Qt GUIにおけるアクセシビリティ：QAccessibleTextCursorEvent::cursorPosition()の解説

QAccessibleTextCursorEvent::cursorPosition()は、Qt GUIにおけるアクセシビリティ機能の一つであるQAccessibleTextCursorEventクラスのメソッドです。このメソッドは、アクセシブルなテキストウィジェット内のカーソルの位置を取得するために使用されます。

詳細

QAccessibleTextCursorEventクラスは、テキストウィジェットにおけるカーソルの移動を通知するイベントを表現します。このイベントには、カーソルの新しい位置などの情報が含まれています。

cursorPosition()メソッドは、このイベント内のカーソルの新しい位置を整数値で返します。この位置は、テキストウィジェット内の文字の位置を表します。

QAccessibleInterface* iface = ...; // アクセシブルなテキストウィジェットのインターフェースを取得

QAccessibleTextCursorEvent* event = new QAccessibleTextCursorEvent(iface, cursorPos);

// カーソルの新しい位置を取得
int newPosition = event->cursorPosition();

// 処理を行う
...

delete event;

カーソルの位置を設定するには、QAccessibleTextCursorEvent::setCursorPosition()メソッドを使用します。
カーソルの位置を取得するには、cursorPosition()メソッドに加えて、QAccessibleTextCursorEvent::type()メソッドを使用してイベントの種類を確認する必要があります。
QAccessibleTextCursorEventクラスは、アクセシブルなテキストウィジェット以外にも、コンボボックスやリストウィジェットなどにも使用できます。

void logCursorPosition(QAccessibleTextCursorEvent* event) {
  int newPosition = event->cursorPosition();
  qDebug() << "Cursor position: " << newPosition;
}

このコードは、QAccessibleTextCursorEventイベントを受け取り、イベント内のカーソルの新しい位置を取得してログに記録します。

例2: カーソルの新しい位置を使用してテキストをハイライトする

void highlightText(QAccessibleTextCursorEvent* event) {
  int newPosition = event->cursorPosition();

  // ハイライトするテキスト範囲を取得
  QAccessibleTextSelection selection(event->source());
  selection.setSelection(newPosition, newPosition + 10);

  // テキストをハイライトする
  event->source()->highlightSelection(selection);
}

このコードは、QAccessibleTextCursorEventイベントを受け取り、イベント内のカーソルの新しい位置を取得して、その位置から10文字分のテキストをハイライトします。

void readText(QAccessibleTextCursorEvent* event) {
  int newPosition = event->cursorPosition();

  // 読み上げるテキスト範囲を取得
  QAccessibleTextSelection selection(event->source());
  selection.setSelection(newPosition, newPosition + 10);

  // テキストを読み上げる
  event->source()->speakSelection(selection);
}

しかし、状況によっては、cursorPosition()メソッドよりも適切な代替方法が存在する場合があります。

代替方法

QAccessibleTextSelection::selectionStart()とQAccessibleTextSelection::selectionEnd(): カーソルの位置ではなく、選択範囲を取得したい場合は、QAccessibleTextSelectionクラスのselectionStart()とselectionEnd()メソッドを使用できます。

QAccessibleTextSelection selection(event->source());
int start = selection.selectionStart();
int end = selection.selectionEnd();

QAccessibleTextCursor::position(): カーソルの位置とテキスト内のオフセットを取得したい場合は、QAccessibleTextCursorクラスのposition()メソッドを使用できます。

QAccessibleTextCursor cursor(event->source());
QAccessibleTextPosition pos = cursor.position();
int offset = pos.offset();

QAccessibleTextFragment::offset(): カーソルの位置とテキスト内のオフセットをより詳細に取得したい場合は、QAccessibleTextFragmentクラスのoffset()メソッドを使用できます。

QAccessibleTextFragment fragment = cursor.fragment();
int offset = fragment.offset();

カーソルの位置とテキスト内のオフセットをより詳細に取得したい場合は、offset()メソッドを使用します。
カーソルの位置とテキスト内のオフセットを取得したい場合は、position()メソッドを使用します。
選択範囲を取得したい場合は、selectionStart()とselectionEnd()メソッドを使用します。
カーソルの位置のみを取得したい場合は、cursorPosition()メソッドが最もシンプルで効率的な方法です。

各メソッドの詳細については、Qtドキュメントを参照してください。
使用する代替方法は、具体的な状況によって異なります。