CPackBundleでmacOS向けインストーラーバンドルを自作する方法:ステップバイステップガイド


CPackBundleは、CMakeのモジュールの一つで、macOS向けのインストーラーバンドルを作成するための機能を提供します。このバンドルは、アプリケーションと関連するすべてのファイルを単一のファイルにパッケージ化し、ユーザーが簡単にインストールできるようにします。

主な機能

  • カスタムスクリプトの実行
  • 依存関係の解決
  • アプリケーションのアイコンと名前の設定
  • インストーラーウィザードの作成
  • アプリケーションと関連するファイルの自動パッケージ化

使用方法

CPackBundleを使用するには、まずCMakeLists.txtファイルに以下の行を追加する必要があります。

cmake_minimum_required(VERSION 3.1)
project(MyProject)

set(CPACK_GENERATOR CPackBundle)
set(CPACK_RESOURCE_FILE_MODE "COPY")

install(TARGETS MyProject DESTINATION "/Applications")

このコードは、CMakeにCPackBundleモジュールを使用するように指示し、MyProjectという名前のプロジェクトを作成します。また、CPACK_RESOURCE_FILE_MODE変数を "COPY" に設定することで、すべてのリソースファイルをバンドルにコピーするように指示します。最後に、MyProjectターゲットを "/Applications" ディレクトリにインストールします。

CPackBundleを使用するには、以下のコマンドを実行する必要があります。

cmake .
make
cpack

このコマンドは、CMake、make、およびcpackツールを実行し、MyProject用のインストーラーバンドルを作成します。

CPackBundleの詳細については、以下のドキュメントを参照してください。

以下の例は、CPackBundleを使用してシンプルなmacOSアプリケーション用のインストーラーバンドルを作成する方法を示しています。

cmake_minimum_required(VERSION 3.1)
project(MyProject)

set(CPACK_GENERATOR CPackBundle)
set(CPACK_RESOURCE_FILE_MODE "COPY")

add_executable(MyProject main.cpp)
install(TARGETS MyProject DESTINATION "/Applications")

このコードは、MyProjectという名前のプロジェクトを作成し、main.cppというソースファイルからMyProjectという名前の実行可能ファイルを作成します。次に、MyProjectターゲットを "/Applications" ディレクトリにインストールします。

cmake .
make
cpack

CPackBundleの利点

CPackBundleを使用する利点は次のとおりです。

  • カスタムスクリプトを実行できる
  • 依存関係を自動的に解決できる
  • インストーラーウィザードを簡単に作成できる
  • アプリケーションと関連するすべてのファイルを単一のファイルにパッケージ化できる
  • ユーザーにとって使いやすい

CPackBundleの欠点

  • 他のインストーラー作成ツールよりも複雑な場合がある
  • macOSでのみ使用できる

CPackBundleは、macOS向けのインストーラーバンドルを簡単に作成するための便利なツールです。ユーザーにとって使いやすいインストーラーを作成したい開発者にとって、優れた選択肢となります。

  • CPackBundleは、Windows、Linux、またはFreeBSD用のインストーラーバンドルを作成するには使用できません。
  • CPackBundleは、CMake 3.1以降でのみ使用できます。


cmake_minimum_required(VERSION 3.1)
project(MyProject)

set(CPACK_GENERATOR CPackBundle)
set(CPACK_RESOURCE_FILE_MODE "COPY")

install(TARGETS MyProject DESTINATION "/Applications")

次に、以下のコマンドを実行します。

cmake .
make
cpack

cmake_minimum_required(VERSION 3.1)
project(MyProject)

set(CPACK_GENERATOR CPackBundle)
set(CPACK_RESOURCE_FILE_MODE "COPY")

add_executable(MyProject main.cpp)
install(TARGETS MyProject DESTINATION "/Applications")
cmake .
make
cpack

CPackBundle の設定

CPackBundle は、CMakeLists.txt ファイルでさまざまな設定を使用して構成できます。これらの設定を使用して、インストーラー バンドルの外観と動作をカスタマイズできます。

以下の例は、CPackBundle の設定方法を示しています。

set(CPACK_APP_ICON "MyProject.icns")
set(CPACK_APP_NAME "My Project")
set(CPACK_PACKAGE_NAME "MyProject.pkg")
set(CPACK_PACKAGE_VERSION "1.0.0")
set(CPACK_PACKAGE_DESCRIPTION "This is my project.")

