【保存版】Qt Widgets：ファイル/ディレクトリアイコン取得の決定版ガイド！QFileIconProvider::icon() とその代替方法

QFileIconProvider::icon() は、Qt Widgets ライブラリでファイルやディレクトリのアイコンを取得するために使用される関数です。この関数は、QFileInfo オブジェクトを受け取り、そのファイルまたはディレクトリに対応するアイコンを QIcon オブジェクトとして返します。

使用方法

QFileIconProvider::icon() 関数は、次の2つの方法で使用できます。

ファイルまたはディレクトリの QFileInfo オブジェクトを渡す

QFileInfo fileInfo("/path/to/file");
QIcon icon = fileIconProvider->icon(fileInfo);

特定のアイコンタイプを指定する

QIcon icon = fileIconProvider->icon(QFileIconProvider::Desktop);

アイコンタイプのリスト

QFileIconProvider クラスは、次のアイコンタイプを定義しています。

Movie
動画ファイルを表すアイコン
Music
音楽ファイルを表すアイコン
Directory
ディレクトリを表すアイコン
File
ファイルを表すアイコン
Home
ホームフォルダを表すアイコン
Network
ネットワークを表すアイコン
Trashcan
ゴミ箱を表すアイコン
Desktop
デスクトップを表すアイコン
Computer
コンピュータを表すアイコン

カスタムアイコンの作成

デフォルトでは、QFileIconProvider はシステムによって提供されるアイコンを使用します。独自のアイコンを提供するには、QFileIconProvider クラスを継承し、pixmap() メソッドを再実装する必要があります。このメソッドは、ファイルまたはディレクトリに対応するピクセルマップを返す必要があります。

例

次の例では、すべてのファイルに対してカスタムアイコンを提供する MyFileIconProvider クラスを作成します。

class MyFileIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    QPixmap pixmap(const QFileInfo &info) const override
    {
        if (info.isDir()) {
            return QPixmap(":/icons/directory.png");
        } else {
            return QPixmap(":/icons/file.png");
        }
    }
};

このコードを実行するには、次の手順を実行する必要があります。

directory.png と file.png という名前のアイコンを作成し、プロジェクトのリソースディレクトリに配置します。
MyFileIconProvider クラスをインスタンス化し、QFileDialog オブジェクトの setIconProvider() メソッドに渡します。

MyFileIconProvider *provider = new MyFileIconProvider;
QFileDialog dialog(this);
dialog.setIconProvider(provider);
dialog.exec();

オプション

QFileIconProvider クラスは、アイコンの表示方法を制御するためのオプションを提供します。これらのオプションは、options() メソッドを使用して取得および設定できます。

ResolveSymlinks
シンボリックリンクを解決するかどうかを指定します。
AlwaysUseDefaultDirectoryIcon
常にデフォルトのディレクトリアイコンを使用するかどうかを指定します。

例 1: ファイルのアイコンを取得する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFileDialog>
#include <QtFileInfo>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    QFileInfo fileInfo("/path/to/file");
    QFileIconProvider fileIconProvider;
    QIcon icon = fileIconProvider.icon(fileInfo);

    QLabel label;
    label.setPixmap(icon.pixmap(50, 50));
    label.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、/path/to/file ファイルのアイコンが 50x50 ピクセルのピクセルマップに変換され、ウィンドウに表示されます。

例 2: カスタムアイコンを提供する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFileDialog>
#include <QtFileInfo>
#include <QPixmap>

class MyFileIconProvider : public QFileIconProvider
{
public:
    QPixmap pixmap(const QFileInfo &info) const override
    {
        if (info.isDir()) {
            return QPixmap(":/icons/directory.png");
        } else {
            return QPixmap(":/icons/file.png");
        }
    }
};

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    MyFileIconProvider provider;
    QFileDialog dialog(&app);
    dialog.setIconProvider(&provider);
    dialog.exec();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、すべてのファイルに対して directory.png と file.png という名前のアイコンが表示されます。

例 3: オプションを使用する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFileDialog>
#include <QtFileInfo>

int main(int argc, char *argv[])
{
    QApplication app(argc, argv);

    QFileIconProvider fileIconProvider;
    fileIconProvider.setOptions(QFileIconProvider::AlwaysUseDefaultDirectoryIcon);

    QFileInfo fileInfo("/path/to/file");
    QIcon icon = fileIconProvider.icon(fileInfo);

    QLabel label;
    label.setPixmap(icon.pixmap(50, 50));
    label.show();

    return app.exec();
}

このコードを実行すると、/path/to/file ファイルのアイコンが常にデフォルトのアイコンで表示されます。

これらの例は、QFileIconProvider::icon() 関数の基本的な使用方法を示しています。この関数は、ファイルやディレクトリのアイコンを取得するためにさらに多くの方法で使用できます。

QStandardPaths::standardIcon() を使用する

QStandardPaths::standardIcon() 関数は、一般的なファイルやディレクトリのタイプのアイコンを取得するために使用できます。この関数は QFileIconProvider::icon() よりも軽量で高速ですが、カスタムアイコンを提供することはできません。

QIcon icon = QStandardPaths::standardIcon(QStandardPaths::Home);

利点

カスタムアイコンを提供する必要がない場合に適している
軽量で高速

欠点

カスタムアイコンを提供できない

QMimeData::icon() を使用する

QMimeData::icon() 関数は、MIME タイプに基づいてファイルのアイコンを取得するために使用できます。この関数は、特定のファイルタイプのアイコンを取得する必要がある場合に役立ちます。

QMimeData mimeData;
mimeData.addFile("/path/to/file");
QIcon icon = mimeData.icon();

利点

特定のファイルタイプのアイコンを取得できる

欠点

すべてのファイルタイプでサポートされているわけではない

プラットフォーム固有の API を使用する

各プラットフォームには、ファイルやディレクトリのアイコンを取得するための独自 API が用意されています。これらの API は、Qt の API よりも詳細な制御を提供する場合がありますが、プラットフォームごとに異なるコードを記述する必要があります。

利点

詳細な制御を提供できる

欠点

プラットフォームごとに異なるコードを記述する必要がある

カスタムアイコンを使用する

独自のアイコンを作成して、ファイルやディレクトリに関連付けることができます。これは、アプリケーションのブランディングを一致させたり、ユーザーエクスペリエンスを向上させたりするのに役立ちます。

QLabel label;
label.setPixmap(QPixmap(":/icons/my_icon.png"));

利点

ユーザーエクスペリエンスを向上させることができる
アプリケーションのブランディングを一致させることができる

欠点

アイコンを作成する必要がある

アプリケーションのブランディングを一致させたり、ユーザーエクスペリエンスを向上させたりする必要がある場合は、カスタムアイコンを使用します。
詳細な制御が必要な場合は、プラットフォーム固有の API を使用します。
特定のファイルタイプのアイコンを取得する必要がある場合は、QMimeData::icon() を使用します。
軽量で高速なソリューションが必要な場合は、QStandardPaths::standardIcon() を使用します。

QFileIconProvider::icon() は、ファイルシステムの変更を検知し、アイコンを更新します。
QFileIconProvider::icon() は、シンボリックリンクを解決します。
QFileIconProvider::icon() は、キャッシュされたアイコンを使用するため、パフォーマンスが向上します。