【保存版】MariaDBのデータベース構造を理解するためのリファレンスガイド:Information Schema COLUMNSテーブル
MariaDB の Information Schema COLUMNS テーブルは、データベース内のすべてのテーブルに関する詳細な列情報を格納する重要なリソースです。このテーブルは、データベースの構造を理解し、クエリを効率的に作成し、アプリケーションを開発する際に役立ちます。
COLUMNS テーブルの構造
COLUMNS テーブルには、各列に関する以下の情報が含まれています。
- COLUMN_COMMENT
列の説明 - AUTO_INCREMENT
列が自動的にインクリメントされるかどうか - UNSIGNED
数値列が符号なしかどうか - COLUMN_SCALE
数値列の場合の小数点スケール - COLUMN_PRECISION
数値列の場合の精度 - COLUMN_LENGTH
列の長さ - CHARACTER_SET_NAME
文字列列の場合の文字セット名 - DATA_TYPE
列のデータ型 - IS_NULLABLE
列が NULL 値を許容するかどうか - COLUMN_DEFAULT
列のデフォルト値 - ORDINAL_POSITION
列の順序 - COLUMN_NAME
列名 - TABLE_NAME
テーブル名 - TABLE_SCHEMA
テーブルが属するスキーマ名 - TABLE_CATALOG
テーブルが属するカタログ名
COLUMNS テーブルの使用方法
COLUMNS テーブルは、さまざまな方法で使用できます。
- 特定のテーブルの列情報を取得する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE TABLE_SCHEMA = 'your_schema_name'
AND TABLE_NAME = 'your_table_name';
- データベース内のすべての列を一覧表示する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS;
- 特定のデータ型を持つ列を検索する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE DATA_TYPE = 'varchar(255)';
- NULL 値を許容する列を検索する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE IS_NULLABLE = 'YES';
COLUMNS テーブルの利点
COLUMNS テーブルを使用する利点は次のとおりです。
- アプリケーションを開発するのに役立つ
COLUMNS テーブルの情報を使用して、データベースとやり取りするアプリケーションを開発できます。 - クエリを効率的に作成するのに役立つ
COLUMNS テーブルの情報を使用して、特定の列に最適化されたクエリを作成できます。 - データベースの構造を理解するのに役立つ
COLUMNS テーブルは、データベース内のすべてのテーブルに関する詳細な列情報を提供するため、データベースの構造を理解するのに役立ちます。
COLUMNS テーブルの注意事項
COLUMNS テーブルを使用する際に注意すべき点がいくつかあります。
- COLUMNS テーブルは大きなテーブルになる可能性がある
大規模なデータベースの場合、COLUMNS テーブルは非常に大きなテーブルになる可能性があります。そのため、このテーブルにアクセスする際には注意が必要です。 - COLUMNS テーブルは頻繁に変更される可能性がある
COLUMNS テーブルは、データベース内のテーブルに変更があると更新されます。そのため、このテーブルの情報は常に最新であるとは限りません。
特定のテーブルの列情報を取得する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE TABLE_SCHEMA = 'mydb'
AND TABLE_NAME = 'customers';
このクエリは、mydb
データベースの customers
テーブルにあるすべての列情報を取得します。出力結果は次のようになります。
TABLE_CATALOG | TABLE_SCHEMA | TABLE_NAME | COLUMN_NAME | ORDINAL_POSITION | COLUMN_DEFAULT | IS_NULLABLE | DATA_TYPE | CHARACTER_SET_NAME | COLUMN_LENGTH | COLUMN_PRECISION | COLUMN_SCALE | UNSIGNED | AUTO_INCREMENT | COLUMN_COMMENT
--------------+--------------+------------+--------------+-----------------+--------------+-------------+--------------+-----------------+-------------+--------------+-------------+----------+-------------+--------------------------------------
mydb | mydb | customers | customer_id | 1 | NULL | NO | int(11) | NULL | 11 | 0 | 0 | NO | YES | Primary key
mydb | mydb | customers | first_name | 2 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
mydb | mydb | customers | last_name | 3 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
