Django の `db.migrations.operations.CreateModel` 操作とは? 使い方と詳細解説


db.migrations.operations.CreateModel は、Django のマイグレーションフレームワークにおいて、新しいデータベーステーブルを作成するための操作です。この操作は、モデル定義に基づいて必要なテーブル構造を自動的に生成し、データベースに適用します。

使用方法

CreateModel 操作は、以下の引数を取ります。

  • fields: フィールドのリスト (例: [('name', models.CharField(max_length=255)), ('email', models.EmailField())])
  • name: モデル名 (例: myapp.MyModel)

from django.db import migrations


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.CreateModel(
            name='MyModel',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('name', models.CharField(max_length=255)),
                ('email', models.EmailField()),
            ],
        ),
    ]

上記の例では、myapp アプリケーションに MyModel という名前のモデルを作成します。このモデルには、nameemail という2つのフィールドがあります。

動作

CreateModel 操作は、以下の処理を実行します。

  1. 指定されたモデル名に対応するデータベーステーブルを作成します。
  2. モデルの各フィールドに対応するデータベース列を作成します。
  3. 各列のデータ型、制約条件、デフォルト値などを設定します。

利点

CreateModel 操作を使用する利点は以下の通りです。

  • データベースのバージョン管理を容易にすることができます。
  • データベーススキーマの変更を容易に追跡できます。
  • モデル定義に基づいてデータベーステーブルを自動的に生成できるため、開発効率が向上します。

注意点

CreateModel 操作を使用する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 既存のデータベーステーブルを変更する場合は、AlterFieldRemoveField などの操作を使用する必要があります。
  • モデル定義を変更する場合は、マイグレーションを再生成する必要があります。
  • CreateModel 操作は、データベースのバックエンドによって異なる動作をする場合があります。詳細は、Django のドキュメントを参照してください。
  • CreateModel 操作は、単一のテーブルを作成する必要がある場合にのみ使用してください。複数のテーブルを作成する必要がある場合は、複数の CreateModel 操作を使用するか、CreateIndexesAlterTable などの操作と組み合わせて使用する必要があります。
  • CreateModel 操作は、Django 1.1 以降で使用できます。


from django.db import migrations


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.CreateModel(
            name='MyModel',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('name', models.CharField(max_length=255)),
                ('email', models.EmailField()),
                ('author', models.ForeignKey('auth.User', on_delete=models.CASCADE)),
            ],
        ),
    ]

この例では、MyModel という名前のモデルを作成します。このモデルには、nameemailauthor という3つのフィールドがあります。author フィールドは、auth.User モデルへの外部キー制約です。

例2: ユニーク制約を含むモデルの作成

from django.db import migrations


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.CreateModel(
            name='MyModel',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('name', models.CharField(max_length=255, unique=True)),
                ('email', models.EmailField()),
            ],
        ),
    ]

この例では、MyModel という名前のモデルを作成します。このモデルには、nameemail という2つのフィールドがあります。name フィールドは、ユニーク制約が設定されています。つまり、同じ名前を持つレコードをデータベースに保存することはできません。

例3: デフォルト値を含むモデルの作成

from django.db import migrations


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.CreateModel(
            name='MyModel',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('name', models.CharField(max_length=255, default='John Doe')),
                ('email', models.EmailField(blank=True, null=True)),
            ],
        ),
    ]

この例では、MyModel という名前のモデルを作成します。このモデルには、nameemail という2つのフィールドがあります。name フィールドには、デフォルト値として "John Doe" が設定されています。email フィールドは、blank=Truenull=True が設定されているため、空の値を保存することができます。

これらの例は、db.migrations.operations.CreateModel 操作の基本的な使い方を示しています。この操作を使用して、さまざまな種類のデータベーステーブルを作成することができます。



makemigrations コマンドを使用する

最も簡単な代替方法は、makemigrations コマンドを使用することです。このコマンドは、モデル定義に基づいてマイグレーションファイルを自動的に生成します。マイグレーションファイルには、データベースに適用されるデータベーススキーマの変更が含まれています。

python manage.py makemigrations myapp

上記の例では、myapp アプリケーションのマイグレーションファイルが生成されます。

手動でマイグレーションファイルを作成する

より詳細な制御が必要な場合は、手動でマイグレーションファイルを作成することができます。マイグレーションファイルは、Python コードで記述され、データベーススキーマの変更を定義します。

from django.db import migrations


class Migration(migrations.Migration):

    dependencies = [
        ('myapp', '0001_initial'),
    ]

    operations = [
        migrations.CreateTable(
            name='MyModel',
            columns=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('name', models.CharField(max_length=255)),
                ('email', models.EmailField()),
            ],
        ),
    ]

上記の例では、MyModel という名前のテーブルを作成するマイグレーションファイルを作成します。

サードパーティ製ライブラリを使用する

SouthOscar などのサードパーティ製ライブラリを使用して、データベースマイグレーションを管理することもできます。これらのライブラリは、より高度な機能を提供することがあります。

データベーススキーマを手動で作成する

ごく稀なケースですが、データベーススキーマを手動で作成することもできます。ただし、この方法は推奨されません。なぜなら、エラーが発生しやすい and データベースとの同期が困難になる可能性があるからです。

どの方法を選択すべきか

どの方法を選択するかは、状況によって異なります。

  • データベーススキーマを完全に把握している場合: データベーススキーマを手動で作成します。
  • 高度な機能が必要な場合: サードパーティ製ライブラリを使用します。
  • より詳細な制御が必要な場合: 手動でマイグレーションファイルを作成します。
  • 単純なマイグレーションの場合: makemigrations コマンドを使用するのが最も簡単です。