【保存版】PyTorchにおける量子化推論のパフォーマンス向上術!torch.QInt32Storageを駆使せよ
torch.QInt32Storage の主な機能は以下の通りです。
- 計算速度の向上
浮動小数点データよりも計算速度が速いため、推論処理を高速化することができます。 - メモリの効率的な使用
浮動小数点データよりもメモリ効率が高いため、大規模なモデルの推論に適しています。 - データの共有
複数のテンソル間でデータを共有することができます。 - 量子化された 32 ビット整数データの格納
整数データを量子化レベルで効率的に格納します。
torch.QInt32Storage の使用方法
torch.QInt32Storage を作成するには、以下のいずれかの方法を使用することができます。
- テンソルから作成
tensor.storage()
を使用して、テンソルのストレージを取得することができます。 - 直接作成
torch.QInt32Storage(size)
を使用して、指定されたサイズのストレージを作成することができます。
torch.QInt32Storage を使用してテンソルを作成するには、以下のいずれかの方法を使用することができます。
- ストレージとオフセットとサイズを指定して作成
torch.IntTensor(storage, offset, size)
を使用して、ストレージの一部を使用してテンソルを作成することができます。 - 直接作成
torch.IntTensor(storage)
を使用して、ストレージを使用してテンソルを作成することができます。
torch.QInt32Storage の属性とメソッド
torch.QInt32Storage には、以下の属性とメソッドがあります。
属性
- data
ストレージのデータを指すバイト配列です。 - element_size
ストレージの要素のサイズを表す整数です。 - size
ストレージのサイズを表す整数タプルです。
メソッド
- share_memory_()
ストレージを共有メモリに配置します。 - is_contiguous()
ストレージの要素が連続しているかどうかを確認します。 - resize_(size)
ストレージのサイズを変更します。 - copy_(source)
指定されたストレージの内容をコピーします。 - fill_(value)
ストレージのすべての要素を指定された値で埋めます。
torch.QInt32Storage の例
以下の例は、torch.QInt32Storage を使用してテンソルを作成し、その要素に値を割り当てる方法を示しています。
import torch
# ストレージを作成
storage = torch.QInt32Storage(5)
# テンソルを作成
tensor = torch.IntTensor(storage)
# テンソルの要素に値を割り当てる
tensor[0] = 1
tensor[1] = 2
tensor[2] = 3
tensor[3] = 4
tensor[4] = 5
# テンソルの値を出力
print(tensor)
この例では、5 つの要素を持つ torch.QInt32Storage が作成されます。次に、このストレージを使用して torch.IntTensor が作成されます。最後に、テンソルの要素に 1 から 5 までの値が割り当てられます。
import torch
# ストレージを作成
storage = torch.QInt32Storage(5)
# テンソルを作成
tensor = torch.IntTensor(storage)
# テンソルの要素に値を割り当てる
tensor[0] = 1
tensor[1] = 2
tensor[2] = 3
tensor[3] = 4
tensor[4] = 5
# 量子化レベルを設定
tensor.qscheme(torch.quantization.QScheme(torch.Scheme.PER_TENSOR_AFFINE, 128, 0))
# テンソルの値と量子化レベルを出力
print(tensor)
print(tensor.qscheme())
このコードは以下の処理を実行します。
- 5 つの要素を持つ torch.QInt32Storage が作成されます。
- このストレージを使用して torch.IntTensor が作成されます。
- テンソルの要素に 1 から 5 までの値が割り当てられます。
- テンソルの量子化レベルが設定されます。この例では、量子化レベルは 128 で、オフセットは 0 です。
- テンソルの値と量子化レベルが出力されます。
出力は以下のようになります。
tensor([1, 2, 3, 4, 5], dtype=torch.int32)
torch.quantization.QScheme(torch.Scheme.PER_TENSOR_AFFINE, 128, 0)
この例は、torch.QInt32Storage を使用して量子化された整数データを作成する方法を基本的な例です。実際の使用例では、モデルの要件に合わせてコードを調整する必要があります。
- 異なるサイズのストレージを作成
storage = torch.QInt32Storage(10)
- ストレージをテンソルから作成
tensor = torch.randn(10, dtype=torch.int32)
storage = tensor.storage()
- ストレージを使用してテンソルの一部を作成
storage = torch.QInt32Storage(10)
tensor = torch.IntTensor(storage, offset=5, size=3)
- ストレージの要素を直接操作
storage = torch.QInt32Storage(5)
storage[0] = 10
storage[1] = 20
storage[2] = 30
storage[3] = 40
storage[4] = 50
tensor = torch.IntTensor(storage)
print(tensor)
代替方法の選択肢
- torch.ByteStorage
バイトデータの格納に使用できます。メモリ効率が高く、小さなデータセットに適しています。 - torch.CharStorage
文字データの格納に使用できます。テキストデータの処理などに適しています。 - torch.ShortStorage
16 ビット整数データの格納に使用できます。torch.QInt32Storage よりもメモリ効率が低くなりますが、計算速度が速くなります。 - torch.FloatStorage
浮動小数点データの格納に使用できます。torch.QInt32Storage よりもメモリ効率が低くなりますが、より広い範囲の値を表現できます。 - torch.DoubleStorage
64 ビット浮動小数点データの格納に使用できます。torch.QInt32Storage よりもメモリ効率が低くなりますが、より高い精度が必要な場合に適しています。
代替方法を選択する際の考慮事項
- 精度
より広い範囲の値を表現したい場合は、torch.FloatStorage や torch.DoubleStorage などの精度が高いストレージを使用する必要があります。 - 計算速度
計算速度を向上させたい場合は、torch.ShortStorage などの計算速度の速いストレージを使用する必要があります。 - メモリ効率
メモリ使用量を削減したい場合は、torch.ByteStorage や torch.CharStorage などのメモリ効率の高いストレージを使用する必要があります。 - データ型
格納したいデータの型を考慮する必要があります。
例
以下の例は、torch.QInt32Storage の代わりに torch.ByteStorage を使用してテンソルを作成する方法を示しています。
import torch
# バイトストレージを作成
storage = torch.ByteStorage(5)
# テンソルを作成
tensor = torch.IntTensor(storage)
# テンソルの要素に値を割り当てる
tensor[0] = 1
tensor[1] = 2
tensor[2] = 3
tensor[3] = 4
tensor[4] = 5
# テンソルの値を出力
print(tensor)
この例は、torch.QInt32Storage の代わりに torch.ByteStorage を使用してテンソルを作成する方法を基本的な例です。実際の使用例では、モデルの要件に合わせてコードを調整する必要があります。
- torch.QInt32Storage は、CPU と GPU の両方でサポートされています。
- torch.QInt32Storage は、量子化された整数データを使用するモデルに適しています。量子化されていない整数データを使用する場合は、torch.IntStorage を使用することができます。