mydb | mydb | customers | email | 4 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
mydb | mydb | customers | created_at | 5 | CURRENT_TIMESTAMP | NO | datetime | NULL | NULL | NULL | NULL | NO | NO |
データベース内のすべての列を一覧表示する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS;
このクエリは、データベース内のすべてのテーブルのすべての列情報を取得します。出力結果は非常に多くなる可能性があるため、ここでは省略します。
特定のデータ型を持つ列を検索する
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE DATA_TYPE = 'varchar(255)';
このクエリは、データベース内のすべてのテーブルにある varchar(255) 型のすべての列情報を取得します。出力結果は次のようになります。
TABLE_CATALOG | TABLE_SCHEMA | TABLE_NAME | COLUMN_NAME | ORDINAL_POSITION | COLUMN_DEFAULT | IS_NULLABLE | DATA_TYPE | CHARACTER_SET_NAME | COLUMN_LENGTH | COLUMN_PRECISION | COLUMN_SCALE | UNSIGNED | AUTO_INCREMENT | COLUMN_COMMENT
--------------+--------------+------------+--------------+-----------------+--------------+-------------+--------------+-----------------+-------------+--------------+-------------+----------+-------------+--------------------------------------
mydb | mydb | customers | first_name | 2 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
mydb | mydb | customers | last_name | 3 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
mydb | mydb | users | email | 3 | NULL | YES | varchar(255) | utf8mb4 | 255 | 0 | 0 | NO | NO |
SELECT * FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE IS_NULLABLE = 'YES';
SHOW COLUMNS ステートメント
SHOW COLUMNS
ステートメントは、特定のテーブルの列情報を取得するためのシンプルな方法です。 構文は次のとおりです。
SHOW COLUMNS FROM table_name;
このステートメントは、COLUMNS テーブルと同じ情報を返しますが、より簡潔で読みやすい場合があります。ただし、SHOW COLUMNS ステートメントは、データベース内のすべてのテーブルの列情報を取得することはできません。
利点
- 特定のテーブルの情報のみを取得できる
- シンプルで読みやすい
欠点
- データベース内のすべてのテーブルの情報は取得できない
EXPLAIN ステートメント
EXPLAIN
ステートメントは、クエリの実行計画を表示するのに役立ちます。 この情報は、クエリのパフォーマンスを分析し、潜在的な問題を特定するのに役立ちます。 EXPLAIN ステートメントの出力には、各テーブルからの列アクセスに関する情報が含まれています。
EXPLAIN SELECT * FROM table_name;
この方法は、COLUMNS テーブルよりも詳細な情報が得られる場合がありますが、複雑で解釈が難しい場合があります。
利点
- COLUMNS テーブルよりも詳細な情報が得られる場合がある
- クエリのパフォーマンスを分析するのに役立つ
欠点
- 複雑で解釈が難しい
サードパーティ製ツール
データベース管理ツールの中には、COLUMNS テーブルよりも高度な機能を提供するものがあります。 これらのツールは、視覚的なインターフェースを使用して列情報を表示したり、列に関するレポートを生成したりすることができます。
利点
- 列に関するレポートを生成できる
- 視覚的なインターフェースを使用して列情報を表示できる
欠点
- 有料である場合がある
- 追加のソフトウェアのインストールが必要
カスタムクエリ
データベーススキーマに関する深い知識があれば、カスタムクエリを使用して必要な列情報を取得することができます。 これは、柔軟性と制御性に優れていますが、時間と労力が必要です。
利点
- 柔軟性と制御性に優れている
欠点
- データベーススキーマに関する深い知識が必要
- 時間と労力が必要
"Information Schema COLUMNS テーブル" には代替手段がいくつかありますが、それぞれに利点と欠点があります。 最適な方法は、特定のニーズと要件によって異なります。
- ユーザーのスキル: ユーザーがデータベースに詳しくない場合は、SHOW COLUMNS ステートメントなどのシンプルな代替手段を使用する方がよい場合があります。
- パフォーマンス: クエリのパフォーマンスが重要な場合は、EXPLAIN ステートメントなどの代替手段を使用することを検討してください。
- データベースの規模と複雑性: データベースが大きい場合や複雑な場合、COLUMNS テーブルの使用は非効率的になる可能性があります。