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NumPy timedelta64でPythonプログラミングがもっと楽しくなる！


numpy.timedelta64 とは？

"numpy.timedelta64" は、時間間隔を表す数値型データです。秒、分、時、日などの単位で時間の長さを表現できます。これは、カレンダー日付を表す "numpy.datetime64" 型とは異なり、特定の瞬間ではなく、2つの時間点間の差を表現することに特化しています。

"numpy.timedelta64" 型は、内部的には固定長の整数として格納されます。この整数は、特定の単位（秒、ナノ秒など）で表現された時間間隔に対応します。

numpy.timedelta64 の作成方法

"numpy.timedelta64" スカラーを作成するには、以下の方法があります。

  1. timedelta64 コンストラクタを使用する
import numpy as np

# 10秒を表す timedelta64 スカラーを作成
timedelta = np.timedelta64(10, 's')
  1. 文字列から変換する
# "HH:MM:SS" 形式の文字列から timedelta64 スカラーを作成
timedelta = np.timedelta64('01:23:45')
  1. 他の timedelta64 スカラーとの演算
# 既存の timedelta64 スカラー同士の加算
timedelta1 = np.timedelta64(10, 'm')
timedelta2 = np.timedelta64(20, 'm')
total_timedelta = timedelta1 + timedelta2

numpy.timedelta64 の属性とメソッド

"numpy.timedelta64" スカラーには、時間間隔に関する情報を取得したり、操作したりするための属性とメソッドが用意されています。以下に、代表的な属性とメソッドを紹介します。

属性

  • nanoseconds: 時間間隔のナノ秒数を取得します。
  • microseconds: 時間間隔のマイクロ秒数を取得します。
  • seconds: 時間間隔の秒数を取得します。
  • minutes: 時間間隔の分数を取得します。
  • hours: 時間間隔の時間を取得します。
  • days: 時間間隔の日数部分を取得します。
  • total_seconds(): 時間間隔を秒単位で取得します。

メソッド

  • str(): 文字列表現を取得します。
  • repr(): 文字列表現を取得します。
  • round(): 時間間隔を丸めます。
  • astype(): 型変換を行います。

numpy.timedelta64 の演算

"numpy.timedelta64" スカラーは、加算、減算、乗算、除算などの演算をサポートしています。これらの演算は、時間間隔同士の操作として自然に解釈できます。

  • 乗算・除算
    時間間隔をスカラ値で拡大縮小します。
  • 加算・減算
    2つの時間間隔の合計または差を表します。

"numpy.timedelta64" スカラーは、様々な場面で時間間隔を扱う際に役立ちます。以下に、具体的な実用例を紹介します。

  • 日付操作を簡素化する
    "numpy.datetime64" 型と組み合わせて使用することで、複雑な日付操作を簡潔に記述できます。
  • 経過時間を計算する
    処理開始時刻と終了時刻の差を "numpy.timedelta64" スカラーで取得することで、処理にかかった時間を計算できます。
  • 動画の長さを表現する
    動画の再生時間を "numpy.timedelta64" スカラーで表すことができます。

"numpy.timedelta64" スカラーは、NumPyライブラリにおける時間間隔の扱い方を強力に拡張する機能です。時間間隔に関する計算や操作をシンプルかつ効率的に行うことができます。


時間間隔の表示

import numpy as np

# 10秒を表す timedelta64 スカラーを作成
timedelta = np.timedelta64(10, 's')

# 属性を使用して時間間隔の各要素を取得
print(f"秒数: {timedelta.seconds}")
print(f"分数: {timedelta.minutes}")
print(f"時間: {timedelta.hours}")
print(f"日数: {timedelta.days}")

このコードは、10秒を表す timedelta64 スカラーを作成し、属性を使って秒数、分数、時間、日数などの各要素を個別に取得して表示します。

時間間隔の演算

import numpy as np

# 10分と 20秒を表す timedelta64 スカラーを作成
timedelta1 = np.timedelta64(10, 'm')
timedelta2 = np.timedelta64(20, 's')

# 加算と減算
total_timedelta = timedelta1 + timedelta2
difference_timedelta = timedelta1 - timedelta2

# 乗算と除算
scaled_timedelta = timedelta1 * 2
divided_timedelta = timedelta1 / 3

このコードは、2つの timedelta64 スカラーを作成し、加算、減算、乗算、除算などの演算を実行します。それぞれの演算結果が、時間間隔としてどのように解釈されるのかを確認できます。

