NumPy: インデックス操作の極意を伝授! `numpy.unravel_index()` を使いこなして多次元配列を征服
numpy.unravel_index() の基本的な仕組み
shape
:元の多次元配列の形状を表すタプル。indices
:平坦化されたインデックスのリストまたは配列。これは、np.ravel()
を使って多次元配列を平坦化した結果と同じである必要があります。
この関数は、indices
を shape
に基づいて多次元インデックスのタプルに変換します。
numpy.unravel_index() の動作例
以下の例を見てみましょう。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 平坦化されたインデックス
flat_idx = 13
# unravel_index() を使って元の多次元インデックスを取得
multi_idx = np.unravel_index(flat_idx, arr.shape)
print(f"平坦化インデックス: {flat_idx}")
print(f"元の多次元インデックス: {multi_idx}")
このコードを実行すると、以下の出力が得られます。
平坦化インデックス: 13
元の多次元インデックス: (1, 2, 1)
上記の例では、flat_idx=13
は arr[1, 2, 1]
に対応します。np.unravel_index()
は、この平坦化インデックスを元の多次元インデックス (1, 2, 1)
に変換します。
order 引数
numpy.unravel_index()
には、オプションの order
引数があります。これは、配列のメモリレイアウト(行優先または列優先)を指定するために使用されます。デフォルトの order='C'
は C 言語のメモリレイアウト(行優先)を意味し、order='F'
は Fortran 言語のメモリレイアウト(列優先)を意味します。
numpy.unravel_index()
は、numpy.ravel_index()
の逆関数と考えることができます。numpy.ravel_index()
は、多次元インデックスを平坦化されたインデックスに変換します。
# 多次元インデックス
multi_idx = (1, 2, 1)
# ravel_index() を使って平坦化インデックスを取得
flat_idx = np.ravel_index(multi_idx, arr.shape)
print(f"元の多次元インデックス: {multi_idx}")
print(f"平坦化インデックス: {flat_idx}")
元の多次元インデックス: (1, 2, 1)
平坦化インデックス: 13
上記の例では、multi_idx=(1, 2, 1)
は arr[1, 2, 1]
に対応します。np.ravel_index()
は、この多次元インデックスを平坦化インデックス 13
に変換します。
numpy.unravel_index()
は、NumPy の多次元配列を操作する際に役立つ便利な関数です。平坦化されたインデックスを元の多次元インデックスに変換することで、多次元配列の要素に効率的にアクセスすることができます。
多次元配列の要素へのアクセス
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 特定の要素のインデックス
row_idx = 1
col_idx = 2
channel_idx = 1
# unravel_index() を使って平坦化インデックスを取得
flat_idx = np.unravel_index((row_idx, col_idx, channel_idx), arr.shape)
# 平坦化インデックスを使って要素にアクセス
element = arr[flat_idx]
print(f"インデックス: ({row_idx}, {col_idx}, {channel_idx})")
print(f"要素値: {element}")
インデックス: (1, 2, 1)
要素値: 17
上記の例では、(row_idx, col_idx, channel_idx)=(1, 2, 1)
は arr[1, 2, 1]
に対応します。np.unravel_index()
を使って平坦化インデックス 17
を取得し、そのインデックスを使って要素 17
にアクセスします。
多次元配列のスライス操作
この例では、numpy.unravel_index()
を使って多次元配列のスライス操作を行う方法を示します。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 特定の範囲のスライス
row_slice = slice(1, 3)
col_slice = slice(1, 4)
channel_slice = slice(None)
# unravel_index() を使ってスライスの平坦化インデックスリストを取得
flat_idx_list = np.unravel_index((row_slice, col_slice, channel_slice), arr.shape)
# スライスを使って多次元配列を抽出
sub_arr = arr[flat_idx_list]
print(f"スライス: ({row_slice}, {col_slice}, {channel_slice})")
print(f"抽出された配列:\n{sub_arr}")
スライス: (slice(1, 3), slice(1, 4), slice(None))
抽出された配列:
[[[18 19]
[20 21]]]
上記の例では、(row_slice, col_slice, channel_slice)=(slice(1, 3), slice(1, 4), slice(None))
は arr[1:3, 1:4, :]
に相当します。np.unravel_index()
を使ってスライスの平坦化インデックスリストを取得し、そのリストを使って多次元配列 sub_arr
を抽出します。
この例では、numpy.unravel_index()
を使って条件付きインデキシングを行う方法を示します。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 条件
condition = arr > 10
# unravel_index() を使って条件を満たす要素の平坦化インデックスリストを取得
flat_idx_list = np.unravel_index(condition, arr.shape)
# 条件を満たす要素を取り出す
selected_elements = arr[flat_idx_list]
print(f"条件: {condition}")
print(f"条件を満たす要素:\n{selected_elements}")
条件:
[[[False False False False]
[False False False False]
[ True True True True]]
[[ True True True True]
[ True True True True]
[ True True True True]]]
条件を満たす要素:
[[12 13 14 15]
[16 17 18 19]
タプルインデキシング
最も単純な代替方法は、タプルインデキシングを使用することです。これは、多次元配列の各次元に沿ったインデックスを指定することで、要素にアクセスする方法です。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 特定の要素へのアクセス
row_idx = 1
col_idx = 2
channel_idx = 1
# タプルインデキシングを使って要素にアクセス
element = arr[row_idx, col_idx, channel_idx]
print(f"インデックス: ({row_idx}, {col_idx}, {channel_idx})")
print(f"要素値: {element}")
このコードは numpy.unravel_index()
と同じ結果を出力します。利点は、シンプルでわかりやすいコードになることです。欠点は、複数の次元を持つ配列の場合、インデックスの指定が煩雑になることです。
リストインデキシング
リストインデキシングは、タプルインデキシングと似ていますが、リストを使ってインデックスを指定することができます。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 特定の要素へのアクセス
row_idx = 1
col_idx = 2
channel_idx = 1
# リストインデキシングを使って要素にアクセス
element = arr[[row_idx], [col_idx], [channel_idx]]
print(f"インデックス: ({row_idx}, {col_idx}, {channel_idx})")
print(f"要素値: {element}")
このコードも numpy.unravel_index()
と同じ結果を出力します。利点は、可読性が向上し、複数の要素に同時にアクセスできることです。欠点は、タプルインデキシングよりも冗長なコードになることです。
np.ndindex
を使ってループを回す方法もあります。これは、すべての可能な多次元インデックスをイテレートする便利な方法です。
import numpy as np
# 3 次元配列を作成
arr = np.arange(24).reshape(3, 4, 2)
# 特定の条件を満たす要素を抽出
condition = arr > 10
# np.ndindex を使ってループ
for row_idx, col_idx, channel_idx in np.ndindex(*arr.shape):
if condition[row_idx, col_idx, channel_idx]:
print(f"インデックス: ({row_idx}, {col_idx}, {channel_idx})")
print(f"要素値: {arr[row_idx, col_idx, channel_idx]}")
このコードは、numpy.unravel_index()
を使って条件を満たす要素のインデックスリストを取得するのと同じ結果を出力します。利点は、柔軟性が高く、条件付きインデキシングなどに適していることです。欠点は、ループを使用するため、他の方法よりも計算コストが高くなる可能性があることです。
NumPy 以外にも、多次元配列の操作に役立つライブラリがいくつかあります。例えば、pandas
ライブラリは、多次元配列をデータフレームとして扱うのに便利です。