CMakeでMacOSアプリケーションをバンドル化: CMAKE_MACOSX_BUNDLE徹底解説


CMakeのCMAKE_MACOSX_BUNDLE変数は、OS XまたはiOSで実行可能ファイルを作成する際に、アプリケーションバンドルとしてパッケージ化するかどうかを制御します。この変数は、ターゲットプロパティMACOSX_BUNDLEのデフォルト値を設定するために使用されます。

デフォルト値

  • CMAKE_SYSTEM_NAMEiOStvOSvisionOS、またはwatchOSの場合:ON

設定方法

  • <value>は、ONまたはOFFに設定できます。
  • CMakeLists.txtファイル内でset(CMAKE_MACOSX_BUNDLE <value>)コマンドを使用します。

set(CMAKE_MACOSX_BUNDLE ON)

効果

CMAKE_MACOSX_BUNDLEONに設定されている場合、ターゲットはアプリケーションバンドルとしてパッケージ化されます。これは、実行可能ファイルに加えて、アプリケーションに必要なリソースファイル (アイコン、画像、ライブラリなど) をすべて含むディレクトリ構造を作成することを意味します。

  • アプリケーションをデジタル署名して、改ざん防止できます。
  • アプリケーションのアイコンと名前をカスタマイズできます。
  • アプリケーションに必要なすべてのリソースが 1 つの場所に格納されます。
  • アプリケーションを簡単に配布およびインストールできます。
  • XCODE_ATTRIBUTEコマンドを使用して、アプリケーションバンドルのXcode属性を設定できます。
  • MACOSX_BUNDLE_INFO_PLISTターゲットプロパティを使用して、アプリケーションバンドルのInfo.plistファイルの内容を制御できます。


cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(MyApp)

set(CMAKE_MACOSX_BUNDLE ON)

add_executable(MyApp main.cpp)

例 2: アプリケーションバンドルの Info.plist ファイルを設定する

この例では、MACOSX_BUNDLE_INFO_PLISTターゲットプロパティを使用して、アプリケーションバンドルのInfo.plistファイルの内容を設定します。

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(MyApp)

set(CMAKE_MACOSX_BUNDLE ON)

add_executable(MyApp main.cpp)

set_target_properties(MyApp PROPERTIES
  MACOSX_BUNDLE_INFO_PLIST "${CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR}/Info.plist"
)

例 3: アプリケーションバンドルの Xcode 属性を設定する

この例では、XCODE_ATTRIBUTEコマンドを使用して、アプリケーションバンドルのXcode属性を設定します。

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(MyApp)

set(CMAKE_MACOSX_BUNDLE ON)

add_executable(MyApp main.cpp)

set_target_properties(MyApp PROPERTIES
  XCODE_ATTRIBUTE(CFBundleIdentifier "com.example.MyApp")
  XCODE_ATTRIBUTE(CFBundleName "MyApp")
)


手動でアプリケーションバンドルを作成する

CMAKE_MACOSX_BUNDLE変数を使用せずに、手動でアプリケーションバンドルを作成することもできます。これには、以下の手順が必要です。

  1. 実行可能ファイルと必要なリソースファイルを 1 つのディレクトリにコピーします。
  2. Info.plistファイルを作成して、アプリケーションの情報 (名前、アイコン、バージョンなど) を指定します。
  3. アプリケーションバンドルを署名して、改ざん防止します。

この方法は、より多くの手作業が必要になりますが、CMAKE_MACOSX_BUNDLE変数を使用するよりも柔軟性があります。

別のビルドシステムを使用する

CMake以外にも、OS XおよびiOS向けのアプリケーションをビルドするために使用できるビルドシステムがいくつかあります。これらのビルドシステムには、アプリケーションバンドルを作成するための独自の機能が用意されている場合があります。

  • Ninja
    高速で効率的なビルドツールです。
  • Make
    Unix系オペレーティングシステムで使用される一般的なビルドツールです。
  • Xcode
    Appleが提供する統合開発環境 (IDE) で、OS XおよびiOS向けのアプリケーションをビルドするために広く使用されています。

これらのビルドシステムを使用するには、それぞれのドキュメントを参照する必要があります。

アプリケーションバンドル作成ツールを使用する

アプリケーションバンドルを作成するための専用のツールがいくつかあります。これらのツールは、CMAKE_MACOSX_BUNDLE変数を使用するよりも簡単にアプリケーションバンドルを作成できる場合があります。

これらのツールの使用方法については、それぞれのドキュメントを参照する必要があります。

CMAKE_MACOSX_BUNDLE変数は、OS XまたはiOSで実行可能ファイルを作成する際に、アプリケーションバンドルとしてパッケージ化するかどうかを制御する便利な変数です。しかし、この変数の代替方法もいくつかあります。どの方法が最適かは、個々のニーズと要件によって異なります。

  • アプリケーションバンドルを作成する前に、OS XおよびiOSの開発に関するドキュメントを参照することをお勧めします。
  • 上記の代替方法はすべて、CMAKE_MACOSX_BUNDLE変数を使用するよりも複雑な場合があることに注意してください。