Octave スライス徹底解説:プログラミング効率を劇的に向上させるテクニック
2025-04-07
具体的には、コロン演算子 (:
) を使って配列のインデックス範囲を指定します。
基本的な構文
配列(:)
: 配列のすべての要素を取り出します(コピー)。配列(:終了インデックス)
: 配列の最初の要素から終了インデックスまでの要素を取り出します。配列(開始インデックス:)
: 開始インデックスから配列の最後の要素までを取り出します。配列(開始インデックス:ステップ:終了インデックス)
: 開始インデックスから終了インデックスまで、指定されたステップで要素を取り出します。配列(開始インデックス:終了インデックス)
: 開始インデックスから終了インデックスまでの要素を取り出します。
例
% ベクトル
v = [1, 2, 3, 4, 5, 6];
% 3番目から5番目までの要素を取り出す
slice1 = v(3:5); % slice1 は [3, 4, 5]
% 2番目から最後の要素までを取り出す
slice2 = v(2:end); % slice2 は [2, 3, 4, 5, 6]
% 1番目から5番目まで、2ステップで要素を取り出す
slice3 = v(1:2:5); % slice3 は [1, 3, 5]
%行列
m = [1,2,3;4,5,6;7,8,9];
%2行目を取り出す。
row2 = m(2,:); %row2は [4,5,6]
%2列目を取り出す。
col2 = m(:,2); %col2は [2;5;8]
%2行2列の要素
element22 = m(2,2); %element22は 5
%2行目から3行目、2列目から3列目を取り出す。
small_matrix = m(2:3,2:3); %small_matrixは [5,6;8,9]
m(2:3,2:3)
は、行列m
の2行目から3行目、2列目から3列目の要素を抽出します。m(2,2)
は、行列m
の2行2列目の要素を抽出します。m(:,2)
は、行列m
の2列目すべての要素を抽出します。m(2,:)
は、行列m
の2行目すべての要素を抽出します。v(1:2:5)
は、ベクトルv
の1番目から5番目まで、2ステップごとに要素を抽出します。v(2:end)
は、ベクトルv
の2番目から最後の要素までを抽出します。end
は最後のインデックスを示す予約語です。v(3:5)
は、ベクトルv
の3番目から5番目までの要素を抽出します。
インデックス範囲のエラー (Index out of bounds)
-
解決策
- インデックスが配列のサイズを超えていないか確認します。
end
キーワードを適切に使用します(配列の最後の要素を参照する場合)。- 配列のサイズを
size()
関数で確認し、インデックス範囲を調整します。
-
例
v = [1, 2, 3]; slice = v(4:5); % vの要素は3つまでなのでエラー
-
原因
指定したインデックスが配列の範囲外にある場合に発生します。 -
エラー
error: index out of bounds: ...
コロン演算子の誤用
-
解決策
- コロン演算子の構文 (
開始:ステップ:終了
) を確認します。 - ステップ数が適切であることを確認します。
開始
、ステップ
、終了
の値を確認し、意図したスライス範囲であることを確認する。
- コロン演算子の構文 (
-
例
v = [1, 2, 3, 4, 5]; slice = v(1:5:2); % ステップ数が終了インデックスを超えている。
-
原因
コロン演算子の使い方を誤っている場合に発生します。 -
エラー
予期しない結果やエラーメッセージ
行列のスライスにおける次元の不一致
-
解決策
- 行列の行数と列数を
size()
関数で確認します。 - 行と列のインデックス範囲が行列の次元と一致するように調整します。
- 行列の行数と列数を
-
例
m = [1, 2, 3; 4, 5, 6]; slice = m(1:3, :); % 行の範囲が行列の行数を超えている
-
原因
行列のスライスの行と列のインデックスが正しくない場合に発生します。 -
エラー
error: ... dimensions must agree
ベクトルと行列の混同
-
解決策
- 配列がベクトルか行列かを
size()
関数で確認します。 - ベクトルには単一のインデックス、行列には行と列のインデックスを使用します。
- 配列がベクトルか行列かを
-
例
v = [1, 2, 3]; slice = v(:, 1); % ベクトルに対して列インデックスを使用している
-
原因
ベクトルと行列を混同してスライスした場合に発生します。 -
エラー
予期しない結果やエラーメッセージ
トラブルシューティングの一般的なヒント
- コードを分割する
スライス操作を複数のステップに分割し、各ステップの結果を確認します。 - デバッガを使用する
Octaveのデバッガを使用して、コードをステップ実行し、変数の値を監視します。 - ドキュメントを参照する
Octaveのドキュメントやオンラインリソースを参照して、スライスの構文と使い方を確認します。 - 小さな例で試す
問題を特定するために、小さな配列でスライスを試します。 - 変数の内容を確認する
