MariaDBで空間データ操作をマスター：ST_GeometryCollectionFromText関数の実践ガイド

ST_GeometryCollectionFromText関数は、Well Known Text (WKT)表現からGeometryCollection型オブジェクトを生成します。GeometryCollectionは、複数のGeometryオブジェクトを1つのオブジェクトとして格納するものです。

構文

ST_GeometryCollectionFromText(wkt_text)

引数

• wkt_text: WKT表現で表されたGeometryCollectionオブジェクトを表す文字列

戻り値

• 生成されたGeometryCollection型オブジェクト

例

SELECT ST_GeometryCollectionFromText('GEOMETRYCOLLECTION(POINT(1 2),POLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4)))');

この例では、POINT(1 2)とPOLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4))という2つのGeometryオブジェクトを含むGeometryCollectionオブジェクトが生成されます。

詳細

• ST_GeometryCollectionFromText関数は、空間データの解析や操作を行う際に役立ちます。
• GeometryCollection型オブジェクトは、複数のGeometryオブジェクトを階層構造で格納することができます。

• GeometryCollection型オブジェクトは、空間データの可視化や分析にも使用できます。
• ST_GeometryCollectionFromText関数は、MariaDBのSpatial拡張機能の一部です。Spatial拡張機能を使用するには、MariaDBサーバーにSpatialモジュールをインストールする必要があります。

この情報がお役に立てば幸いです。

• ST_GeometryCollectionFromText関数は、SRID(Spatial Reference Identifier)を指定することで、生成されるGeometryCollectionオブジェクトの空間参照系を設定することができます。
• ST_GeometryCollectionFromText関数は、POLYGON、MULTILINESTRING、MULTIPOINTなどのGeometryオブジェクトだけでなく、GeometryCollectionオブジェクトも引数として受け入れることができます。

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-- POINTオブジェクトとPOLYGONオブジェクトを生成
SELECT ST_PointFromText('POINT(1 2)'), ST_PolygonFromText('POLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4))');

-- 生成されたGeometryオブジェクトを結合してGeometryCollectionオブジェクトを生成
SELECT ST_GeometryCollectionFromText(
    CONCAT(
        ST_AsText(ST_PointFromText('POINT(1 2)')),
        ',',
        ST_AsText(ST_PolygonFromText('POLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4))'))
    )
);

例2：WKT表現からGeometryCollectionオブジェクトを生成

SELECT ST_GeometryCollectionFromText('GEOMETRYCOLLECTION(POINT(1 2),POLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4)))');

例3：SRIDを指定してGeometryCollectionオブジェクトを生成

SELECT ST_SetSRID(ST_GeometryCollectionFromText('GEOMETRYCOLLECTION(POINT(1 2),POLYGON((3 4,5 6,7 8,3 4)))'), 4326);

説明

例1では、ST_PointFromText関数とST_PolygonFromText関数を使用して、それぞれPOINTオブジェクトとPOLYGONオブジェクトを生成します。その後、これらのオブジェクトを結合してWKT表現に変換し、ST_GeometryCollectionFromText関数に渡してGeometryCollectionオブジェクトを生成します。

例2では、WKT表現で表されたGeometryCollectionオブジェクトを直接ST_GeometryCollectionFromText関数に渡して、GeometryCollectionオブジェクトを生成します。

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MariaDBのSpatial拡張機能には、ST_GeometryCollectionFromText関数以外にも、WKT表現からGeometryCollection型オブジェクトを生成する関数がいくつか用意されています。以下に、代表的な代替方法とその特徴を紹介します。

代替方法

関数名	特徴
ST_GeomFromText	POINT、LINESTRING、POLYGON、MULTIPOINT、MULTILINESTRING、GEOMETRYCOLLECTIONを含む様々なGeometryオブジェクトをWKT表現から生成することができます。ST_GeometryCollectionFromText関数よりも汎用性が高いです。
ST_MultiPolygonFromText	複数のPOLYGONオブジェクトを含むGeometryCollectionオブジェクトをWKT表現から生成することができます。POLYGONオブジェクトのみを扱う場合は、ST_GeometryCollectionFromText関数よりも効率的です。
ST_MultiLineStringFromText	複数のLINESTRINGオブジェクトを含むGeometryCollectionオブジェクトをWKT表現から生成することができます。LINESTRINGオブジェクトのみを扱う場合は、ST_GeometryCollectionFromText関数よりも効率的です。
ST_MultiPointFromText	複数のPOINTオブジェクトを含むGeometryCollectionオブジェクトをWKT表現から生成することができます。POINTオブジェクトのみを扱う場合は、ST_GeometryCollectionFromText関数よりも効率的です。

選択の指針

どの代替方法を選択するかは、以下の要素を考慮する必要があります。

• 処理速度
• 処理対象となるデータ量
• 生成したいGeometryCollectionオブジェクトの構成

• 処理速度が重要である場合は、ST_GeomFromText関数よりも効率的な代替方法を選択する必要があります。
• 処理対象となるデータ量が少ない場合は、ST_GeometryCollectionFromText関数を選択しても問題ありません。
• 複数のPOLYGONオブジェクトのみを含むGeometryCollectionオブジェクトを生成したい場合は、ST_MultiPolygonFromText関数を選択すると効率的です。
• POINTとPOLYGONを含むGeometryCollectionオブジェクトを生成したい場合は、ST_GeomFromText関数を選択するのが一般的です。