SQLiteのstrftime('%w') は何が違う?曜日処理の正しい理解と実装

2025-05-27

SQLiteにおいて、単独で「%w」という特別な意味を持つ書式指定子はありません

おそらく、「%w」という表記は、他のプログラミング言語やライブラリ、あるいは何らかの文脈と混同されている可能性があります。

SQLiteで日付や時刻を扱う際に、特定の書式で文字列として取得したり、逆に文字列から日付や時刻に変換したりする関数が存在しますが、それらの書式指定子として一般的なのは以下のようなものです。

  • %J: ユリウス日
  • %S: 秒(00-59)
  • %M: 分(00-59)
  • %H: 時(00-23)
  • %d: 日(01-31)
  • %m: 月(01-12)
  • %Y: 西暦(4桁)

これらの書式指定子は、strftime() 関数などで利用されます。例えば、現在の日付をYYYY-MM-DD形式で取得するには以下のようなSQLクエリを実行します。

SELECT strftime('%Y-%m-%d', 'now');

例えば、

  • どのような目的で使用されていましたか?
  • どのプログラミング言語やライブラリで使用されていましたか?


前回のやり取りでもお伝えしましたが、SQLite自体には、日付や時刻のフォーマット指定子として単独で「%w」というものは存在しません

したがって、「%w」に直接関連するSQLiteのエラーやトラブルシューティングというものは、通常は考えられません。

ただし、もしあなたが「%w」という表記を他のプログラミング言語やライブラリの文脈で見ていて、それをSQLiteの処理に適用しようとしているのであれば、以下のような誤解やそれに伴うエラーが起こりうる可能性があります。

  1. 他の言語やライブラリとの混同

    • 誤解
      他のプログラミング言語(例えば、Pythonのstrftimeなど)では、「%w」は曜日(0:日曜日, 1:月曜日, ..., 6:土曜日)を表す書式指定子として使われることがあります。この認識でSQLiteの strftime() 関数を使用しようとすると、意図した結果が得られず混乱する可能性があります。
    • トラブルシューティング
      SQLiteの strftime() で曜日を取得したい場合は、直接的な「%w」のような書式指定子はありません。代わりに、strftime('%w', date) は日付に対応する曜日番号(0-6、日曜日は0)を返しますが、これは他の言語の %w と意味合いが異なる場合があります。また、曜日名を文字列で取得したい場合は、より複雑なSQLクエリが必要になります(例えば、CASE文と組み合わせるなど)。
  2. strftime() 関数の誤用

    • 誤解
      SQLiteの strftime() 関数は、日付や時刻の値を特定の書式を持つ文字列に変換するために使用しますが、書式指定子を正しく理解していないと、予期しない出力やエラーが発生する可能性があります。
    • トラブルシューティング
      SQLiteの strftime() で利用できる書式指定子を公式ドキュメントなどで確認し、意図する出力形式に合わせて正しく指定する必要があります。前述の %Y, %m, %d, %H, %M, %S, %J などが一般的なものです。
  3. SQL構文エラー

    • 誤解
      % 記号をSQL文の中で特殊な意味を持つものとして誤って使用してしまうと、構文エラーが発生する可能性があります。
    • トラブルシューティング
      % 記号をリテラルとして使用したい場合は、通常はエスケープする必要はありませんが、文脈によっては注意が必要です。特に、LIKE 演算子などではワイルドカードとして扱われるため、意図しない動作になることがあります。


注意
これらの例は、「%w」という表記が他の文脈で曜日に関連する意味を持つことを前提としています。SQLite単体では、これらの例がそのまま動作するわけではありません。

Pythonの sqlite3 モジュールと strftime() を使用して曜日番号を取得する例

Pythonの sqlite3 モジュールを使ってSQLiteを操作し、strftime('%w', date) で曜日番号(0:日曜日, 1:月曜日, ..., 6:土曜日)を取得する例です。

import sqlite3
import datetime

# SQLiteデータベースに接続(ファイルが存在しない場合は新規作成)
conn = sqlite3.connect('mydatabase.db')
cursor = conn.cursor()

# テーブルが存在しない場合は作成
cursor.execute('''
CREATE TABLE IF NOT EXISTS events (
    id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
    event_date TEXT
)
''')

# サンプルデータを挿入
today = datetime.date.today().strftime('%Y-%m-%d')
cursor.execute("INSERT INTO events (event_date) VALUES (?)", (today,))
conn.commit()

# イベントの日付と曜日番号を取得
cursor.execute("SELECT event_date, strftime('%w', event_date) FROM events")
results = cursor.fetchall()

for row in results:
    event_date, weekday_number = row
    print(f"イベント日: {event_date}, 曜日番号: {weekday_number}")

# データベース接続を閉じる
conn.close()

この例では、SQLiteの strftime('%w', event_date) を使用して、日付に対応する曜日番号を取得しています。

Pythonで曜日名を生成し、SQLiteに保存する例

SQLite自体に曜日名を直接扱う機能はありませんが、Python側で曜日名を生成し、それをSQLiteに保存する例です。

import sqlite3
import datetime

def get_weekday_name(date_str):
    """YYYY-MM-DD形式の文字列から曜日名を日本語で取得する関数"""
    date_obj = datetime.datetime.strptime(date_str, '%Y-%m-%d').date()
    weekdays_jp = ['日', '月', '火', '水', '木', '金', '土']
    return weekdays_jp[date_obj.weekday()]

