2つのジオメトリが重なっているかどうかを判定: Djangoのgis.geos.GEOSGeometry.overlaps()関数


この関数の役割

  • 重なり判定は、ジオメトリの境界線だけでなく、内部も含めて行われます。
  • ジオメトリの種類は、点、線、ポリゴンなど、様々であることができます。
  • 2つのジオメトリが空間的に重なっているかどうかを判定します。

関数の引数

  • srid: 空間参照系識別子 (SRID)
  • other_geom: 判定対象となるもう一つのジオメトリオブジェクト

戻り値

  • 2つのジオメトリが重なっている場合はTrue、そうでない場合はFalse

from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# 2つのジオメトリを作成
point1 = GEOSGeometry('POINT(5 10)', srid=4326)
point2 = GEOSGeometry('POINT(5 11)', srid=4326)

# 重なり判定を実行
result = point1.overlaps(point2)

# 結果を出力
if result:
    print('2つのジオメトリは重なっています')
else:
    print('2つのジオメトリは重なっていません')

応用例

  • 2つの線分の交差判定を行う
  • 特定の地点がポリゴン内に含まれているかどうかを判定する
  • 2つのポリゴンの境界線が接しているかどうかを判定する

gis.geos.GEOSGeometry.overlaps()は、空間データ分析における基本的な操作の一つであり、様々な応用シナリオで使用することができます。この関数を理解することで、より高度な空間データ分析を行うことが可能になります。

  • 2つのジオメトリが重なっているかどうかを判定する他にも、gis.geos.GEOSGeometryモジュールには、様々な幾何学操作を行う関数を提供しています。詳細は、Djangoの公式ドキュメントを参照してください。
  • gis.geos.GEOSGeometry.overlaps()は、2つのジオメトリが完全に重なっているかどうかを判定するものではありません。どちらかのジオメトリの一部が重なっている場合でも、Trueを返します。


2つのポリゴンの境界線が接しているかどうかを判定する

from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# 2つのポリゴンを作成
poly1 = GEOSGeometry('POLYGON((0 0, 5 0, 5 5, 0 5, 0 0))', srid=4326)
poly2 = GEOSGeometry('POLYGON((5 0, 10 0, 10 5, 5 5, 5 0))', srid=4326)

# 重なり判定を実行
result = poly1.overlaps(poly2)

# 結果を出力
if result:
    print('2つのポリゴンの境界線が接しています')
else:
    print('2つのポリゴンの境界線は接していません')

特定の地点がポリゴン内に含まれているかどうかを判定する

from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# ポリゴンを作成
poly = GEOSGeometry('POLYGON((0 0, 5 0, 5 5, 0 5, 0 0))', srid=4326)

# 点を作成
point = GEOSGeometry('POINT(2.5 2.5)', srid=4326)

# 包含判定を実行
result = poly.overlaps(point)

# 結果を出力
if result:
    print('点はポリゴン内に含まれています')
else:
    print('点はポリゴン内に含まれていません')
from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# 2つの線分を作成
line1 = GEOSGeometry('LINESTRING(0 0, 5 5)', srid=4326)
line2 = GEOSGeometry('LINESTRING(2.5 0, 2.5 5)', srid=4326)

# 交差判定を実行
result = line1.overlaps(line2)

# 結果を出力
if result:
    print('2つの線分は交差しています')
else:
    print('2つの線分は交差していません')

これらの例は、gis.geos.GEOSGeometry.overlaps()関数の基本的な使用方法を示しています。この関数を様々な状況に合わせて活用することで、より高度な空間データ分析を行うことができます。

  • 実際のアプリケーションでは、より複雑なジオメトリや操作を使用する必要がある場合があります。
  • 上記のコードは、Django 5.0 を使用しています。他のバージョンの Django を使用している場合は、ドキュメントを参照して必要な変更を行ってください。


gis.geos.GEOSGeometry.intersects()

  • 欠点:
    • 2つのジオメトリが完全に重なっているかどうかを判定できない
    • どちらかのジオメトリが完全に他方を包含している場合も、Trueを返す
  • 利点:
    • overlaps()よりも高速に処理できる場合がある
    • 境界線だけでなく、内部も含めて判定する
from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# 2つのジオメトリを作成
point1 = GEOSGeometry('POINT(5 10)', srid=4326)
point2 = GEOSGeometry('POINT(5 11)', srid=4326)

# 重なり判定を実行
result = point1.intersects(point2)

# 結果を出力
if result:
    print('2つのジオメトリが重なっています (境界線または内部)')
else:
    print('2つのジオメトリは重なっていません')

gis.geos.GEOSGeometry.contains()

  • 欠点:
    • 境界線のみの重なりは判定できない
    • overlaps()よりも処理速度が遅い場合がある
  • 利点:
    • 特定のジオメトリがもう一つのジオメトリ内に完全に含まれているかどうかを判定できる
from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

# 2つのジオメトリを作成
poly1 = GEOSGeometry('POLYGON((0 0, 5 0, 5 5, 0 5, 0 0))', srid=4326)
poly2 = GEOSGeometry('POLYGON((2.5 2.5, 3.5 2.5, 3.5 3.5, 2.5 3.5, 2.5 2.5))', srid=4326)

# 包含判定を実行
result = poly1.contains(poly2)

# 結果を出力
if result:
    print('poly2はpoly1内に完全に含まれています')
else:
    print('poly2はpoly1内に完全に含まれていません')

カスタム関数

  • 欠点:
    • 開発とテストに時間がかかる
    • 性能が劣化する可能性がある
  • 利点:
    • 特定のニーズに合わせた判定ロジックを実装できる
from django.contrib.gis.geos import GEOSGeometry

def my_overlaps(geom1, geom2):
    # 特定のニーズに合わせた判定ロジックを実装
    # ...
    return result

# 2つのジオメトリを作成
point1 = GEOSGeometry('POINT(5 10)', srid=4326)
point2 = GEOSGeometry('POINT(5 11)', srid=4326)

# 重なり判定を実行
result = my_overlaps(point1, point2)

# 結果を出力
if result:
    print('2つのジオメトリは重なっています')
else:
    print('2つのジオメトリは重なっていません')

最適な方法の選択

どの代替方法を選択するかは、具体的な状況によって異なります。以下の点を考慮して選択してください。

  • 性能
  • 開発・テストにかかる時間
  • 処理速度
  • 必要な判定の種類 (境界線のみ、内部を含む、完全包含など)