文字列との変換

import numpy as np

# 1時間 30分を表す timedelta64 スカラーを作成
timedelta = np.timedelta64(90, 'm')

# 文字列に変換
timedelta_str = timedelta.astype(str)
print(f"文字列表現: {timedelta_str}")

# 文字列から timedelta64 スカラーに変換
another_timedelta = np.timedelta64(timedelta_str)
print(f"別の timedelta64 スカラー: {another_timedelta}")

このコードは、timedelta64 スカラーを文字列に変換し、さらに文字列から timedelta64 スカラーを復元する例です。時間間隔のデータを保存や共有する場合に役立ちます。

import numpy as np

# 基準となる日時
base_datetime = np.datetime64('2023-10-04')

# 経過時間を timedelta64 スカラーで表す
time_delta = np.timedelta64(1, 'h')

# 基準日時に経過時間を加算した日時を取得
new_datetime = base_datetime + time_delta
print(f"新しい日時: {new_datetime}")

datetime モジュール

説明

  • 具体的な属性やメソッドは numpy.timedelta64 と異なり、日付情報との連携に適しています。
  • datetime.timedelta クラスを使用して、時間間隔を表すことができます。
  • Python標準ライブラリの datetime モジュールは、日付と時刻を扱うための機能を提供します。

利点

  • 標準ライブラリであるため、外部ライブラリのインストールが不要です。
  • 日付と時間間隔を組み合わせた処理に適しています。
  • 複雑な日付操作に柔軟に対応できます。

欠点

  • NumPy配列との直接的なやり取りには変換が必要になる場合があります。
  • numpy.timedelta64 ほど数値計算に特化していないため、計算速度が劣る場合があります。

例

import datetime

# 10秒を表す timedelta オブジェクトを作成
timedelta = datetime.timedelta(seconds=10)

# 属性を使用して時間間隔の各要素を取得
print(f"秒数: {timedelta.seconds}")
print(f"分数: {timedelta.minutes}")
print(f"時間: {timedelta.hours}")
print(f"日数: {timedelta.days}")

# 特定の日付に timedelta を加算して新しい日時を取得
base_datetime = datetime.datetime(2023, 10, 4)
new_datetime = base_datetime + timedelta
print(f"新しい日時: {new_datetime}")

単位換算

説明

  • 必要な単位に変換してから計算を行うため、メモリ使用量や計算速度の面で有利な場合があります。
  • 時間間隔を、秒、分、時、日などの単位で直接表現する方法です。

利点

  • メモリ使用量が少ない
  • 特定の単位での計算に特化しているため、高速な処理が可能
  • シンプルで分かりやすい表現

欠点

  • コード的可読性が低下する場合がある
  • 異なる単位同士の変換が必要になる場合がある
  • 複雑な日付操作には不向き

例

# 10秒を秒単位で表現
seconds = 10

# 分単位に変換
minutes = seconds / 60

# 時間単位に変換
hours = minutes / 60

# 日数単位に変換
days = hours / 24

# 各単位での時間間隔を表示
print(f"秒: {seconds}")
print(f"分: {minutes}")
print(f"時間: {hours}")
print(f"日数: {days}")

説明

  • 特定のアプリケーションやワークフローに特化した機能を追加できます。
  • 独自の属性やメソッドを備えたカスタムクラスを作成することで、時間間隔をより柔軟に表現できます。

利点

  • テストやデバッグが容易になる
  • 複雑なロジックや条件分岐をカプセル化できる
  • アプリケーションに特化した時間間隔の表現が可能

欠点

  • コードの可読性が低下する場合がある
  • 標準ライブラリや他のツールとの互換性がなくなる可能性がある
  • 開発・保守コストがかかる
class MyTimeDelta:
    def __init__(self, seconds):
        self.seconds = seconds

    def to_minutes(self):
        return self.seconds / 60

    def to_hours(self):
        return self.seconds / 3600

    def to_days(self):
        return self.seconds / 86400

# 10秒を表す MyTimeDelta オブジェクトを作成
timedelta = MyTimeDelta(10)

# 各単位への変換
minutes = timedelta.to_minutes()
hours = timedelta.to_hours()
days = timedelta.to_days()

# 各単位での時間間隔を表示
print(f"秒: {timedelta.seconds}")
print(f"分: {minutes}")
print(f"時間: {hours}")
print(f"日数: {days}")
  • dateutil モ