【超便利】JavaScriptで指定時刻にDateオブジェクトを作成する方法:Date.setHours活用術
このガイドでは、Date.setHours
メソッドの使用方法、構文、オプション、そして実用的な例を分かりやすく解説します。
Date.setHours メソッドの役割
Date.setHours
メソッドは、以下の2つの役割を果たします。
- 特定の日付の時間を設定する
既存のDate
オブジェクトに対して、時を変更することができます。例えば、午後3時に設定したり、真夜中0時に設定したりすることができます。 - 新しい Date オブジェクトを作成する
引数として年月日と時を指定することで、新しいDate
オブジェクトを作成することができます。
構文とオプション
Date.setHours
メソッドは、以下の構文を持ちます。
dateObject.setHours(hour, [minute], [second], [millisecond]);
millisecond
(オプション): 設定したいミリ秒 (0~999)second
(オプション): 設定したい秒 (0~59)minute
(オプション): 設定したい分 (0~59)hour
: 設定したい時 (0~23)dateObject
: 時を変更したいDate
オブジェクト
オプション引数 は省略可能です。省略した場合、分、秒、ミリ秒 は元の値のまま保持されます。
注意点
hour
の値が有効範囲外 (0~23) の場合、自動的に調整されます。例えば、30を指定すると、午前6時30分になります。
例1:既存の Date
オブジェクトの時間を変更する
const date = new Date('2024-07-02T10:20:30');
// 午後3時に変更
date.setHours(15);
console.log(date); // 2024-07-02T15:20:30.000Z
// 真夜中0時に変更
date.setHours(0, 0, 0);
console.log(date); // 2024-07-03T00:00:00.000Z
例2:新しい Date
オブジェクトを作成する
const newDate = new Date().setHours(12, 30, 0);
console.log(newDate); // 2024-07-02T12:30:00.000Z
上記のように、Date.setHours
メソッドは、柔軟に日付と時刻を操作することができます。
特定の日付と時刻を設定する
この例では、2024年7月4日 午前10時30分
に Date
オブジェクトを作成します。
const date = new Date();
date.setHours(10, 30, 0, 0);
console.log(date); // 2024-07-04T10:30:00.000Z
特定の曜日の午前9時に設定する
この例では、毎週木曜日の午前9時 に Date
オブジェクトを作成します。
function getThursdayOfEachWeek(date) {
const d = new Date(date);
d.setDate(date.getDate() + ((4 + d.getDay()) % 7));
d.setHours(9, 0, 0, 0);
return d;
}
const today = new Date();
const nextThursday = getThursdayOfEachWeek(today);
console.log(nextThursday); // (具体的な日付が表示されます)
このコードは、まず getThursdayOfEachWeek
という関数を定義します。この関数は、引数として渡された日付に基づいて、次の木曜日 の日付を計算します。
具体的には、以下の処理を行います。
- 引数
date
を元にDate
オブジェクトを作成します。 getDay()
メソッドを使用して、現在の曜日 を取得します。4 + d.getDay()
をsetDate()
メソッドの引数として渡すことで、次の木曜日 の日付を設定します。setHours()
メソッドを使用して、時間を 午前9時 に設定します。- 処理結果として、次の木曜日の午前9時 を表す
Date
オブジェクトを返します。
getThursdayOfEachWeek
関数を呼び出すことで、毎週木曜日の午前9時 に Date
オブジェクトを作成することができます。
この例では、ニューヨークの現在の時刻 を Date
オブジェクトに設定します。
const date = new Date();
date.setUTCHours(date.getTimezoneOffset() / -60, 0, 0, 0);
console.log(date); // (ニューヨークの現在時刻が表示されます)
このコードは、以下の処理を行います。
new Date()
を使用して、現在時刻 を表すDate
オブジェクトを作成します。getTimezoneOffset()
メソッドを使用して、現在のタイムゾーン と UTC との 時差 を取得します。- 取得した時差を
setUTCHours()
メソッドの第一引数として渡すことで、ニューヨークのタイムゾーン に変換します。 - 残りの引数を使用して、分、秒、ミリ秒を0に設定します。
このコードを実行すると、ニューヨークの現在の時刻 を表す Date
オブジェクトが表示されます。
- コードを実行する前に、ブラウザで JavaScript を有効化していることを確認してください。
ここでは、Date.setHours
の代替方法として以下の3つの方法をご紹介します。
setDate と setMinutes と setSeconds を組み合わせる
この方法は、Date.setHours
と同じように、特定の日付と時刻を設定することができます。
// 2024年7月4日 午前10時30分を設定
const date = new Date();
date.setDate(4); // 月を7月に設定
date.setMonth(6); // 7月 (0から始まるインデックス)
date.setDate(4); // 日を4日に設定
date.setHours(10);
date.setMinutes(30);
date.setSeconds(0);
console.log(date); // 2024-07-04T10:30:00.000Z
この方法の利点は、コードがより読みやすく、わかりやすいことです。
一方、setDate
、setMinutes
、setSeconds
メソッドをそれぞれ呼び出す必要があるので、少し冗長になります。
setTime メソッドを使用する
この方法は、ミリ秒単位のタイムスタンプを使用して、Date
オブジェクトの時刻を設定します。
// 2024年7月4日 午前10時30分を設定
const timestamp = new Date('2024-07-04T10:30:00').getTime();
const date = new Date();
date.setTime(timestamp);
console.log(date); // 2024-07-04T10:30:00.000Z
この方法の利点は、コードが簡潔になることです。
一方、setTime
メソッドは、引数としてミリ秒単位のタイムスタンプが必要となるため、少しわかりにくい場合があります。
また、setTime
メソッドは、日付だけでなく時刻もすべて設定してしまうため、注意が必要です。
new Date コンストラクタを使用する
この方法は、新しい Date
オブジェクトを作成する際に、引数として年月日時分秒を直接指定する方法です。
// 2024年7月4日 午前10時30分を設定
const date = new Date(2024, 6, 4, 10, 30);
console.log(date); // 2024-07-04T10:30:00.000Z
この方法の利点は、コードが最も簡潔でわかりやすいことです。
一方、他の方法と比べて柔軟性に欠けます。
どの代替方法を選択すべきかは、状況によって異なります。
- 日付と時刻を直接指定したい場合は、new Date コンストラクタを使用する 方法がおすすめです。
- コードの簡潔さを重視する場合は、setTime メソッドを使用する 方法がおすすめです。
- コードの可読性とわかりやすさを重視する場合は、setDate と setMinutes と setSeconds を組み合わせる 方法がおすすめです。
状況に応じて適切な方法を選択し、使い分けてください。
- いずれの方法を使用する場合も、
Date
オブジェクトの操作には十分注意してください。