【保存版】MariaDBにおけるREGEXPプログラミング:詳細解説とサンプルコード集


REGEXPの基礎

正規表現は、文字列パターンを定義する記号体系です。文字、数字、特殊文字などを組み合わせて、パターンを表現します。例えば、以下のようなパターンが定義できます。

  • $: 行末
  • ^: 行頭
  • .*: 任意の文字列
  • [0-9]: 数字
  • [a-z]: 小文字のアルファベット
  • [abc]: 文字 "a"、"b"、"c" のいずれか
  • a: 文字 "a"

これらのパターンを組み合わせることで、より複雑なパターンを定義できます。例えば、以下のようなパターンが定義できます。

  • <.*?>: HTMLタグ
  • \d{3}-\d{3}-\d{4}: 電話番号形式の文字列
  • ^[a-z]+$: 小文字のアルファベットのみで構成される文字列

MariaDBにおけるREGEXPの使用

MariaDBでは、様々なSQL文でREGEXPを使用することができます。以下に、代表的な例を紹介します。

  • LIKE句: 文字列の比較に使用します。
SELECT * FROM customers WHERE name LIKE '%Smith%';
  • REGEXP句: 正規表現による文字列の比較に使用します。
SELECT * FROM customers WHERE name REGEXP '[A-Z][a-z]+';
  • SUBSTRING句: 文字列の一部を抽出に使用します。
SELECT SUBSTRING(email, 0, INSTR(email, '@'));
  • REPLACE句: 文字列の一部を置換に使用します。
SELECT REPLACE(phone_number, '-', '.');

REGEXPプログラミングの利点

REGEXPプログラミングを用いることで、以下の利点が得られます。

  • 表現力: 文字列パターンを詳細に定義することができます。
  • 汎用性: 様々なSQL文でREGEXPを使用することができます。
  • 柔軟性: 複雑なデータ処理を簡潔かつ効率的に行うことができます。

REGEXPプログラミングの注意点

REGEXPプログラミングを使用する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • セキュリティ: 悪意のある正規表現を使用すると、セキュリティ上の問題が発生する可能性があります。
  • パフォーマンス: REGEXPによる比較は、LIKE句による比較よりも処理速度が遅くなる可能性があります。
  • 複雑性: 複雑なパターンを定義すると、読みづらくなり、処理速度が遅くなる可能性があります。


SELECT * FROM customers WHERE name REGEXP '[A-Za-z]*Smith[A-Za-z]*';

電話番号の形式を検証する

この例では、電話番号が有効な形式かどうかを検証します。

SELECT * FROM orders WHERE phone_number REGEXP '^\d{3}-\d{3}-\d{4}$';

メールアドレスからユーザー名を抽出する

この例では、メールアドレスからユーザー名を抽出します。

SELECT SUBSTRING(email, 0, INSTR(email, '@')) AS username FROM users;

HTMLタグを取り除く

この例では、HTMLタグを取り除いた文章を取得します。

SELECT REPLACE(description, '<.*?>', '') AS plain_text FROM products;

特定の文字列を別の文字列に置換する

この例では、文章中のすべての "a" を "A" に置換します。

SELECT REPLACE(text, 'a', 'A') AS replaced_text FROM articles;
  • コードを実行する前に、適切なテーブルとデータが存在することを確認してください。
  • 上記のコードは、MariaDB 10.5以降で使用できます。


LIKE句

LIKE句は、文字列の単純な比較に使用できます。REGEXPよりもシンプルで高速に処理できます。

SELECT * FROM customers WHERE name LIKE '%Smith%';

文字列関数

文字列関数は、文字列を操作するために使用できます。SUBSTRING、REPLACE、INSTRなどの関数は、REGEXPよりもシンプルで高速に処理できます。

SELECT SUBSTRING(email, 0, INSTR(email, '@')) AS username FROM users;

サブクエリ

サブクエリは、別のクエリの結果を使用して、クエリを実行することができます。複雑なデータ処理を分割するために使用できます。

SELECT * FROM customers
WHERE customer_id IN (
  SELECT customer_id FROM orders
  WHERE order_status = 'shipped'
);

この例では、発送済みの注文を持つ顧客を取得します。

ストアドプロシージャ

ストアドプロシージャは、複雑な処理をカプセル化するために使用できます。REGEXPを含む処理をカプセル化することで、コードをより読みやすく、保守しやすくすることができます。

サードパーティ製ライブラリ

MariaDBには、文字列操作や正規表現処理をより効率的に行うためのサードパーティ製ライブラリがいくつか用意されています。

REGEXPを使用すべき状況

  • 他の方法では困難または不可能な処理が必要な場合
  • 柔軟な文字列比較が必要な場合
  • 複雑な文字列パターンを処理する必要がある場合
  • コードをシンプルに保ちたい場合
  • 処理速度が重要である場合
  • シンプルな文字列比較で十分な場合