Qt Widgetsで分割ハンドルを使ってウィジェットのサイズを変更：QSplitterHandle::QSplitterHandle()の応用例

QSplitterHandle::QSplitterHandle() は、Qt Widgets ライブラリにおける QSplitter ウィジェットの分割ハンドルを作成するコンストラクタです。このコンストラクタは、分割ハンドルの向きと親ウィジェットを指定して呼び出されます。分割ハンドルは、ユーザーがドラッグして QSplitter ウィジェット内のウィジェットのサイズを変更するために使用されるグラフィカル要素です。

構文

QSplitterHandle::QSplitterHandle(Qt::Orientation orientation, QSplitter *parent);

引数

parent: 分割ハンドルの親ウィジェット。これは、QSplitter ウィジェットである必要があります。
orientation: 分割ハンドルの向き。Qt::Horizontal または Qt::Vertical のいずれかを指定できます。

戻り値

このコンストラクタは、新しく作成された QSplitterHandle オブジェクトを返します。

例

QSplitter *splitter = new QSplitter(Qt::Horizontal, this);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, splitter);

この例では、水平方向に分割された QSplitter ウィジェットと、そのウィジェット内のウィジェットのサイズを変更するために使用される水平方向の分割ハンドルを作成しています。

分割ハンドルの動作は、QSplitter ウィジェットのプロパティによって制御できます。
分割ハンドルの外観は、QSplitter ウィジェットのスタイルシートによってカスタマイズできます。
分割ハンドルは、QSplitter ウィジェットの子ウィジェットとして作成されます。

#include <QApplication>
#include <QSplitter>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // 水平方向に分割された QSplitter ウィジェットを作成
  QSplitter splitter(Qt::Horizontal);

  // 左側のウィジェットを作成
  QLabel *leftLabel = new QLabel("左側のウィジェット");
  leftLabel->setMinimumSize(100, 100);

  // 右側のウィジェットを作成
  QLabel *rightLabel = new QLabel("右側のウィジェット");
  rightLabel->setMinimumSize(200, 200);

  // QSplitter ウィジェットにウィジェットを追加
  splitter.addWidget(leftLabel);
  splitter.addWidget(rightLabel);

  // 水平方向の分割ハンドルを作成
  QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

  // ウィジェットを表示
  splitter.show();

  return app.exec();
}

このコードを実行すると、以下のようなウィジェットが表示されます。

ユーザーが分割ハンドルをドラッグすると、左側のウィジェットと右側のウィジェットのサイズを変更できます。

分割ハンドルのイベントを処理する
分割ハンドルの動作を制御する
分割ハンドルの外観をカスタマイズする

サブクラスを作成する

QSplitterHandle は、継承可能なクラスです。そのため、独自の機能や外観を備えたカスタム分割ハンドルを作成するために、QSplitterHandle をサブクラス化することができます。

例

class MySplitterHandle : public QSplitterHandle {
public:
  MySplitterHandle(Qt::Orientation orientation, QSplitter *parent);

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *event) override;
};

MySplitterHandle::MySplitterHandle(Qt::Orientation orientation, QSplitter *parent)
  : QSplitterHandle(orientation, parent)
{
}

void MySplitterHandle::paintEvent(QPaintEvent *event)
{
  QPainter painter(this);

  // カスタムの描画コードをここに記述
}

この例では、MySplitterHandle という名前のカスタム分割ハンドルクラスを作成しています。このクラスは、QSplitterHandle クラスから継承しており、paintEvent() メソッドをオーバーライドして、カスタムの描画コードを実装しています。

QSplitter::createHandle() メソッドを再実装する

QSplitter ウィジェットには、createHandle() メソッドというものが用意されています。このメソッドは、分割ハンドルを作成するために呼び出されます。QSplitterHandle の代替方法を作成するには、QSplitter をサブクラス化し、createHandle() メソッドを再実装することができます。

例

class MySplitter : public QSplitter {
public:
  MySplitter(Qt::Orientation orientation, QWidget *parent = nullptr);

protected:
  QSplitterHandle *createHandle() override;
};

MySplitter::MySplitter(Qt::Orientation orientation, QWidget *parent)
  : QSplitter(orientation, parent)
{
}

QSplitterHandle *MySplitter::createHandle()
{
  return new MySplitterHandle(orientation(), this);
}

この例では、MySplitter という名前のカスタム分割ハンドルを作成しています。このクラスは、QSplitter クラスから継承しており、createHandle() メソッドを再実装して、MySplitterHandle オブジェクトを返しています。

どちらの方法を選択するべきか

どちらの方法を選択するべきかは、ニーズによって異なります。サブクラスを作成する方法は、より多くの制御と柔軟性を提供しますが、より複雑でもあります。QSplitter::createHandle() メソッドを再実装する方法は、より簡単ですが、サブクラスを作成する方法ほど柔軟ではありません。

QSplitterHandle の代替方法を作成する際には、パフォーマンスとアクセシビリティを考慮する必要があります。