【PyTorch】Tensorリシェイピングをマスターしよう! `torch.Tensor.reshape()` の詳細解説とサンプルコード


基本的な使い方

torch.Tensor.reshape() の基本的な使い方は次のとおりです。

import torch

# サンプルテンソルを作成
x = torch.tensor([1, 2, 3, 4, 5, 6])

# テンソルを (2, 3) の形状にリシェイプ
y = x.reshape(2, 3)
print(y)

このコードを実行すると、次の出力が得られます。

tensor([[1, 2, 3],
        [4, 5, 6]])

上記の例では、6要素のテンソル x を (2, 3) の 2 行 3 列の行列 y にリシェイプしています。

-1 を使った自動推論

torch.Tensor.reshape() では、-1 を使って自動的に要素数を推論することができます。以下に例を示します。

import torch

# サンプルテンソルを作成
x = torch.tensor([1, 2, 3, 4, 5, 6])

# テンソルを (2, -1) の形状にリシェイプ
y = x.reshape(2, -1)
print(y)
tensor([[1, 2, 3],
        [4, 5, 6]])

上記の例では、-1 を指定することで、2 行の行列 y にリシェイプしつつ、各行の列数を自動的に推論しています。

torch.Tensor.reshape() は、転置操作 (torch.t()) と組み合わせて使用することで、より柔軟なリシェイピングが可能になります。

import torch

# サンプルテンソルを作成
x = torch.tensor([[1, 2, 3],
                  [4, 5, 6]])

# 転置して (3, 2) の形状にリシェイプ
y = x.t().reshape(-1, 2)
print(y)
tensor([[1, 4],
        [2, 5],
        [3, 6]])

上記の例では、まずテンソル x を転置し、その後 (3, 2) の形状にリシェイプしています。

torch.Tensor.reshape() は、PyTorch テンソルを効率的にリシェイプするための強力なツールです。基本的な使い方から、-1 を使った自動推論や転置操作との組み合わせまで、さまざまな応用例があります。

  • より複雑なリシェイピング操作については、torch.view() 関数を参照してください。
  • リシェイプ操作は、テンソルのメモリレイアウトを変更する可能性があります。パフォーマンスを向上させるために、元のテンソルとリシェイプ後のテンソルが連続メモリに格納されていることを確認することが重要です。
  • torch.Tensor.reshape() は、元のテンソルと同じデータと要素数を保持しながら、形状を変更します。


1D テンソルを 2D テンソルに変換

import torch

# 1D テンソルを作成
x = torch.tensor([1, 2, 3, 4, 5])

# (2, 3) の 2D テンソルに変換
y = x.reshape(2, 3)
print(y)
tensor([[1, 2, 3],
        [4, 5, 6]])

2D テンソルを 1D テンソルに変換

import torch

# 2D テンソルを作成
x = torch.tensor([[1, 2, 3],
                  [4, 5, 6]])

# 1D テンソルに変換
y = x.reshape(-1)
print(y)
tensor([1, 2, 3, 4, 5, 6])
import torch

# 2D テンソルを作成
x = torch.tensor([[1, 2, 3],
                  [4, 5, 6]])

# 転置して列を抽出
y = x.t().reshape(-1, 1)
print(y)
tensor([[1],
        [2],
        [3],
        [4],
        [5],
        [6]])
import torch

# 2D テンソルを作成
x = torch.tensor([[1, 2, 3],
                  [4, 5, 6],
                  [7, 8, 9]])

# 偶数のみを (2, 2) の 2D テンソルに変換
even_indices = torch.arange(0, x.numel(), 2)
y = x[even_indices].reshape(2, 2)
print(y)
tensor([[1, 3],
        [5, 7]])


torch.view()

torch.view()torch.Tensor.reshape() とほぼ同じ機能を持ちますが、メモリコピーが発生しない場合があります。つまり、元のテンソルとビューテンソルが同じメモリ領域を参照する場合、ビューテンソルは元のテンソルのビューとしてのみ存在し、メモリ消費量が削減されます。

import torch

x = torch.tensor([1, 2, 3, 4, 5, 6])
y = x.view(2, 3)  # メモリコピーが発生しない可能性がある
print(y)

torch.squeeze() と torch.unsqueeze()

torch.squeeze()torch.unsqueeze() は、テンソルの次元を削除または追加するために使用できます。これらの関数は、特定の軸のみをリシェイプしたい場合に役立ちます。

  • torch.unsqueeze(): 指定された次元を 1 要素の軸として追加します。
  • torch.squeeze(): 指定された次元を削除します。
import torch

x = torch.tensor([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 1 次元テンソルに変換
y = x.squeeze(0)  # 0 番目の次元を削除
print(y)

# (1, 3, 1) のテンソルに変換
z = x.unsqueeze(1)  # 1 番目の軸に 1 要素の次元を追加
print(z)

転置 (torch.t())

テンソルの行と列を入れ替えるために torch.t() を使用できます。これは、列を抽出したり、転置された行列との積を計算したりする場合に役立ちます。

import torch

x = torch.tensor([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 列を抽出
y = x.t()[1]  # 2 番目の列を抽出
print(y)

NumPy や scikit-image などのライブラリを使用してテンソルをリシェイプすることもできます。これらのライブラリは、PyTorch 以外の操作も提供している場合があります。

import numpy as np

x = torch.tensor([1, 2, 3, 4, 5, 6])

# NumPy 配列に変換してリシェイプ
y = x.numpy().reshape(2, 3)
print(y)

選択の指針

どの方法を使用するかは、状況によって異なります。以下は、それぞれの方法を選択する際の指針です。

  • 外部ライブラリの機能
    NumPy や scikit-image などのライブラリが必要な機能を提供している場合は、それらを使用します。
  • 特定の操作
    特定の軸の操作が必要な場合は、torch.squeeze(), torch.unsqueeze(), または torch.t() を使用します。
  • 簡潔性
    コードを簡潔に保ちたい場合は、torch.Tensor.reshape() を使用します。
  • メモリ効率
    メモリ消費量を節約したい場合は、torch.view() を使用します。

適切なツールを選択することで、PyTorch でのテンソルリシェイピングを効率的に行うことができます。

  • リシェイピング操作を行う前に、テンソルの形状とデータ型を確認してください。
  • それぞれの方法の性能とメモリ使用量は、PyTorch のバージョンやハードウェアによって異なる場合があります。
  • 上記以外にも、テンソルをリシェイプするための方法があります。