【CMake】ISPC ヘッダーファイルの接尾辞を自由に変更!"Properties: Targets" の "ISPC_HEADER_SUFFIX" を徹底解説
"ISPC_HEADER_SUFFIX" は、CMake の "Properties: Targets" プロパティに設定できる変数です。これは、Intel Single-Pass Compiler (ISPC) によって生成されるヘッダーファイルの接尾辞を指定するために使用されます。
詳細
ISPC は、C/C++ コードを単一のパスでコンパイルし、パフォーマンスを向上させるためのコンパイラです。ISPC は、独自のヘッダーファイル形式を使用します。デフォルトでは、これらのファイルは .ispc
という接尾辞を持ちます。
"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティを設定すると、ISPC によって生成されるヘッダーファイルの接尾辞を変更できます。これは、ヘッダーファイルの命名規則を統一したり、既存のヘッダーファイルと衝突を回避したりする場合に役立ちます。
例
set(ISPC_HEADER_SUFFIX ".h")
add_executable(my_program my_program.c)
target_link_libraries(my_program ISPC)
上記の例では、"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティを ".h" に設定しています。これにより、ISPC によって生成されるヘッダーファイルは、.h
という接尾辞を持ちます。
注意事項
"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティは、ISPC ターゲットに対してのみ設定できます。他のタイプのターゲットに対して設定すると、エラーが発生する可能性があります。
"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティの詳細については、CMake のドキュメントを参照してください:
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(my_project)
set(CMAKE_C_COMPILER clang)
set(CMAKE_CXX_COMPILER clang++)
set(ISPC_HEADER_SUFFIX ".h")
add_executable(my_program my_program.c)
target_link_libraries(my_program ISPC)
このコードは、以下のことを行います。
- CMake のバージョンが 3.10 以降であることを確認します。
- プロジェクトの名前を "my_project" に設定します。
- C コンパイラと C++ コンパイラを Clang に設定します。
- "ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティを ".h" に設定します。
my_program.c
ファイルから実行可能ファイルmy_program
を作成します。my_program
ターゲットに ISPC ライブラリをリンクします。
このコードを実行すると、ISPC によって生成されるヘッダーファイルは、.h
という接尾辞を持つようになります。
このコードは、ISPC をインストールして設定していることを前提としています。ISPC のインストール方法については、ISPC のドキュメントを参照してください:
ISPC コマンドラインオプションを使用する
ISPC コマンドラインツールには、-H
オプションを使用してヘッダーファイルの接尾辞を指定するオプションがあります。このオプションを使用すると、"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティを設定する必要はありません。
ispc -H .h my_program.c
上記の例では、-H .h
オプションを使用して、生成されるヘッダーファイルの接尾辞を ".h" に設定しています。
ISPC 設定ファイルを使用する
ISPC は、ispc.conf
という名前の設定ファイルを使用します。このファイルを使用して、ヘッダーファイルの接尾辞を含むさまざまな設定を指定できます。
[ISPC]
header_suffix = .h
上記の例では、ispc.conf
ファイルに header_suffix
設定を追加し、生成されるヘッダーファイルの接尾辞を ".h" に設定しています。
CMake ターゲットプロパティを使用する
"ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティの代わりに、CMake ターゲットプロパティ ISPC_HEADER_SUFFIX
を使用することもできます。このプロパティは、ISPC ターゲットに対してのみ設定できます。
set_target_properties(my_program PROPERTIES ISPC_HEADER_SUFFIX ".h")
上記の例では、my_program
ターゲットに対して ISPC_HEADER_SUFFIX
プロパティを ".h" に設定しています。
どの方法を選択するか
どの方法を選択するかは、プロジェクトのニーズと好みによって異なります。
- CMake ターゲットプロパティは、CMake プロジェクトで ISPC を使用する場合は、最も柔軟な方法です。
- ISPC 設定ファイルは、より複雑な構成が必要な場合に適しています。
- ISPC コマンドラインオプションは、CMake を使用していない場合や、シンプルなプロジェクトの場合に適しています。
- "ISPC_HEADER_SUFFIX" プロパティは、最も簡単でわかりやすい方法です。