である必要があります。
  • alpha: 形状パラメータ。正の実数値である必要があります。

戻り値

  • 指定された形状パラメータと尺度パラメータを持つガンマ分布から生成された乱数の配列。

使い方

import numpy as np

# 形状パラメータと尺度パラメータを設定
alpha = 2.0
scale = 1.0

# 乱数を生成
random_numbers = np.random.gamma_f(alpha, scale, size=1000)

# 乱数の分布を確認
print(random_numbers.mean(), random_numbers.std())

解説

  • scaleパラメータは、ガンマ分布の尺度を決定します。値が大きくなるほど、分布は広くなります。
  • alphaパラメータは、ガンマ分布の形状を決定します。値が大きくなるほど、分布は右に偏ります。
  • alpha = 5.0scale = 2.0の場合、ガンマ分布はより右に偏り、平均10、標準偏差約3.16になります。
  • alpha = 2.0scale = 1.0の場合、ガンマ分布はガンマ関数Γ(2)で正規化されます。この場合、生成された乱数は、平均2、標準偏差約1.41の分布になります。
  • NumPyには、他の確率分布に基づいた乱数を生成する関数も用意されています。詳細は、NumPyのドキュメントを参照してください。
  • random.gamma_f()関数は、ガンマ分布以外の分布にも使用できます。例えば、alpha = 1.0 の場合、指数分布になります。
  • 乱数生成は確率的なプロセスであるため、結果は毎回異なります。
  • コードはあくまで例であり、必要に応じて変更してください。


import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt

# 形状パラメータと尺度パラメータを設定
alpha = 3.0
scale = 2.0

# 乱数を生成
random_numbers = np.random.gamma_f(alpha, scale, size=10000)

# ヒストグラムを作成
plt.hist(random_numbers, bins=50, density=True)

# ガンマ分布のPDFをプロット
x = np.linspace(0, 15, 100)
gamma_pdf = (x ** (alpha - 1) * np.exp(-x / scale)) / (scale ** alpha * np.math.gamma(alpha))
plt.plot(x, gamma_pdf, label='Gamma PDF')

# 凡例とタイトルを設定
plt.legend()
plt.title('Gamma Distribution (alpha={}, scale={})'.format(alpha, scale))

# グラフを表示
plt.show()

解説

  • 凡例とタイトルを設定し、グラフを表示します。
  • PDFをグラフにプロットします。
  • scipy.stats.gammaモジュールを使用して、ガンマ分布の確率密度関数 (PDF) を計算します。
  • 生成された乱数のヒストグラムを作成します。
  • random.gamma_f()関数を使用して、10,000個のガンマ分布に基づいた乱数を生成します。
  • このコードでは、形状パラメータalpha = 3.0と尺度パラメータscale = 2.0を設定しています。
  • 生成された乱数を統計分析に使用できます。
  • 異なるタイプのプロット (密度プロット、QQプロットなど) を使用して、乱数の分布を可視化できます。
  • 生成する乱数の数を変更できます。
  • 異なる形状パラメータと尺度パラメータを使用して、ガンマ分布の形状を変化させることができます。


random.gamma()関数

random.gamma()関数は、random.gamma_f()関数とほぼ同じ機能を備えています。唯一の違いは、random.gamma()関数は、スケールパラメータではなく、レートパラメータを使用することです。

random.gamma(alpha, scale=1.0)

この関数は、scaleパラメータを1.0に固定して、random.gamma_f()関数と同じ結果を生成します。

逆変換法

逆変換法は、確率分布に基づいた乱数を生成するための一般的な方法です。この方法では、分布の累積分布関数 (CDF) の逆関数を用いて、一様分布から生成された乱数を分布に変換します。

ガンマ分布の場合、CDFの逆関数は次のように表されます。

import scipy.stats as stats

def gamma_inv_cdf(p, alpha):
    return stats.gamma.ppf(p, alpha)

この関数を用いて、ガンマ分布から乱数を生成するには、以下のコードを実行します。

import numpy as np
import scipy.stats as stats

# 形状パラメータを設定
alpha = 3.0

# 一様分布から乱数を生成
uniform_random_numbers = np.random.random(size=10000)

# ガンマ分布から乱数を生成
gamma_random_numbers = gamma_inv_cdf(uniform_random_numbers, alpha)

特定のライブラリを使用する

SciPyなどのライブラリには、ガンマ分布から乱数を生成するための専用の関数を提供している場合があります。これらの関数は、より高速で効率的な場合があるため、特に大量の乱数を生成する必要がある場合は役立ちます。

SciPyのstats.gamma.rvs()関数を使用して、ガンマ分布から乱数を生成するには、以下のコードを実行します。

import numpy as np
import scipy.stats as stats

# 形状パラメータと尺度パラメータを設定
alpha = 3.0
scale = 2.0

# ガンマ分布から乱数を生成
gamma_random_numbers = stats.gamma.rvs(alpha, scale=scale, size=10000)

どの方法を選択するべきですか?

使用する方法は、特定のニーズによって異なります。

  • スケールパラメータではなく、レートパラメータを使用する必要がある場合は、random.gamma()関数を使用する必要があります。
  • より高速で効率的な方法が必要な場合は、逆変換法または専用のライブラリを使用することを検討してください。
  • シンプルで使いやすい方法が必要な場合は、random.gamma()関数を使用するのがおすすめです。