Qt WidgetsにおけるQWizard::page()メソッドの詳細解説

QWizard::page() メソッドは、Qt WidgetsライブラリにおけるQWizardクラスで使用されるもので、現在のウィザードページを取得するためのものです。このメソッドは、QWizardオブジェクトに関連付けられたページコレクションから、現在表示されているページを特定するために使用されます。

メソッドの構文

QWizardPage *QWizard::page(int id) const

引数

id: ページID。これは、ページコレクション内のページの一意の識別子です。

戻り値

ページID id に対応する QWizardPage オブジェクトへのポインタ。ページが見つからない場合は nullptr を返します。

QWizard wizard;
QWizardPage *currentPage = wizard.page(QWizard::MandatoryPage);

if (currentPage) {
  // 現在ページの操作を行う
} else {
  // 必須ページが見つからないことを処理する
}

ページコレクションは、QWizard::pageIds() メソッドを使用して取得できます。
ページIDは、QWizard::addPage() メソッドを呼び出すときに指定されます。
QWizard::page() メソッドは、現在のウィザードページを取得するだけです。ページを移動するには、QWizard::next() または QWizard::back() メソッドを使用する必要があります。

QWizard wizard;
QWizardPage *currentPage = wizard.page(QWizard::MandatoryPage);

if (currentPage) {
  QString title = currentPage->title();
  // タイトルを処理する
} else {
  // 必須ページが見つからないことを処理する
}

例2：現在のページのフィールド値を取得する

QWizard wizard;
QWizardPage *currentPage = wizard.page(QWizard::MandatoryPage);

if (currentPage) {
  QLineEdit *lineEdit = currentPage->field("name").value<QLineEdit *>();
  if (lineEdit) {
    QString name = lineEdit->text();
    // 名前を処理する
  }
} else {
  // 必須ページが見つからないことを処理する
}

例3：現在のページの次のページに移動する

QWizard wizard;
wizard.page(QWizard::MandatoryPage)->next();

例3では、currentPage->next() メソッドを使用して、現在のページから次のページに移動しています。
例2では、currentPage->field("name").value<QLineEdit *>() メソッドを使用して、現在のページの "name" という名前のフィールドに設定された値を取得しています。
例1では、currentPage->title() メソッドを使用して、現在のページのタイトルを取得しています。
上記のコード例は、QWizard::page() メソッドを使用して、現在のページに関する情報を取得したり、ページを移動したりする方法を示しています。

これらの例は、QWizard::page() メソッドの使用例をほんの一例に過ぎません。このメソッドは、さまざまな目的に使用できます。

currentIndex() メソッド

currentIndex() メソッドは、QWizard オブジェクト内の現在表示されているページインデックスを取得します。ページインデックスは、QWizard::addPage() メソッドでページが追加された順序に基づいています。

int currentIndex = wizard.currentIndex();

利点

ページインデックスに基づいてページを操作するのに適している
シンプルで分かりやすい構文

欠点

ページIDを取得できない

currentWidget() メソッド

currentWidget() メソッドは、現在表示されているウィジェットを取得します。これは、QWizard クラスのサブクラスである QWizardPage オブジェクトであることが保証されます。

QWizardPage *currentPage = wizard.currentWidget();

利点

ページオブジェクトのメソッドを使用してページを操作できる
現在のページオブジェクトへの直接アクセスを提供

欠点

ページIDを取得できない

customData() メソッド

customData() メソッドは、QWizard オブジェクトに関連付けられたカスタムデータを格納するためのものです。このメソッドを使用して、現在のページに関する情報を格納し、後で取得することができます。

int currentPageId = wizard.customData().value("currentPageId").toInt();

利点

現在のページに関する任意の情報を格納できる
柔軟性が高い

欠点

コードの可読性が低下する可能性がある
複雑なコードが必要

シグナルとスロット

QWizard クラスは、ページ変更に関するシグナルをいくつか提供しています。これらのシグナルをスロットに接続することで、ページ変更時にコードを実行することができます。

connect(wizard, &QWizard::currentIdChanged, this, &MyClass::currentPageChanged);

利点

コードを他の部分と簡単に統合できる
ページ変更を検出して即座に対応できる

コードが冗長になる可能性がある
シグナルとスロットの仕組みを理解する必要がある