FindwxWindowsモジュールを使ってWxWidgetsアプリケーションをビルドする
CMake は、クロスプラットフォームのビルドシステムであり、プロジェクトのビルドプロセスを自動化するために使用されます。 "Modules" は、CMake に追加機能を提供する拡張機能です。 "FindwxWindows" モジュールは、WxWidgets ライブラリを CMake プロジェクトで使用できるようにするものです。
FindwxWindows モジュール
"FindwxWindows" モジュールは、WxWidgets ライブラリの場所を自動的に検出し、CMake プロジェクトに必要な設定を自動的に生成します。 これにより、WxWidgets を手動で設定する必要がなくなり、プロジェクトのビルドプロセスが簡略化されます。
使用方法
"FindwxWindows" モジュールを使用するには、次の手順を実行します。
- CMakeLists.txt ファイルに次の行を追加します。
find_package(wxWidgets REQUIRED)
- 次の行を使用して、WxWidgets ライブラリの使用に必要なターゲットとライブラリをリンクします。
target_link_libraries(your_target wxWidgets)
オプション
"FindwxWindows" モジュールは、いくつかのオプションを提供します。 これらのオプションを使用して、WxWidgets ライブラリの場所や CMake プロジェクトで使用されるヘッダーファイルとライブラリを指定できます。 詳細については、"FindwxWindows" モジュールのドキュメントを参照してください。
例
次の例は、"FindwxWindows" モジュールを使用して、シンプルな WxWidgets アプリケーションをビルドする方法を示しています。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(wxWidgetsExample)
find_package(wxWidgets REQUIRED)
add_executable(wxWidgetsExample wxWidgetsExample.cpp)
target_link_libraries(wxWidgetsExample wxWidgets)
"FindwxWindows" モジュールの詳細については、次のリソースを参照してください。
- "FindwxWindows" モジュールは、Windows、Linux、macOS など、さまざまなプラットフォームでサポートされています。
- "FindwxWindows" モジュールは、WxWidgets ライブラリのバージョン 3.0 以降でのみ使用できます。
- "FindwxWindows" モジュールは、CMake バージョン 3.10 以降でのみ使用できます。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(wxWidgetsExample)
find_package(wxWidgets REQUIRED)
add_executable(wxWidgetsExample wxWidgetsExample.cpp)
target_link_libraries(wxWidgetsExample wxWidgets)
説明
target_link_libraries(wxWidgetsExample wxWidgets)
: この行は、wxWidgetsExample
ターゲットをwxWidgets
ライブラリにリンクします。add_executable(wxWidgetsExample wxWidgetsExample.cpp)
: この行は、wxWidgetsExample.cpp
ファイルから実行可能ファイルwxWidgetsExample
を作成します。find_package(wxWidgets REQUIRED)
: この行は、"FindwxWindows" モジュールを使用して WxWidgets ライブラリを検索します。 "REQUIRED" キーワードは、ライブラリが見つからない場合は CMake がエラーを生成することを指定します。project(wxWidgetsExample)
: この行は、プロジェクトの名前を "wxWidgetsExample" に設定します。cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
: この行は、CMake バージョン 3.10 以降が必要であることを指定します。
例 2: カスタムオプションを使用した "FindwxWindows" モジュール
この例では、"FindwxWindows" モジュールのカスタムオプションを使用して、WxWidgets ライブラリの場所と CMake プロジェクトで使用されるヘッダーファイルとライブラリを指定する方法を示します。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(wxWidgetsExample)
set(WXWIDGETS_DIR "/path/to/wxWidgets")
set(WXWIDGETS_INCLUDE_DIR "/path/to/wxWidgets/include")
set(WXWIDGETS_LIBRARIES "wxWidgets")
find_package(wxWidgets REQUIRED
