Qt QPlainTextEdit LineWrapMode サンプルコード：動作を理解するための実践例

2025-03-21

QPlainTextEdit::LineWrapMode は、Qt プログラミングにおいて QPlainTextEdit ウィジェットがテキストをどのように折り返すかを制御するための列挙型 (enum) です。QPlainTextEdit は、複数行のテキストを表示および編集するためのウィジェットであり、長い行のテキストがどのように表示されるかを決定するためにこの設定が重要になります。

QPlainTextEdit::LineWrapMode には、主に以下の2つのモードがあります。

QPlainTextEdit::NoWrap (折り返しなし)

説明
このモードでは、テキストはウィンドウの幅に合わせて折り返されません。長い行はウィンドウの右端を超えて表示され、水平スクロールバーが表示されます。

QPlainTextEdit::WidgetWidth (ウィジェット幅で折り返し)

説明
このモードでは、テキストは QPlainTextEdit ウィジェットの現在の幅に合わせて折り返されます。長い行は、ウィンドウの幅に合わせて複数行に表示されます。水平スクロールバーは通常表示されません（ただし、非常に長い単語など、折り返せない要素がある場合は表示されることがあります）。

ユーザーがウィンドウのサイズを変更すると、QPlainTextEdit::WidgetWidth モードで表示されるテキストの折り返しも動的に変化します。
デフォルトの折り返しモードは QPlainTextEdit::NoWrap です。
QPlainTextEdit ウィジェットの setLineWrapMode() メソッドを使用して、この列挙型の値を設定することで、テキストの折り返し動作を変更できます。

例

#include <QApplication>
#include <QPlainTextEdit>
#include <QVBoxLayout>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QWidget window;
    QVBoxLayout layout(&window);

    QPlainTextEdit *plainTextEditNoWrap = new QPlainTextEdit(&window);
    plainTextEditNoWrap->setPlainText("これは非常に長い文章です。この文章はウィンドウの幅を超えて表示されるため、折り返しが有効になっていない場合は水平スクロールバーが表示されます。");
    plainTextEditNoWrap->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::NoWrap);
    plainTextEditNoWrap->setWindowTitle("折り返しなし (QPlainTextEdit::NoWrap)");
    layout.addWidget(plainTextEditNoWrap);

    QPlainTextEdit *plainTextEditWrap = new QPlainTextEdit(&window);
    plainTextEditWrap->setPlainText("これは非常に長い文章です。この文章はウィンドウの幅に合わせて折り返されるため、長い行が複数行に表示されます。");
    plainTextEditWrap->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth);
    plainTextEditWrap->setWindowTitle("ウィジェット幅で折り返し (QPlainTextEdit::WidgetWidth)");
    layout.addWidget(plainTextEditWrap);

    window.setLayout(&layout);
    window.show();

    return a.exec();
}

この例では、2つの QPlainTextEdit ウィジェットを作成し、それぞれ異なる LineWrapMode を設定しています。片方は折り返しなし、もう片方はウィジェット幅で折り返しを設定しています。これにより、それぞれの動作の違いを確認できます。

QPlainTextEdit::LineWrapMode は、QPlainTextEdit ウィジェットにおけるテキストの折り返し動作を制御する重要な設定ですが、これに関連して以下のような一般的なエラーや問題が発生することがあります。

