ST_CONTAINS関数で空間データの包含関係を判定: MariaDBの空間データ操作をマスター
MariaDB では、空間データの操作と分析を可能にする Spatial Data Types が導入されています。その中でも、ST_CONTAINS 関数は、ある形状が別の形状を完全に包含しているかどうか を判定するために使用されます。
ST_CONTAINS の構文
ST_CONTAINS(geometry1, geometry2)
引数
geometry2
: 判定対象となる形状を包含するかどうかを判定する形状。geometry1
: 判定対象となる形状。
戻り値
geometry1
がgeometry2
を完全に包含している場合は 1、そうでない場合は 0 を返します。
例
SELECT ST_CONTAINS(PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))'), PointFromText('POINT(5 5)')) AS result;
この例では、PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))')
で定義された四角形が PointFromText('POINT(5 5)')
で定義された点を完全に包含しているかどうかを判定します。結果は 1
となり、四角形が点を完全に包含していることが確認できます。
ST_CONTAINS の使用方法
- 空間データの検索を実行する場合。
- 空間データの索引を作成する場合。
- 空間データの包含関係を判定する必要がある場合。
geometry1
とgeometry2
が空の場合、結果は NULL となります。geometry1
とgeometry2
の次元が一致する必要があります。geometry1
とgeometry2
は、同じ Spatial Reference System (SRS) で定義されている必要があります。
- 空間データの操作と分析は、複雑な場合もあります。必要に応じて、専門家の助けを仰ぐことをお勧めします。
- ST_CONTAINS以外にも、空間データの操作と分析に役立つ様々な関数が用意されています。詳しくは、MariaDB のドキュメントを参照してください。
- MariaDB 10.0 以降では、ST_CONTAINS 関数は GeometryCollection 型の形状にも対応しています。
- ST_CONTAINS 関数は、MySQL 5.0.15 以降で使用できます。
SELECT
ST_CONTAINS(PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))'), PointFromText('POINT(5 5)')) AS result,
ST_CONTAINS(PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))'), PointFromText('POINT(15 5)')) AS result2;
出力
result | result2
-------+---------
1 | 0
説明
この例では、以下の2つの判定を行います。
PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))')
がPointFromText('POINT(5 5)')
を包含しているかどうか。PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))')
がPointFromText('POINT(15 5)')
を包含しているかどうか。
結果は、最初の判定は 1
(包含している)、2番目の判定は 0
(包含していない) となり、期待通りの結果が得られます。
例 2: 空間データの索引を作成する
CREATE SPATIAL INDEX idx_points ON points (location);
説明
この例では、points
テーブルの location
カラムに空間データの索引を作成します。これにより、空間データの検索を効率化することができます。
例 3: 空間データの検索を実行する
SELECT * FROM points WHERE ST_CONTAINS(PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))'), location);
説明
この例では、PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))')
で定義された四角形に含まれるすべてのレコードを points
テーブルから検索します。
- 空間データの操作と分析は、複雑な場合もあります。必要に応じて、専門家の助けを仰ぐことをお勧めします。
MariaDB の ST_CONTAINS
関数は、ある形状が別の形状を完全に包含しているかどうかを判定するために使用されます。しかし、状況によっては ST_CONTAINS
関数よりも適切な代替方法が存在する場合があります。
代替方法
以下に、ST_CONTAINS
関数の代替方法として考えられるものをいくつか紹介します。
- ST_INTERSECTS 関数: 2つの形状が交差しているかどうかを判定します。
ST_CONTAINS
関数よりも汎用性が高く、形状が部分的に重なっている場合にも使用できます。
SELECT ST_INTERSECTS(geometry1, geometry2) AS result;
- ST_EQUALS 関数: 2つの形状が同一かどうかを判定します。
ST_CONTAINS
関数よりも厳密な判定を行うことができます。
SELECT ST_EQUALS(geometry1, geometry2) AS result;
- MBR (Minimum Bounding Rectangle) を使用した判定: 2つの形状の MBR が交差しているかどうかを判定します。計算量が少ないという利点がありますが、形状の形状を正確に反映しないという欠点もあります。
SELECT ST_INTERSECTS(MBR(geometry1), MBR(geometry2)) AS result;
具体的な代替方法の選択
具体的な代替方法を選択する際には、以下の点を考慮する必要があります。
- 必要な精度: 形状の形状を正確に反映する必要がある場合は、
ST_CONTAINS
関数を使用する必要があります。 - 形状の複雑さ: 形状が複雑な場合は、MBR を使用した判定が効率的な場合があります。
- 判定の目的: 形状が完全に包含されているかどうかを判定したいのか、形状が交差しているかどうかを判定したいのか、形状が同一かどうかを判定したいのか。
例
以下の例は、ST_CONTAINS
関数の代替方法として ST_INTERSECTS
関数を使用する例です。
SELECT * FROM points WHERE ST_INTERSECTS(location, PolygonFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10))'));
- 空間データの操作と分析は、複雑な場合もあります。必要に応じて、専門家の助けを仰ぐことをお勧めします。
- 上記の代替方法はあくまでも例であり、具体的な使用方法については、状況に合わせて変更する必要があります。