PATHS "${WXWIDGETS_DIR}"
INCLUDE_DIR "${WXWIDGETS_INCLUDE_DIR}"
LIBRARIES "${WXWIDGETS_LIBRARIES}")
add_executable(wxWidgetsExample wxWidgetsExample.cpp)
target_link_libraries(wxWidgetsExample wxWidgets)
find_package(wxWidgets REQUIRED PATHS "${WXWIDGETS_DIR}" INCLUDE_DIR "${WXWIDGETS_INCLUDE_DIR}" LIBRARIES "${WXWIDGETS_LIBRARIES}")
: この行は、"FindwxWindows" モジュールを使用して WxWidgets ライブラリを検索し、上記のオプションで指定したカスタム設定を使用します。set(WXWIDGETS_LIBRARIES "wxWidgets")
: この行は、WxWidgets ライブラリの名前を "wxWidgets" に設定します。set(WXWIDGETS_INCLUDE_DIR "/path/to/wxWidgets/include")
: この行は、WxWidgets ライブラリのヘッダーファイルの場所を/path/to/wxWidgets/include
に設定します。set(WXWIDGETS_DIR "/path/to/wxWidgets")
: この行は、WxWidgets ライブラリの場所を/path/to/wxWidgets
に設定します。
- CMakeLists.txt ファイルの場所は、プロジェクトによって異なる場合があります。
- これらの例は、"FindwxWindows" モジュールの使用方法を示すほんの一例です。 詳細については、"FindwxWindows" モジュールのドキュメントを参照してください。
手動設定
"FindwxWindows" モジュールを使用せずに WxWidgets を設定するには、次の手順を実行します。
- WxWidgets ライブラリの場所を特定します。
- CMakeLists.txt ファイルに次の行を追加します。
set(WXWIDGETS_DIR "/path/to/wxWidgets")
set(WXWIDGETS_INCLUDE_DIR "/path/to/wxWidgets/include")
set(WXWIDGETS_LIBRARIES "wxWidgets")
- 次の行を使用して、WxWidgets ライブラリの使用に必要なターゲットとライブラリをリンクします。
target_include_directories(your_target ${WXWIDGETS_INCLUDE_DIR})
target_link_libraries(your_target ${WXWIDGETS_LIBRARIES})
第三者のモジュールを使用する
"FindwxWindows" モジュールの代替となる第三者のモジュールがいくつかあります。 これらのモジュールの多くは、"FindwxWindows" モジュールよりも多くの機能を提供したり、特定のプラットフォームやコンパイラとの互換性を向上させたりします。
CMakeLists.txt ファイルを直接編集する
最も高度なオプションは、CMakeLists.txt ファイルを直接編集して、WxWidgets ライブラリを手動で設定することです。 これにより、プロジェクトの特定のニーズに合わせて設定を完全に制御できますが、時間と労力がかかります。
代替方法を選択する
"FindwxWindows" モジュールの代替方法を選択する際には、次の要素を考慮する必要があります。
- プラットフォームとコンパイラの互換性
使用しているプラットフォームやコンパイラによっては、特定のモジュールや設定が必要になる場合があります。 - 必要な機能
"FindwxWindows" モジュールが提供する機能が十分でない場合は、第三者のモジュールを使用するか、CMakeLists.txt ファイルを直接編集する必要があります。 - プロジェクトの複雑性
プロジェクトが複雑な場合は、"FindwxWindows" モジュールの自動化機能が役立つ場合があります。
例
次の例は、手動設定を使用して WxWidgets を設定する方法を示しています。
cmake_minimum_required(VERSION 3.10)
project(wxWidgetsExample)
set(WXWIDGETS_DIR "/path/to/wxWidgets")
set(WXWIDGETS_INCLUDE_DIR "/path/to/wxWidgets/include")
set(WXWIDGETS_LIBRARIES "wxWidgets")
add_executable(wxWidgetsExample wxWidgetsExample.cpp)
target_include_directories(wxWidgetsExample ${WXWIDGETS_INCLUDE_DIR})
target_link_libraries(wxWidgetsExample ${WXWIDGETS_LIBRARIES})
- 上記の例は、説明のみを目的としており、すべての状況に適用できるわけではありません。
- CMakeLists.txt ファイルの場所は、プロジェクトによって異なる場合があります。