テキストが意図した通りに折り返されない

トラブルシューティング
- setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth) が setPlainText() の前に（または後に）正しく呼び出されているか確認します。
- ウィジェットがレイアウトに正しく配置され、サイズが確定しているか確認します。
- 長い単語や折り返せない要素がないか、テキストの内容を確認します。必要であれば、テキストを分割したり、別の表示方法を検討します。
原因
- setPlainText() 呼び出し前または後に設定していない
  setLineWrapMode() は、テキストが設定される前に呼び出す必要があります。または、テキストが設定された後に再度呼び出す必要がある場合もあります（動的に折り返しモードを変更する場合など）。
- ウィジェットのサイズがまだ決定されていない
  ウィジェットがまだレイアウトに配置されておらず、サイズが確定していない場合、WidgetWidth モードが正しく機能しないことがあります。
- 非常に長い単語や折り返せない要素
  単語が非常に長い場合や、画像などの折り返せない要素が含まれている場合、WidgetWidth モードでも折り返されず、水平スクロールバーが表示されることがあります。
エラー
QPlainTextEdit::WidgetWidth を設定しているにも関わらず、長い行がウィンドウの右端を超えて表示され、水平スクロールバーが表示される。

折り返しが不自然で読みにくい

トラブルシューティング
- setWordWrapMode(QTextOption::WordWrap) など、単語単位での折り返しを有効にする設定を確認します。
- フォントの種類やサイズを調整して、折り返しの見え方が改善されるか試します。
- ウィジェットのサイズを調整して、折り返しの位置がより自然になるか確認します。
原因
- setWordWrapMode() の設定
  QPlainTextEdit には、単語単位での折り返しを制御する setWordWrapMode() メソッドがあります。これが適切に設定されていない場合、単語の途中で折り返されることがあります。
- フォントやウィジェットの幅
  フォントの種類やサイズ、およびQPlainTextEdit ウィジェットの幅によっては、折り返しの位置が不自然に見えることがあります。
エラー
WidgetWidth モードで折り返されたテキストが、単語の途中で不自然な位置で改行され、読みにくくなる。

NoWrap モードで水平スクロールバーが表示されない

トラブルシューティング
- setHorizontalScrollBarPolicy(Qt::ScrollBarAsNeeded) または Qt::ScrollBarAlwaysOn を設定して、水平スクロールバーが正しく表示されるか確認します。
- ウィジェットのサイズを小さくして、長い行がはみ出る状況を作り出し、スクロールバーが表示されるか確認します。
原因
- setHorizontalScrollBarPolicy() の設定
  水平スクロールバーの表示ポリシーが Qt::ScrollBarAlwaysOff などに設定されている可能性があります。
- ウィジェットのサイズが十分大きい
  ウィジェットの幅が非常に大きく、長い行全体が表示されているため、スクロールバーが表示されない場合があります。
エラー
長いテキスト行があるにも関わらず、QPlainTextEdit::NoWrap を設定しているにも関わらず、水平スクロールバーが表示されない。

ユーザーによる折り返し設定の変更が反映されない

トラブルシューティング
- コード全体で setLineWrapMode() がどのように使用されているかを確認し、意図しない上書きがないか調べます。
- setReadOnly(false) に設定されていることを確認します。
原因
- コード内で設定が上書きされている
  プログラムの他の部分で、setLineWrapMode() が再度呼び出され、ユーザーの設定が上書きされている可能性があります。
- 読み取り専用モード
  QPlainTextEdit が読み取り専用モード（setReadOnly(true)）になっている場合、ユーザーによる設定変更は通常許可されません。
エラー
ユーザーが何らかの方法で折り返し設定を変更しようとしても、その変更が反映されない。

特定のプラットフォームで動作が異なる

トラブルシューティング
- 複数のプラットフォームで動作を確認し、差異の原因を探ります。
- Qt のドキュメントやリリースノートを確認して、プラットフォーム固有の注意点がないか調べます。
- 必要であれば、プラットフォームごとに異なる設定を適用することを検討します。
原因
- フォントレンダリングの違い
  各プラットフォームのフォントレンダリング方法の違いにより、同じテキストでも折り返しの位置がわずかに異なることがあります。
- Qt バージョンの違い
  Qt のバージョンによって、QPlainTextEdit の内部的な実装が異なり、動作に違いが生じることがあります。
エラー
特定のプラットフォーム（例：Windows、macOS、Linux）で、LineWrapMode の動作が微妙に異なるように見える。