このコードは、インストーラー バンドルのアイコンを MyProject.icns ファイルに設定し、インストーラー バンドルの名前を "My Project" に設定します。また、インストーラー バンドルの名前を "MyProject.pkg"、バージョンを "1.0.0"、説明を "This is my project." に設定します。

CPackBundle のカスタム スクリプト

CPackBundle は、インストーラー バンドルを作成する前に実行されるカスタム スクリプトを実行できる機能を提供します。これらのスクリプトを使用して、インストーラー バンドルをカスタマイズしたり、インストール プロセス中に特定のタスクを実行したりできます。

以下の例は、CPackBundle でカスタム スクリプトを実行する方法を示しています。

register_custom_target_prebuild(MyProjectPreBuild BEFORE BUILD)
command(COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/prebuild.sh)

register_custom_target_postbuild(MyProjectPostBuild AFTER INSTALL)
command(COMMAND ${CMAKE_SOURCE_DIR}/postbuild.sh)

このコードは、MyProjectPreBuild という名前のカスタム ターゲットを作成し、prebuild.sh というスクリプトを実行するように設定します。また、MyProjectPostBuild という名前のカスタム ターゲットを作成し、postbuild.sh というスクリプトを実行するように設定します。

これらのスクリプトは、CMAKE_SOURCE_DIR 環境変数で指定されたディレクトリにあります。

CPackBundle のトラブルシューティング

CPackBundle を使用する場合、問題が発生する可能性があります。以下のリソースを使用して、問題を解決してください。

  • CPackBundle は、Windows、
  • CPackBundle は、CMake 3.1 以降でのみ使用できます。


pkgbuild

  • CPackBundle ほど多くの機能はありません。
  • 複雑な構成オプションが少なく、設定が簡単です。
  • pkgbuild は、macOS 向けインストーラー バンドルを作成するためのオープンソース ツールです。CPackBundle よりもシンプルで軽量であり、初心者に適しています。

InstallBuilder

  • 商用ライセンスが必要で、無料版は機能が制限されています。
  • CPackBundle よりも機能が豊富で、複雑なインストーラーを作成できます。
  • InstallBuilder は、クロスプラットフォームのインストーラー作成ツールです。macOS、Windows、Linux 向けのインストーラー バンドルを作成できます。

fink

  • CPackBundle や InstallBuilder ほど柔軟ではありません。
  • インストーラー バンドルを作成する代わりに、パッケージとしてアプリケーションを配布できます。
  • fink は、macOS 向けのバイナリ パッケージ マネージャーです。パッケージをインストールしたり、削除したり、アップグレードしたりするのに使用できます。

Homebrew

  • fink と同様に、インストーラー バンドルを作成する代わりに、パッケージとしてアプリケーションを配布できます。
  • Homebrew は、macOS 向けのもう 1 つのバイナリ パッケージ マネージャーです。fink と同様に、パッケージをインストールしたり、削除したり、アップグレードしたりするのに使用できます。

最適な代替手段を選ぶには

最適な代替手段は、ニーズによって異なります。以下の要素を考慮してください。

  • プラットフォームのサポート
    macOS 向けのインストーラー バンドルのみが必要な場合は、CPackBundle、pkgbuild、fink、または Homebrew のいずれかを使用できます。Windows または Linux 向けのインストーラー バンドルも作成する必要がある場合は、InstallBuilder を検討する必要があります。
  • 予算
    無料のツールが必要な場合は、pkgbuild または fink のようなオープンソース ツールを検討する必要があります。商用ライセンスが必要なツールを使用する場合は、予算を考慮する必要があります。
  • スキルレベル
    初心者の場合は、pkgbuild のようなシンプルなツールを使用するのがおすすめです。経験豊富なユーザーの場合は、InstallBuilder のような機能豊富なツールを使用しても問題ありません。
  • 必要な機能
    必要な機能が CPackBundle で提供されている場合は、CPackBundle を使用するのが最善です。ただし、より多くの機能が必要な場合は、InstallBuilder のような別のツールを検討する必要があります。

上記以外にも、macOS 向けインストーラー バンドルを作成するためのツールは多数あります。ニーズに合ったツールを見つけるには、調査を行うことをお勧めします。

CPackBundle の使用を続ける場合

CPackBundle を使用し続けることを選択した場合は、以下のリソースが役立つ場合があります。

  • CPackBundle は、Windows、Linux、または FreeBSD 向けのインストーラー バンドルを作成するには使用できません。
  • CPackBundle は、CMake 3.1 以降でのみ使用できます。