Djangoテンプレート：`django.template.loader.engines` でテンプレートファイルの読み込みとレンダリングをマスター

Django の django.template モジュールは、テンプレートシステムを提供します。その中で、template.loader.engines は、テンプレートファイルの読み込みとレンダリングを担当するコンポーネントです。これは、テンプレートエンジンと呼ばれる個々のバックエンドエンジンを管理します。

テンプレートエンジン

テンプレートエンジンは、テンプレートファイルのコードを解釈し、HTMLなどの最終的な出力に変換します。Django は、以下の2つのテンプレートエンジンを標準で提供しています。

Jinja2: 人気のあるオープンソースのテンプレートエンジンです。
Django テンプレート言語 (DTL): Django 独自のテンプレート言語です。

template.loader.engines の役割

template.loader.engines は、以下の役割を果たします。

テンプレートエンジンからのレンダリング結果を返す
テンプレートファイルをテンプレートエンジンに渡す
適切なテンプレートエンジンを選択する

template.loader.engines の使い方

template.loader.engines を使うには、以下の2つの方法があります。

明示的にエンジンを指定する: django.template.loader.get_template() 関数を使って、テンプレートファイルをレンダリングする際にエンジンを明示的に指定できます。
デフォルトのエンジンを使う: Django は、settings.TEMPLATES 設定でデフォルトのテンプレートエンジンを指定します。

例

以下の例は、デフォルトのエンジンを使ってテンプレートファイルをレンダリングする方法を示しています。

from django.shortcuts import render

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    return render(request, 'my_template.html', context)

この例では、my_template.html というテンプレートファイルが my_view 関数によってレンダリングされます。Django は、settings.TEMPLATES 設定で指定されたデフォルトのエンジンを使って、このテンプレートファイルをレンダリングします。

以下の例は、Jinja2 エンジンを使ってテンプレートファイルをレンダリングする方法を示しています。

from django.template.loader import get_template

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    template = get_template('my_template.jinja2', 'jinja2')
    return template.render(context)

この例では、my_template.jinja2 というテンプレートファイルが my_view 関数によってレンダリングされます。Django は、jinja2 という名前のエンジンを使って、このテンプレートファイルをレンダリングします。

デフォルトのエンジンを使ってテンプレートファイルをレンダリングする

from django.shortcuts import render

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    return render(request, 'my_template.html', context)

Jinja2 エンジンを使ってテンプレートファイルをレンダリングする

from django.template.loader import get_template

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    template = get_template('my_template.jinja2', 'jinja2')
    return template.render(context)

select_template() 関数を使ってテンプレートファイルを選択する

from django.template.loader import select_template

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    try:
        template = select_template(['my_template1.html', 'my_template2.html'], 'jinja2')
    except TemplateDoesNotExist as e:
        raise Http404('Template not found')
    return template.render(context)

この例では、my_template1.html または my_template2.html というテンプレートファイルが my_view 関数によってレンダリングされます。Django は、jinja2 という名前のエンジンを使って、これらのテンプレートファイルの中から最初に存在するテンプレートを選択します。

from django.template.loader import BaseLoader

class MyCustomLoader(BaseLoader):

    def get_template(self, template_name, *args, **kwargs):
        try:
            with open(template_name, 'r') as f:
                template_contents = f.read()
            return Template(template_contents)
        except IOError:
            raise TemplateDoesNotExist(template_name)

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    template = get_template('my_template.txt', 'mycustomloader')
    return template.render(context)

この例では、MyCustomLoader というカスタムテンプレートエンジンが作成されます。このエンジンは、テキストファイルからテンプレートを読み込みます。my_view 関数は、このエンジンを使って my_template.txt というテンプレートファイルをレンダリングします。

静的テンプレートファイルをインクルードする

HTML ファイル内に、他の HTML ファイルをインクルードする <include> タグを使用できます。この方法は、シンプルなテンプレートをレンダリングする場合に役立ちます。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>My Template</title>
</head>
<body>
    <h1>My Header</h1>
    {% include 'my_footer.html' %}
</body>
</html>

上記の例では、my_footer.html というテンプレートファイルが index.html テンプレートにインクルードされます。

Django のショートカットを使う

Django は、テンプレートをレンダリングするためのいくつかのショートカットを提供しています。例えば、render_to_string() 関数を使って、テンプレートを文字列に変換できます。

from django.shortcuts import render_to_string

def my_view(request):
    context = {
        'name': 'John Doe',
    }
    html = render_to_string('my_template.html', context)
    return HttpResponse(html)

この例では、my_template.html というテンプレートファイルが my_view 関数によってレンダリングされ、その結果は HTML レスポンスとして返されます。

サードパーティ製のライブラリを使う

Django には、テンプレートエンジンを拡張するサードパーティ製のライブラリがいくつかあります。例えば、crispy_forms ライブラリは、HTML フォームを簡単にレンダリングできるようにします。