コードを確認する
setLineWrapMode() が正しく呼び出されているか、他のコードで上書きされていないかを確認します。
コンソール出力を確認する
エラーメッセージや警告がないか、コンソール出力を確認します。
簡単なテストケースを作成する
問題を再現できる最小限のコードを作成し、動作を確認します。
Qt のドキュメントを参照する
QPlainTextEdit や関連するクラス（QTextOption など）のドキュメントを読み、詳細な動作を確認します。

以下の例では、QPlainTextEdit ウィジェットを作成し、異なる LineWrapMode を設定して、その動作の違いを確認します。

例1：基本的な NoWrap と WidgetWidth の切り替え

この例では、2つの QPlainTextEdit ウィジェットを作成し、それぞれ異なる LineWrapMode を設定して表示します。

#include <QApplication>
#include <QPlainTextEdit>
#include <QVBoxLayout>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QWidget window;
    QVBoxLayout layout(&window);
    window.setWindowTitle("QPlainTextEdit LineWrapMode Example");

    // 折り返しなし (NoWrap) の QPlainTextEdit
    QPlainTextEdit *noWrapEdit = new QPlainTextEdit(&window);
    noWrapEdit->setPlainText("これは非常に長い文章です。この文章はウィンドウの幅を超えて表示されるため、折り返しが有効になっていない場合は水平スクロールバーが表示されます。");
    noWrapEdit->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::NoWrap);
    noWrapEdit->setWindowTitle("折り返しなし (NoWrap)");
    layout.addWidget(noWrapEdit);

    // ウィジェット幅で折り返し (WidgetWidth) の QPlainTextEdit
    QPlainTextEdit *widgetWidthEdit = new QPlainTextEdit(&window);
    widgetWidthEdit->setPlainText("これは非常に長い文章です。この文章はウィンドウの幅に合わせて折り返されるため、長い行が複数行に表示されます。");
    widgetWidthEdit->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth);
    widgetWidthEdit->setWindowTitle("ウィジェット幅で折り返し (WidgetWidth)");
    layout.addWidget(widgetWidthEdit);

    window.setLayout(&layout);
    window.resize(600, 300); // ウィンドウの初期サイズを設定
    window.show();

    return a.exec();
}

コードの説明

インクルード
必要なヘッダーファイルをインクルードしています (QApplication, QPlainTextEdit, QVBoxLayout, QWidget)。
メイン関数
QApplication オブジェクトを作成し、GUIアプリケーションのイベントループを開始します。
ウィンドウとレイアウト
QWidget を親ウィンドウとして作成し、QVBoxLayout を使用してウィジェットを垂直に配置します。
NoWrap の設定
- QPlainTextEdit オブジェクト noWrapEdit を作成します。
- setPlainText() で長いテキストを設定します。
- setLineWrapMode(QPlainTextEdit::NoWrap) を呼び出して、折り返しなしモードを設定します。
- ウィンドウタイトルを設定し、レイアウトに追加します。
WidgetWidth の設定
- QPlainTextEdit オブジェクト widgetWidthEdit を作成します。
- setPlainText() で同じく長いテキストを設定します。
- setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth) を呼び出して、ウィジェット幅で折り返しモードを設定します。
- ウィンドウタイトルを設定し、レイアウトに追加します。
ウィンドウの表示
レイアウトをウィンドウに設定し、初期サイズを設定してウィンドウを表示します。

実行結果

このコードを実行すると、2つの QPlainTextEdit ウィジェットが表示されます。

下側のウィジェット（WidgetWidth）では、長いテキストはウィンドウの幅に合わせて複数行に折り返されて表示されます。
上側のウィジェット（NoWrap）では、長いテキストはウィンドウの右端を超えて表示され、水平スクロールバーが表示されます。

