Djangoマイグレーションの達人になる！RunPython操作を使いこなすためのガイド

使用方法

RunPython 操作は、マイグレーションファイル内で以下の形式で定義されます。

from django.db import migrations, models


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.RunPython(
            code='your_code_here',
            reverse_code='your_reverse_code_here',
            atomic=True,
        ),
    ]

上記の例では、your_code_here はマイグレーションを適用する際に実行される Python コードを表し、your_reverse_code_here はマイグレーションを元に戻す際に実行される Python コードを表します。atomic=True フラグは、操作をトランザクション内で実行するように Django に指示します。

RunPython 操作の利点

• 外部システムとの連携など、Django の標準機能では実現できないタスクを実行できる
• スキーマ変更だけでは実現できない複雑なデータ移行を実行できる
• データベースへのカスタム操作を実行できる

RunPython 操作の注意点

• RunPython 操作は、データベースのバックエンドによってサポートされていない場合があることに注意してください。
• RunPython 操作は、データベースへの直接アクセスを行うため、注意して使用する必要があります。
• RunPython 操作は、データベースのスキーマを変更しないため、マイグレーションの依存関係に影響を与えません。

例：RunPython 操作を使用して既存のデータにデフォルト値を設定する

既存のデータにデフォルト値を設定するには、以下のような RunPython 操作を使用できます。

from django.db import migrations, models


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.RunPython(
            code='''
            from myapp.models import MyModel

            for model in MyModel.objects.all():
                model.new_field = 'default_value'
                model.save()
            ''',
            reverse_code='''
            from myapp.models import MyModel

            for model in MyModel.objects.all():
                model.new_field = None
                model.save()
            ''',
        ),
    ]

---

例 1：既存のデータにデフォルト値を設定する

この例では、RunPython 操作を使用して、既存の MyModel モデルインスタンスすべてに new_field という新しいフィールドにデフォルト値を設定する方法を示します。

from django.db import migrations, models


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.RunPython(
            code='''
            from myapp.models import MyModel

            for model in MyModel.objects.all():
                model.new_field = 'default_value'
                model.save()
            ''',
            reverse_code='''
            from myapp.models import MyModel

            for model in MyModel.objects.all():
                model.new_field = None
                model.save()
            ''',
        ),
    ]

例 2：2つのモデル間のデータを移行する

この例では、RunPython 操作を使用して、MyModel モデルから OtherModel モデルにデータを移行する方法を示します。

from django.db import migrations, models


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
        ('otherapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.RunPython(
            code='''
            from myapp.models import MyModel
            from otherapp.models import OtherModel

            for mymodel in MyModel.objects.all():
                othermodel = OtherModel(
                    field1=mymodel.field1,
                    field2=mymodel.field2,
                )
                othermodel.save()
            ''',
            reverse_code='''
            from myapp.models import MyModel
            from otherapp.models import OtherModel

            for othermodel in OtherModel.objects.all():
                mymodel = MyModel(
                    field1=othermodel.field1,
                    field2=othermodel.field2,
                )
                mymodel.save()
                othermodel.delete()
            ''',
        ),
    ]

例 3：外部システムからデータをインポートする

この例では、RunPython 操作を使用して、外部システムからデータをインポートし、それを MyModel モデルに保存する方法を示します。

from django.db import migrations, models
import requests


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.RunPython(
            code='''
            import requests
            from myapp.models import MyModel

            response = requests.get('https://example.com/data.json')
            data = response.json()

            for item in data:
                mymodel = MyModel(
                    field1=item['field1'],
                    field2=item['field2'],
                )
                mymodel.save()
            ''',
            reverse_code='''
            from myapp.models import MyModel

            for mymodel in MyModel.objects.all():
                mymodel.delete()
            ''',
        ),
    ]

これらの例は、django.db.migrations.operations.RunPython 操作の使用方法をほんの一例に過ぎません。この操作は、データベースへのカスタム操作を実行する必要があるあらゆる状況で使用できます。

• 複雑な操作を実行する場合は、テストを十分に行ってください。
• RunPython 操作は、データベースのバックエンドによってサポートされていない場合があることに注意してください。
• RunPython 操作を使用する場合は、データベースへの影響を十分に理解していることを確認してください。

---

• データベースのバックエンドによってはサポートされていない場合がある
• データベースへの直接アクセスを行うため、注意して使用する必要がある
• データベースのスキーマを変更しないため、マイグレーションの依存関係に影響を与えない

これらの理由から、状況によっては RunPython 以外の方法でデータ移行やカスタム操作を実行することを検討する必要があります。

以下に、RunPython の代替方法となるいくつかのアプローチを紹介します。

カスタムマネージャを使用する

カスタムマネージャを使用して、モデルのデータに対して操作を実行することができます。この方法は、RunPython よりも構造化されており、テストしやすくなります。

from django.db import models


class MyModelManager(models.Manager):

    def migrate_data(self):
        for model in self.all():
            # データ移行の処理
            pass

class MyModel(models.Model):
    # ...

    objects = MyModelManager()

上記の例では、MyModelManager というカスタムマネージャが定義されています。このマネージャには、migrate_data というメソッドが定義されており、このメソッド内でデータ移行の処理を実行することができます。

データ移行スクリプトを使用する

RunPython の代わりに、データ移行スクリプトを作成して実行することができます。この方法は、複雑なデータ移行を行う場合に特に役立ちます。

import os
import django

os.environ.setdefault('DJANGO_SETTINGS_MODULE', 'myproject.settings')
django.setup()

from myapp.models import MyModel

# データ移行の処理
for model in MyModel.objects.all():
    # ...

上記の例では、データ移行スクリプトの例を示しています。このスクリプトは、myproject というプロジェクトの myapp アプリケーションに属する MyModel モデルのデータに対して操作を実行します。

サードパーティ製ライブラリを使用する

データ移行やカスタム操作を実行するためのサードパーティ製ライブラリがいくつか存在します。これらのライブラリを使用すると、RunPython を使用するよりも効率的に作業できる場合があります。