Qt Widgetsプログラミング:QLCDNumber::digitCount()でLCD表示の桁数を自在に操る


QLCDNumber::digitCount() メソッドは、Qt Widgetsライブラリにおける QLCDNumber ウィジェットで現在表示されている桁数を取得するために使用されます。このメソッドは、整数の値を返すgetter関数として機能します。

構文

int QLCDNumber::digitCount() const;

戻り値

このメソッドは、現在表示されている桁数の整数を返します。有効な範囲は 0 から 99 までです。

QLCDNumber lcdNumber;

// 5桁のLCD番号を設定
lcdNumber.setDigitCount(5);

// 現在表示されている桁数を取得
int currentDigitCount = lcdNumber.digitCount();

// 現在の桁数が5であることを確認
if (currentDigitCount == 5) {
    // ...
}
  • QLCDNumber::digitCount() メソッドは、QLCDNumber ウィジェットが非表示の場合でも、現在の桁数を返します。
  • QLCDNumber::digitCount() メソッドは、小数点の表示設定を考慮しません。小数点を含む場合は、.smallDecimalPoint() メソッドを使用して、小数点の桁数を設定する必要があります。
  • QLCDNumber::digitCount() メソッドは、QLCDNumber ウィジェットのプロパティ digitCount に対応しています。このプロパティを直接設定することで、桁数を変更することもできます。


#include <QApplication>
#include <QLabel>
#include <QLCDNumber>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // LCD番号ウィジェットを作成
    QLCDNumber lcdNumber;

    // 5桁のLCD番号を設定
    lcdNumber.setDigitCount(5);

    // LCD番号ウィジェットをラベルに設定
    QLabel label("LCD番号:");
    label.setBuddy(&lcdNumber);

    // ウィジェットをレイアウトに追加
    QVBoxLayout layout;
    layout.addWidget(&label);
    layout.addWidget(&lcdNumber);

    // ウィンドウを作成
    QWidget window;
    window.setLayout(&layout);
    window.setWindowTitle("QLCDNumber example");
    window.show();

    // メインループを実行
    return app.exec();
}

このコードの説明

  1. QApplication オブジェクトを作成します。これは、Qtアプリケーションに必要な基本的な機能を提供します。
  2. QLCDNumber オブジェクトを作成します。これは、LCD番号を表示するために使用されるウィジェットです。
  3. setDigitCount() メソッドを使用して、LCD番号ウィジェットに表示する桁数を設定します。この例では、桁数は5に設定されています。
  4. QLabel オブジェクトを作成し、"LCD番号:" というテキストを設定します。
  5. setBuddy() メソッドを使用して、QLabel オブジェクトを QLCDNumber ウィジェットに関連付けます。これにより、QLabel オブジェクトが QLCDNumber ウィジェットのフォーカスを受け取ることができるようになります。
  6. QVBoxLayout オブジェクトを作成し、QLabel オブジェクトと QLCDNumber ウィジェットを追加します。
  7. QWidget オブジェクトを作成し、レイアウトを設定します。
  8. ウィンドウのタイトルを設定し、表示します。
  9. QApplication::exec() メソッドを呼び出して、メインループを実行します。

実行結果

このコードを実行すると、以下のウィンドウが表示されます。

LCD番号ウィジェットには "00000" と表示されます。これは、初期値としてすべての桁が0に設定されているためです。

  • コードを変更して、LCD番号ウィジェットに表示される値を変更したり、他のウィジェットと組み合わせたりすることができます。
  • このコードは、Qt CreatorなどのIDEを使用してコンパイルして実行することができます。


文字列の長さを取得する

QLCDNumber ウィジェットの表示文字列を取得し、その長さを使用して桁数を計算することができます。

QString displayString = lcdNumber.display();
int digitCount = displayString.length();

利点

  • 小数点を含む数字も処理できます。

欠点

  • QLCDNumber::digitCount() メソッドよりも非効率的な場合があります。

カスタムフォーマットを使用する

QLCDNumber ウィジェットのフォーマット文字列をカスタマイズすることで、桁数を明示的に表示することができます。

lcdNumber.setFormat("00000");

利点

  • 桁数だけでなく、表示形式も制御できます。

欠点

  • 表示形式が変更されるたびに、digitCount() の値を更新する必要があります。

カスタムシグナルを使用する

QLCDNumber ウィジェットの valueChanged() シグナルに接続し、シグナルスロット内で桁数を計算することができます。

void onValueChanged(double value) {
    int digitCount = QString::number(value).length();
    // ...
}

lcdNumber.connect(&lcdNumber, &QLCDNumber::valueChanged, this, &onValueChanged);

利点

  • 桁数の変化を常に監視できます。

欠点

  • コードが少し複雑になります。

外部ライブラリを使用する

Boost.QVariantQVariant::digitCount() などの外部ライブラリを使用して、桁数を計算することができます。

利点

  • 汎用性の高いソリューションを提供します。

欠点

  • 追加のライブラリをインストールする必要があります。

状況に応じた最適な方法を選択

上記で紹介した方法はそれぞれ長所と短所があり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。

  • 汎用性の高いソリューションが必要な場合は、外部ライブラリを使用します。
  • 桁数の変化を常に監視する必要がある場合は、カスタムシグナルを使用します。
  • 桁数だけでなく、表示形式も制御したい場合は、カスタムフォーマットを使用します。
  • 小数点を含む数字を処理する必要がある場合は、文字列の長さを取得する方法を使用します。
  • シンプルな方法で桁数を取得したい場合は、QLCDNumber::digitCount() メソッドを使用します。
  • どの方法を選択する場合でも、コードの可読性と保守性を考慮することが重要です。
  • 上記以外にも、状況によっては他の方法が考えられます。