例2：動的に折り返しモードを変更する例

この例では、ボタンをクリックすることで QPlainTextEdit の折り返しモードを動的に切り替える方法を示します。

#include <QApplication>
#include <QPlainTextEdit>
#include <QPushButton>
#include <QVBoxLayout>
#include <QWidget>

class MainWindow : public QWidget
{
public:
    MainWindow(QWidget *parent = nullptr) : QWidget(parent)
    {
        setWindowTitle("Dynamic LineWrapMode Example");

        plainTextEdit = new QPlainTextEdit(this);
        plainTextEdit->setPlainText("このテキストは折り返しモードが動的に変更されます。\n\nこれはさらに長い文章です。この文章はウィンドウの幅に合わせて折り返されるか、されないかのどちらかになります。");
        plainTextEdit->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth); // 初期状態は折り返しあり

        QPushButton *toggleButton = new QPushButton("Toggle Wrap Mode", this);
        connect(toggleButton, &QPushButton::clicked, this, &MainWindow::toggleWrapMode);

        QVBoxLayout *layout = new QVBoxLayout(this);
        layout->addWidget(plainTextEdit);
        layout->addWidget(toggleButton);
        setLayout(layout);

        resize(400, 200);
    }

private slots:
    void toggleWrapMode()
    {
        if (plainTextEdit->lineWrapMode() == QPlainTextEdit::WidgetWidth)
        {
            plainTextEdit->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::NoWrap);
            qDebug() << "LineWrapMode set to NoWrap";
        }
        else
        {
            plainTextEdit->setLineWrapMode(QPlainTextEdit::WidgetWidth);
            qDebug() << "LineWrapMode set to WidgetWidth";
        }
    }

private:
    QPlainTextEdit *plainTextEdit;
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);
    MainWindow w;
    w.show();
    return a.exec();
}

コードの説明

MainWindow クラス
QWidget を継承した MainWindow クラスを作成します。
コンストラクタ
- QPlainTextEdit オブジェクト plainTextEdit を作成し、初期テキストと初期の折り返しモード（WidgetWidth）を設定します。
- 「Toggle Wrap Mode」というラベルの QPushButton を作成します。
- connect() を使用して、ボタンの clicked() シグナルが toggleWrapMode() スロットに接続されるようにします。
- QVBoxLayout を作成し、plainTextEdit と toggleButton をレイアウトに追加します。
- レイアウトを MainWindow に設定し、ウィンドウの初期サイズを設定します。
toggleWrapMode() スロット
- ボタンがクリックされると呼び出されるスロットです。
- 現在の plainTextEdit の lineWrapMode() をチェックします。
- 現在が WidgetWidth ならば NoWrap に設定し、そうでなければ WidgetWidth に設定します。
- デバッグのために、現在のモードをコンソールに出力します。
main() 関数
QApplication を作成し、MainWindow のインスタンスを作成して表示します。

実行結果

このコードを実行すると、QPlainTextEdit と「Toggle Wrap Mode」ボタンが表示されます。ボタンをクリックするたびに、QPlainTextEdit のテキストの折り返しモードが WidgetWidth と NoWrap の間で切り替わります。

QPlainTextEdit::LineWrapMode を直接設定する以外にも、テキストの折り返しや表示に影響を与える可能性のあるいくつかのプログラミング手法があります。

QTextOption::WrapMode を使用した、より詳細な折り返し制御

例
使用方法
1. QPlainTextEdit の document() メソッドで QTextDocument を取得します。
2. QTextDocument の documentLayout() メソッドで QAbstractTextDocumentLayout を取得します。
3. QAbstractTextDocumentLayout の textOption() メソッドで現在の QTextOption を取得します。
4. 取得した QTextOption の setWrapMode() メソッドを使用して、QTextOption::WrapMode の値を設定します。
5. 設定した QTextOption を QPlainTextEdit に再度適用する必要はありません。QTextDocument が自動的にその設定を反映します。
説明
QPlainTextEdit は内部的に QTextOption を使用してテキストの表示に関する詳細な設定を行っています。QTextOption には WrapMode というプロパティがあり、これは単語単位での折り返しや改行文字での折り返しなど、より細かな折り返し動作を指定できます。

