Django の設定における "settings.SESSION_CACHE_ALIAS" の役割と代替方法


設定方法

settings.py ファイルに以下の行を追加します。

SESSION_CACHE_ALIAS = 'session_cache'

この例では、session_cache という名前のキャッシュバックエンドがセッションデータ用に使用されます。

CACHES 設定で session_cache という名前のキャッシュバックエンドを定義する必要があります。

CACHES = {
    'default': {
        'BACKEND': 'django.core.cache.backends.locmem.LocMemCache',
        'LOCATION': 'default',
    },
    'session_cache': {
        'BACKEND': 'django.core.cache.backends.memcached.MemcachedCache',
        'LOCATION': '127.0.0.1:11211',
    },
}

この例では、default という名前のキャッシュバックエンドはローカルメモリキャッシュを使用し、session_cache という名前のキャッシュバックエンドは Memcached を使用します。

メリット

settings.SESSION_CACHE_ALIAS を使用することで、以下のメリットがあります。

  • セッションデータの性能を向上させることができます。
  • セッションデータの格納方法をアプリケーションの設定で変更することができます。
  • セッションデータを異なるキャッシュバックエンドに格納することができます。

settings.SESSION_CACHE_ALIAS を使用する場合は、以下の点に注意する必要があります。

  • キャッシュバックエンドの設定が正しいことを確認する必要があります。
  • キャッシュバックエンドが利用可能であることを確認する必要があります。
  • 使用するキャッシュバックエンドは、セッションデータのサイズと使用頻度を考慮して選択する必要があります。


SESSION_CACHE_ALIAS = 'session_cache'

CACHES = {
    'default': {
        'BACKEND': 'django.core.cache.backends.locmem.LocMemCache',
        'LOCATION': 'default',
    },
    'session_cache': {
        'BACKEND': 'django.core.cache.backends.memcached.MemcachedCache',
        'LOCATION': '127.0.0.1:11211',
    },
}

views.py

from django.http import HttpResponse

def index(request):
    # セッションデータにアクセス
    session_data = request.session.get('session_data', {})

    # セッションデータに値を追加
    session_data['key'] = 'value'

    # セッションデータを保存
    request.session.modified = True

    return HttpResponse('セッションデータにアクセスしました。')

このコード例では、以下のことが行われています。

  1. settings.py ファイルで、settings.SESSION_CACHE_ALIAS 設定を使用して session_cache という名前のキャッシュバックエンドをセッションデータ用に指定します。
  2. CACHES 設定で、session_cache という名前のキャッシュバックエンドが Memcached を使用するように定義します。
  3. views.py ファイルの index 関数で、request.session オブジェクトを使用してセッションデータにアクセスします。
  4. セッションデータに key というキーと value という値を追加します。
  5. セッションデータが変更されたことを示すために、request.session.modified 属性を True に設定します。
  6. セッションデータを保存します。

このコード例は、settings.SESSION_CACHE_ALIAS 設定を使用してセッションデータを Memcached に格納する方法を示しています。

  • カスタムキャッシュバックエンドを作成して、独自のセッションデータの格納ロジックを実装することができます。
  • キャッシュバックエンドの設定を使用して、セッションデータの有効期限やキャッシュのサイズを調整することができます。
  • 複数のキャッシュバックエンドを使用して、異なる種類のセッションデータを格納することができます。


セッションエンジンを使用する

Django 1.11 以降では、セッションエンジンを使用してセッションデータを格納する方法が導入されました。セッションエンジンは、キャッシュバックエンドよりも柔軟で強力な機能を提供します。


SESSION_ENGINE = 'django.contrib.sessions.backends.cached_db'

この例では、cached_db という名前のセッションエンジンが使用されます。このセッションエンジンは、データベースにセッションデータを格納し、キャッシュを使用してパフォーマンスを向上させます。

カスタムセッションバックエンドを使用する

独自のセッションデータの格納ロジックを実装したい場合は、カスタムセッションバックエンドを作成することができます。


from django.contrib.sessions.backends.base import SessionBase

class MySessionBackend(SessionBase):
    # セッションデータの格納ロジックを実装

    def save(self, session_data):
        # セッションデータを保存
        pass

    def load(self):
        # セッションデータを読み込む
        pass

この例では、MySessionBackend という名前のカスタムセッションバックエンドが作成されています。このバックエンドは、独自のセッションデータの格納ロジックを実装します。

セッションデータを手動で管理する

セッションデータを手動で管理することもできます。これは、シンプルなアプリケーションの場合にのみ推奨されます。


def index(request):
    # セッションデータにアクセス
    session_data = request.session.get('session_data', {})

    # セッションデータに値を追加
    session_data['key'] = 'value'

    # セッションデータを保存
    request.session['_session_data'] = session_data

    return HttpResponse('セッションデータにアクセスしました。')

この例では、request.session['_session_data'] 属性を使用してセッションデータにアクセスおよび保存しています。