CMake: 開発者のための CMake ベストプラクティス - CMAKE_INSTALL_MESSAGE を含む


CMake の変数 "CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、インストールプロセス中に表示されるメッセージの制御に使用されます。この変数の設定によって、インストール時に表示されるメッセージの種類と量を調整することができます。

使用方法

"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、以下のいずれかの値に設定できます:

  • SILENT: メッセージをまったく表示しません。
  • VERBOSE: 詳細なメッセージを表示します。
  • NORMAL: デフォルトの動作です。重要なメッセージのみを表示します。
  • ALWAYS: インストールプロセス中のすべてのメッセージを表示します。

以下の例は、"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" を "VERBOSE" に設定し、インストールプロセス中にすべてのメッセージを表示する方法を示しています。

set(CMAKE_INSTALL_MESSAGE VERBOSE)

詳細

"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、以下のコマンドで設定できます:

  • cmake_minimum_required(VERSION 3.1)
  • set(CMAKE_INSTALL_MESSAGE <value>)
  • "CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、CMake バージョン 3.1 以降でのみ使用できます。

関連する変数

  • CMAKE_INSTALL_PROGRESS: インストール進捗バーを表示します。
  • CMAKE_VERBOSE_OUTPUT: CMake コマンドラインツールの出力の冗長性を制御します。

"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、CMake のインストールプロセスをより詳細に制御するための便利な変数です。この変数の設定によって、インストール時に表示されるメッセージの種類と量を調整することができます。

  • CMake の詳細については、公式ドキュメントを参照してください。
  • この説明は、CMake の "Variables" に関連する "CMAKE_INSTALL_MESSAGE" のプログラミングについてのみを扱っています。


cmake_minimum_required(VERSION 3.1)

project(MyProject)

set(CMAKE_INSTALL_MESSAGE NORMAL)

add_executable(MyProgram main.cpp)

install(TARGETS MyProgram DESTINATION /usr/bin)

説明

このコードは、以下のことを行います:

  1. CMake のバージョン 3.1 以降を必要とします。
  2. "MyProject" という名前のプロジェクトを作成します。
  3. "CMAKE_INSTALL_MESSAGE" を "NORMAL" に設定します。これは、デフォルトの動作であり、重要なメッセージのみを表示します。
  4. "main.cpp" ファイルから "MyProgram" という名前の実行可能ファイルを作成します。
  5. "MyProgram" を "/usr/bin" ディレクトリにインストールします。

出力

このコードを実行すると、以下の出力が表示されます:

-- Installing: /usr/bin/MyProgram

これは、"MyProgram" が "/usr/bin" ディレクトリに正常にインストールされたことを示す重要なメッセージです。

cmake_minimum_required(VERSION 3.1)

project(MyProject)

set(CMAKE_INSTALL_MESSAGE VERBOSE)

add_executable(MyProgram main.cpp)

install(TARGETS MyProgram DESTINATION /usr/bin)
-- Installing: /usr/bin/MyProgram
-- Installing: /usr/bin/MyProgram.symbols

これは、"MyProgram" とそのデバッグシンボルファイルが "/usr/bin" ディレクトリにインストールされたことを示すすべてのメッセージです。

  • CMake の詳細については、公式ドキュメントを参照してください。


メッセージ出力関数を使用する

CMake には、インストールプロセス中にメッセージを出力するために使用できるいくつかの関数があります。これらの関数を使用すると、"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" よりも柔軟にメッセージを制御することができます。

  • error(): 標準出力にエラーメッセージを出力します。
  • warning(): 標準出力に警告メッセージを出力します。
  • status(): 標準出力にステータスメッセージを出力します。
  • message(): 標準出力にメッセージを出力します。

以下の例は、message() 関数を使用して、インストールプロセス中にメッセージを出力する方法を示しています:

message(STATUS "MyProgram is being installed")

このコードは、"MyProgram is being installed" というメッセージを標準出力に出力します。

カスタムインストールスクリプトを使用する

以下の例は、カスタムインストールスクリプトを使用して、インストールプロセス中にメッセージを出力する方法を示しています:

register_install_scripts("my-install-script")
file(COPY install-script.sh DESTINATION ${CMAKE_INSTALL_PREFIX})

install(TARGETS MyProgram DESTINATION /usr/bin
  SCRIPT "my-install-script")

このコードは、"install-script.sh" という名前のカスタムインストールスクリプトを登録します。このスクリプトは、"/usr/bin" ディレクトリに "MyProgram" をインストールする際に実行されます。

サードパーティのツールを使用する

CMake には、インストールプロセスを制御するために使用できるいくつかのサードパーティのツールがあります。これらのツールは、"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" よりも多くの機能を提供する場合があります。

"CMAKE_INSTALL_MESSAGE" は、CMake のインストールプロセス中に表示されるメッセージを制御するための便利な変数ですが、いくつかの代替方法があります。これらの代替方法は、より柔軟なメッセージ制御、カスタムインストールスクリプトの使用、サードパーティツールの利用など、さまざまな利点を提供します。

  • CMake の詳細については、公式ドキュメントを参照してください。
  • カスタムインストールスクリプトまたはサードパーティのツールを使用する場合は、その使用方法に関するドキュメントを参照してください。
  • 使用する代替方法は、プロジェクトの要件によって異なります。