disp()
関数やデバッガを使用して、変数の値やサイズを確認します。 - エラーメッセージをよく読む
エラーメッセージは問題の原因を示唆しています。
ベクトルのスライス
% ベクトルの作成
v = [10, 20, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 100];
% 3番目から7番目までの要素を抽出
slice1 = v(3:7);
disp("3番目から7番目までの要素:");
disp(slice1); % 結果: [30, 40, 50, 60, 70]
% 最初の5つの要素を抽出
slice2 = v(1:5);
disp("最初の5つの要素:");
disp(slice2); % 結果: [10, 20, 30, 40, 50]
% 最後の3つの要素を抽出
slice3 = v(end-2:end);
disp("最後の3つの要素:");
disp(slice3); % 結果: [80, 90, 100]
% 偶数番目の要素を抽出
slice4 = v(2:2:end);
disp("偶数番目の要素:");
disp(slice4); % 結果: [20, 40, 60, 80, 100]
% 逆順に要素を抽出
slice5 = v(end:-1:1);
disp("逆順の要素:");
disp(slice5); % 結果: [100, 90, 80, 70, 60, 50, 40, 30, 20, 10]
行列のスライス
% 行列の作成
m = [1, 2, 3, 4;
5, 6, 7, 8;
9, 10, 11, 12;
13, 14, 15, 16];
% 2行目と3行目の2列目と3列目を抽出
slice6 = m(2:3, 2:3);
disp("2行目と3行目の2列目と3列目:");
disp(slice6); % 結果: [6, 7; 10, 11]
% 1行目のすべての列を抽出
slice7 = m(1, :);
disp("1行目のすべての列:");
disp(slice7); % 結果: [1, 2, 3, 4]
% 3列目のすべての行を抽出
slice8 = m(:, 3);
disp("3列目のすべての行:");
disp(slice8); % 結果: [3; 7; 11; 15]
% 最初の2行と最後の2列を抽出
slice9 = m(1:2, end-1:end);
disp("最初の2行と最後の2列:");
disp(slice9); % 結果: [3, 4; 7, 8]
% 特定の要素を抽出
element = m(3, 2);
disp("3行2列目の要素:");
disp(element); % 結果: 10
% 行列の要素を変更する。
m(1,1:2) = [20,30];
disp("変更後の行列");
disp(m);
m(1,1:2) = [20,30]
: 行列m
の1行目の1,2列目の要素を20,30に変更する。m(3,2)
: 行列m
の3行2列目の要素を抽出します。m(1:2, end-1:end)
: 行列m
の最初の2行と最後の2列を抽出します。m(:, 3)
: 行列m
の3列目のすべての行を抽出します。m(1, :)
: 行列m
の1行目のすべての列を抽出します。m(2:3, 2:3)
: 行列m
の2行目と3行目の2列目と3列目の要素を抽出します。v(end:-1:1)
: ベクトルv
を逆順に抽出します。v(2:2:end)
: ベクトルv
の偶数番目の要素を抽出します。v(end-2:end)
: ベクトルv
の最後の3つの要素を抽出します。end
は最後のインデックスを示します。v(1:5)
: ベクトルv
の最初の5つの要素を抽出します。v(3:7)
: ベクトルv
の3番目から7番目までの要素を抽出します。
論理インデックス (Logical Indexing)
-
解説
v > 5
は、ベクトルv
の各要素が5より大きいかどうかを論理値で表したベクトルを生成します。m(logical_index)
は、論理値logical_index
がtrueである要素のみを選択します。mod(m, 2) == 0
は行列mの各要素を2で割った余りが0と等しいかを判定する。
-
例
v = [1, 5, 2, 8, 3, 9, 4, 7, 6]; % 5より大きい要素を選択 logical_index = v > 5; selected_elements = v(logical_index); disp(selected_elements); % 結果: [8, 9, 7, 6] m = [1, 2, 3; 4, 5, 6; 7, 8, 9]; % 偶数の要素を選択 logical_index_m = mod(m, 2) == 0; selected_elements_m = m(logical_index_m); disp(selected_elements_m); % 結果: [2, 4, 6, 8]
-
利点
特定の条件に基づいて要素を選択する場合に柔軟性が高いです。 -
説明
論理値(true/false)のベクトルや行列を使用して、条件に一致する要素を選択する方法です。
find() 関数