# SQLiteデータベースに接続
conn = sqlite3.connect('events.db')
cursor = conn.cursor()

# テーブルを作成(曜日名カラムを追加)
cursor.execute('''
CREATE TABLE IF NOT EXISTS events_with_weekday (
    id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
    event_date TEXT,
    weekday_name TEXT
)
''')

# サンプルデータと曜日名を挿入
today_str = datetime.date.today().strftime('%Y-%m-%d')
weekday = get_weekday_name(today_str)
cursor.execute("INSERT INTO events_with_weekday (event_date, weekday_name) VALUES (?, ?)", (today_str, weekday))
conn.commit()

# イベントの日付と曜日名を取得
cursor.execute("SELECT event_date, weekday_name FROM events_with_weekday")
results = cursor.fetchall()

for row in results:
    event_date, weekday_name = row
    print(f"イベント日: {event_date}, 曜日: {weekday_name}")

# データベース接続を閉じる
conn.close()

SQLiteの CASE 式を使って曜日名を間接的に表示する例

SQLiteの strftime('%w', date) で得られる曜日番号を利用して、CASE 式で曜日名を間接的に表示する例です。

SELECT
    event_date,
    CASE strftime('%w', event_date)
        WHEN '0' THEN '日'
        WHEN '1' THEN '月'
        WHEN '2' THEN '火'
        WHEN '3' THEN '水'
        WHEN '4' THEN '木'
        WHEN '5' THEN '金'
        WHEN '6' THEN '土'
        ELSE ''
    END AS weekday_name
FROM events;


strftime('%w', date) の利用と後処理

SQLiteの strftime('%w', date) 関数は、指定された日付に対応する曜日番号(0:日曜日, 1:月曜日, ..., 6:土曜日)を文字列として返します。この結果を利用して、プログラム側で曜日名に変換したり、必要な処理を行ったりします。

例 (Python)

import sqlite3
import datetime

conn = sqlite3.connect('mydatabase.db')
cursor = conn.cursor()

cursor.execute("SELECT date('now'), strftime('%w', 'now')")
result = cursor.fetchone()
today_date, weekday_number_str = result

weekday_number = int(weekday_number_str)
weekdays_jp = ['日', '月', '火', '水', '木', '金', '土']
today_weekday_jp = weekdays_jp[weekday_number]

print(f"今日の日付: {today_date}, 曜日 (番号): {weekday_number}, 曜日 (日本語): {today_weekday_jp}")

conn.close()

CASE 式を用いたSQL内での曜日名変換

SQLクエリ内で CASE 式を用いることで、strftime('%w', date) の結果に基づいて曜日名を文字列として取得できます。

例 (SQL)

SELECT
    date('now') AS today_date,
    CASE strftime('%w', 'now')
        WHEN '0' THEN '日曜日'
        WHEN '1' THEN '月曜日'
        WHEN '2' THEN '火曜日'
        WHEN '3' THEN '水曜日'
        WHEN '4' THEN '木曜日'
        WHEN '5' THEN '金曜日'
        WHEN '6' THEN '土曜日'
        ELSE ''
    END AS today_weekday_jp;

日付計算関数と組み合わせた利用

SQLiteの日付と時刻関数(date(), time(), datetime(), julianday(), strftime())を組み合わせることで、特定の日付の曜日を計算したり、曜日を条件にした検索を行ったりできます。

例 (特定の日付の曜日を調べる SQL)

SELECT
    '2025-05-28' AS target_date,
    CASE strftime('%w', '2025-05-28')
        WHEN '0' THEN '日'
        WHEN '1' THEN '月'
        WHEN '2' THEN '火'
        WHEN '3' THEN '水'
        WHEN '4' THEN '木'
        WHEN '5' THEN '金'
        WHEN '6' THEN '土'
        ELSE ''
    END AS weekday;

プログラミング言語の機能を利用した曜日処理

SQLiteから日付データを取得した後、プログラミング言語の標準ライブラリや日付操作ライブラリの機能を使って曜日を処理する方法です。多くの言語には、日付オブジェクトから曜日番号や曜日名を取得する便利な関数が用意されています。

例 (Python)

import sqlite3
import datetime

conn = sqlite3.connect('mydatabase.db')
cursor = conn.cursor()

cursor.execute("SELECT event_date FROM events")
results = cursor.fetchall()

for row in results:
    event_date_str = row[0]
    date_obj = datetime.datetime.strptime(event_date_str, '%Y-%m-%d').date()
    weekday_name_jp = ['月', '火', '水', '木', '金', '土', '日'][date_obj.weekday()] # weekday() は 0:月曜日から始まる
    print(f"イベント日: {event_date_str}, 曜日: {weekday_name_jp}")

conn.close()

この例では、SQLiteから日付文字列を取得し、Pythonの datetime オブジェクトに変換後、weekday() メソッドで曜日番号を取得し、リストを使って曜日名に変換しています。

  • コードの可読性・保守性
    どちらの方法がコードを理解しやすく、保守しやすいか。
  • パフォーマンス
    大量のデータを処理する場合は、SQL内で処理する方が効率的な場合があります。
  • 必要な情報の形式
    曜日番号が必要か、曜日名が必要か。
  • 処理の場所
    SQLクエリ内である程度完結させたいか、プログラム側で柔軟に処理したいか。