#include <QApplication>
#include <QPlainTextEdit>
#include <QTextOption>
#include <QVBoxLayout>
#include <QWidget>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication a(argc, argv);

    QWidget window;
    QVBoxLayout layout(&window);
    window.setWindowTitle("QTextOption::WrapMode Example");

    QPlainTextEdit *plainTextEdit = new QPlainTextEdit(&window);
    plainTextEdit->setPlainText("このテキストは、QTextOption::WrapMode を使用して単語単位で折り返されます。長い単語も考慮されます。");

    QTextOption option = plainTextEdit->document()->defaultTextOption();
    option.setWrapMode(QTextOption::WordWrap); // 単語単位で折り返す
    plainTextEdit->document()->setDefaultTextOption(option);

    layout.addWidget(plainTextEdit);
    window.setLayout(layout);
    window.resize(300, 150);
    window.show();

    return a.exec();
}

注意点
直接 QPlainTextEdit::setLineWrapMode() を使用するよりも、やや複雑な手順が必要になります。
利点
QPlainTextEdit::LineWrapMode よりも細かく折り返し動作を制御できます。例えば、単語の途中で折り返さないようにすることができます。

独自のテキスト表示ロジックの実装（高度な場合）

注意点
実装が非常に複雑になり、高度な Qt の知識が必要になります。
利点
非常に柔軟な表示制御が可能になります。
例
複雑なレイアウトや特定の条件下でのみ折り返しを行うなど。
使用方法
- QTextEdit を使用する場合、QTextDocument を直接操作し、カスタムのレイアウトや表示方法を実装します。
- QAbstractItemView を使用する場合、カスタムのモデルを作成し、アイテムの表示方法を paint() メソッドなどで制御します。
説明
非常に特殊な要件がある場合や、標準の折り返し動作では対応できないような複雑な表示が必要な場合、QTextEdit や QAbstractItemView などのより低レベルのウィジェットを直接操作したり、独自のテキスト表示ロジックを実装したりすることが考えられます。

ウィジェットのサイズ変更による間接的な影響

注意点
折り返し動作自体を直接制御するものではありません。
利点
ユーザーがテキストの表示を見やすいように調整できます。
例
ユーザーがウィンドウのサイズを自由に変更できるようにする、アプリケーションのレイアウトを調整する際など。
使用方法
ウィンドウのサイズを変更したり、resize() メソッドを使用してプログラム的にウィジェットのサイズを変更したりします。
説明
QPlainTextEdit::WidgetWidth モードを使用している場合、ウィジェットのサイズ（幅）を変更することで、テキストの折り返し位置が動的に変化します。これは、LineWrapMode を直接設定するものではありませんが、結果的にテキストの表示方法に大きな影響を与えます。

テキストの内容を事前に整形する

注意点
事前にテキストの整形処理が必要になり、元のテキスト構造が失われる可能性があります。
利点
折り返しモードの設定に依存せずに、表示を制御できます。
例
固定幅の表示領域にテキストを収める場合など。
使用方法
テキストを読み込んだり生成したりする際に、一定の幅を超えたところで改行コードを挿入するなどの処理を行います。
説明
QPlainTextEdit に表示する前に、テキストの内容をプログラム的に改行コード (\n) を挿入するなどして整形することで、意図した折り返しを実現できます。

QPlainTextEdit::LineWrapMode は基本的なテキスト折り返しを制御するための重要な手段ですが、より高度な制御が必要な場合や、特定の表示要件がある場合には、QTextOption::WrapMode の利用、独自の表示ロジックの実装、ウィジェットサイズの調整、またはテキストの事前整形といった代替的な手法を検討することができます。