【保存版】Qt WidgetsにおけるQGraphicsEffectのデストラクタ:仕組み、使い方、代替方法を完全網羅


QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()は、Qt WidgetsにおけるQGraphicsEffectクラスのデストラクタ関数です。この関数は、QGraphicsEffectオブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出され、以下の処理を行います。

  • オブジェクトが破棄される
  • オブジェクトがソースから取り除かれる

詳細

QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()関数は、以下の処理を順を追って実行します。

  1. ソースからの取り外し
    まず、デストラクタはQGraphicsEffectオブジェクトが関連付けられているソースからオブジェクトを取り除きます。ソースは、QGraphicsItemまたはQWidgetである可能性があります。
  2. オブジェクトの破棄
    次に、デストラクタはQGraphicsEffectオブジェクト自身の破棄を行います。これには、オブジェクトが保持しているすべてのメモリとリソースの解放が含まれます。

class MyEffect : public QGraphicsEffect
{
public:
    MyEffect() {}

    ~MyEffect() override
    {
        // オブジェクトが破棄される前に処理したいことがあればここで記述する
    }

    void draw(QPainter *painter) override
    {
        // 効果を適用する処理を記述する
    }
};

上記の例では、MyEffectクラスのデストラクタで何も処理していませんが、オブジェクトが破棄される前に処理したいことがある場合は、ここで記述することができます。

注意事項

QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()関数は、オブジェクトが明示的に破棄される場合にのみ呼び出されます。オブジェクトがスコープから抜けただけでは破棄されないため、明示的にdelete演算子を使用する必要があります。



class MyEffect : public QGraphicsEffect
{
public:
    MyEffect(QGraphicsItem *item) : QGraphicsEffect(item) {}

    ~MyEffect() override
    {
        // オブジェクトがソースから取り除かれる
        sourceItem()->removeEffect(this);

        // オブジェクトが破棄される
        deleteLater();
    }

    void draw(QPainter *painter) override
    {
        // 効果を適用する処理を記述する
    }
};

この例では、MyEffectクラスのデストラクタで以下の処理を行っています。

  1. sourceItem()メソッドを使用して、オブジェクトが関連付けられているソースアイテムを取得します。
  2. removeEffect()メソッドを使用して、オブジェクトをソースアイテムから取り除きます。
  3. deleteLater()メソッドを使用して、オブジェクトを破棄します。

例2: QGraphicsEffectのデストラクタで破棄処理をカスタマイズする

class MyEffect : public QGraphicsEffect
{
public:
    MyEffect(QGraphicsItem *item) : QGraphicsEffect(item) {}

    ~MyEffect() override
    {
        // オブジェクトが破棄される前に処理したいことがあればここで記述する

        // オブジェクトがソースから取り除かれる
        sourceItem()->removeEffect(this);

        // オブジェクトが破棄される
        deleteLater();
    }

    void draw(QPainter *painter) override
    {
        // 効果を適用する処理を記述する
    }
};

この例では、MyEffectクラスのデストラクタで、オブジェクトが破棄される前に処理したい処理を記述しています。

例3: QGraphicsEffectオブジェクトを明示的に破棄する

MyEffect *effect = new MyEffect(item);
item->addEffect(effect);

// ...

// オブジェクトを明示的に破棄する
delete effect;

この例では、MyEffectオブジェクトを明示的に破棄しています。



  • オブジェクトが破棄される
  • オブジェクトがソースから取り除かれる

しかし、状況によっては、QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()を使用する代わりに、他の方法でオブジェクトを破棄したい場合があります。

代替方法

QGraphicsEffect::~QGraphicsEffect()の代替方法としては、以下の方法があります。

  • QGraphicsEffect::prepareForReuse()メソッドを使用する
    オブジェクトを再利用したい場合は、QGraphicsEffect::prepareForReuse()メソッドを使用して、オブジェクトの状態をリセットすることができます。

    MyEffect *effect = new MyEffect(item);
    item->addEffect(effect);
    
    // ...
    
    // オブジェクトを再利用する
    effect->prepareForReuse();
    
  • QGraphicsItem::removeEffect()メソッドを使用する
    QGraphicsItem::removeEffect()メソッドを使用して、オブジェクトをソースアイテムから取り除くこともできます。

    MyEffect *effect = new MyEffect(item);
    item->addEffect(effect);
    
    // ...
    
    // オブジェクトをソースアイテムから取り除く
    item->removeEffect(effect);
    
  • delete演算子を使用する
    最も一般的な方法は、delete演算子を使用してオブジェクトを明示的に破棄することです。

    MyEffect *effect = new MyEffect(item);
    item->addEffect(effect);
    
    // ...
    
    // オブジェクトを明示的に破棄する
    delete effect;
    

それぞれの方法の利点と欠点

それぞれの方法には、利点と欠点があります。

  • QGraphicsEffect::prepareForReuse()メソッドを使用する
    利点: オブジェクトを再利用することができます。 欠点: オブジェクトの状態をリセットする必要があるため、処理が複雑になる可能性があります。
  • QGraphicsItem::removeEffect()メソッドを使用する
    利点: オブジェクトがソースアイテムから取り除かれることを保証できます。 欠点: delete演算子を使用するよりもコードが冗長になります。
  • delete演算子を使用する
    利点: 最もシンプルでわかりやすい方法です。 欠点: オブジェクトがソースアイテムから取り除かれない可能性があります。

状況に応じた適切な方法を選択

状況に応じて、適切な方法を選択する必要があります。

  • オブジェクトを再利用する必要がある場合は、QGraphicsEffect::prepareForReuse()メソッドを使用する必要があります。
  • オブジェクトがソースアイテムから取り除かれていることを保証する必要がある場合は、QGraphicsItem::removeEffect()メソッドを使用する必要があります。
  • オブジェクトを再利用する必要がない場合は、delete演算子を使用するのが最も簡単です。